7/5 K-1 MAX 代々木第一体育館興行 簡易観戦記 Ver1.0

最近はTwitterばっかりやってます、会場でもツイートしまくってました

今日は代々木第一体育館K-1 MAXを観戦。


今年5月2日、ついに開幕したK-1 MAX 63kg級ではあるが…。各選手の気持ちが空回りしたのか、全十一試合中でKOは二試合という地味な興行となってしまった。やっぱりキックボクシングとK-1ってまったく別な競技だから(僕の中では、K-1はボクシングに近い競技)、キックボクサーはルールの違いに戸惑ったんだろうなぁ。まぁ、K-1の63kg級って長い間「やるやる詐欺」状態だったからね。

そんなこんなで「開幕したが、世間にはまったく期待されていない」という、昔からのキックボクシングファンからすれば悲しい状況で迎えたK-1 MAX -63kgのFinal Roundだが…。今度こそ、今度こそライト級の本物の闘いが世間に届くことを祈りつつ観戦。特にキックボクシングでの活躍を生で観てきた久保優太石川直生、そして大和哲也には多大な期待を掛けつつ観戦したが…いや〜、本当に見事に爆発したね!約一名を除いて(苦笑)。




ってなワケで、チケットは当日に購入。A席6000円。大きい会場だと安い席も余っているから助かるね。パンフは未購入、殆ど知っている選手だしね。観客の入りは最終的には約五割。いきなり会場をJCBホールから代々木第一に移したのだから、この入りもやむなしか。っていうか、さっきからブォー!ブォー!ってうるせぇなぁ。誰だよ!会場にブブセラ持ち込んこんでるのは!(笑)

第一試合 一言感想ツイート「素晴らしい!」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament 二回戦 3分3R + 延長3分1R
松本芳道(175cm/63.0kg/八景ジム/(新日本)日本ライト級 王者)
上松大輔(173cm/62.9kg/チームドラゴン/ISKA世界ライト級王者)
[3R 2分45秒 TKO]
※パンチ連打/上松は2Rにダウン1

試合前の予想ツイート(一部編集)

いかにTVで「K-1 MAX無敗!」と持ち上げても、上松のKrushやキックルールでの惨敗ぶりを見るとなぁ…。でも大月戦を見る限り、松本にも強力な武器があるようにも思えないし…。上松のKO、2Rで。ラウンド数は適当。でも、1RKOはないだろう。




試合の感想

ふ〜む。僕は上松の勝利を予想したけど、まあこの結果を知っても驚きはしないなぁ。

っていうか、僕は松本に謝らなきゃいけないなぁ。前回の大月戦では、大月の動きばかり追っていて松本選手の事をまるで見ていなかった事を、この予想で露呈してしまったよ。一見、派手な上松のパンチのラッシュも殆どキッカリと防御していたし(但し、2Rのアッパー連打は危なかったけど)、要所で見せたテンカオもかなりエグいし、丁寧に入れていくカウンターのパンチも綺麗だったし、実は非常に試合巧者だったのね。松本は非常に素晴らしい!選手でした、本当にスイマセン。

対する上松は、一度ダウンを奪われてからの攻めが強引すぎたね。やっぱりK-1ルールは上中下に打撃を揺すらないとパンチは入らんよ。松本みたいにね。




予想の結果

大ハズレ。う〜ん、とにかく松本の闘い方が頭からスッポリと抜け落ちていたのが敗因だな。反省反省。




第二試合 一言感想ツイート「思ったよりも…」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament 二回戦 3分3R + 延長3分1R
久保優太(175cm/62.85kg/アンリミテッドジム/Krush ライト級GP 2009 準優勝)
尾崎圭司(169cm/62.9kg/チームドラゴン/K-1 MAX 日本トーナメント2007 第三位)
[判定 3−0]

試合前の予想ツイート(一部編集)

これは久保きゅんの判定勝ちで。そもそも僕には尾崎が強いイメージは皆無なのだ。リーチ差を加味しても、久保きゅんが左ミドルで蹴りまくるイメージ以外の試合運びが浮かんでこないなぁ。あと、尾崎はどこかで苦しまぎれの裏拳を放つだろう。




試合の感想

う〜ん。正直、安全運転している時の久保きゅんの試合は、見ていて面白味には欠けるよなぁ(笑)。リーチの短い尾崎の間合いの外からの左ミドルの連打とパンチ。これだけで尾崎は、2Rあたりから「僕は何をすればいいの?」状態になっていたね。正直、僕が思ったよりも…、久保は疲れることなく準決勝に進出したなぁ、と。もう少しくらいは尾崎が何かをすると思っていたんだが。

っていうか、今のままなら何回やっても久保が勝つような試合内容でありながら、尾崎はインタビューで「久保選手は優勝候補だから」「優勝候補の久保選手にダメージを与えられた」「延長だったら必ず勝てた」って言っていたらしいんだよなぁ。何なんだろうねぇ?正直、尾崎は70kgの頃の方が自分の持ち味を出せていたような…。




予想の結果

勝者は当たり、展開も当たり、尾崎の裏拳は1R終盤でアクセントで使ったのみなのでハズレ(笑)。まあまあ、予想の範疇内の試合内容だったけど、僕が想像した以上に一方的だったなぁ。




第三試合 一言感想ツイート「やっぱりね」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament 二回戦 3分3R + 延長3分1R
○才賀紀左衛門(168cm/62.5kg/大誠塾)
石川直生(177cm/62.75kg/青春塾/元全日本スーパーフェザー級 王者)
[判定 3−0]
※石川は1Rにダウン1

試合前の予想ツイート(一部編集)

正直、石川の頑張りをずっと見てきた者としては石川に勝ってほしい。Krushトーナメントでの鬼神のような強さを発揮して欲しいと思うが…こういう所で負けるのが似合うのも石川というか。紀左衛門が2RにKO勝利で。




試合の感想

石川は、真弘が大和に敗れ、元気が羅紗陀に敗れ、そして前田尚紀が米田貴志&TURBOに敗れた今、「全日本フェザー級四天王」の最後の星となった。あの声援の多さはそういう背景もあっての事なんだろうなぁ。対する紀左衛門は、観客からのブーイングを凄く楽しんでいた、若いのに根性がプロだよねぇ。


んで、試合についてだが…やっぱりねって感じですな。


ハッキリ言って今日の石川は、尾崎と並ぶくらいのダメな選手だったと思う。一度ダウンを奪われてからは、焦ってるんだか何だか知らないが気持ちばかりが空回り。一発狙いの大振りな打撃を連発するあまり紀左衛門のペースに呑まれちゃうのって…。何年、キックボクシングをやってるんだよ!

まあ、K-1ルールの改正により「掴む行為そのものが禁止」になったらしいので、首相撲からの膝蹴りを得意とする石川は武器を一つ失った、というのはわかる。でも石川はKrushで「前蹴りやパンチで距離を離し、左ミドルと右ローを刻んで下半身に意識をズラし、右ハイや飛び膝でKOする」という闘い方を確立していたハズ。今回の負けに対して言い訳ができないのは、本人も痛いくらいに自覚しているだろうなぁ。つくづく、序盤にダウンを奪われた事を猛省して欲しいね。「相手を焦らして勝利を奪う」タイプの闘い方の石川としては、一番やってはいけないミスだからねぇ。




対する紀左衛門、自らが発した「K-1ルールでは俺の方が先輩」という言葉を有限実行した形。アゴの弱い石川に右ストレートを浴びせてダウンを奪った後は、ポイントを守るべく「付かず離れず」の闘い方をした紀左衛門。2R終了直前に放った浴びせ蹴りも素晴らしかったし、要所で見せる空手仕込みの蹴りも良かった。あどけない顔に似合わず、闘い方は熟練者っぽくて面白かったなぁ。まあ、ディフェンシブな闘い方なのでK-1っぽくはなかったけど、僕は面白かった。

あと、これは書いておこう。紀左衛門、試合前には石川の事をE.T.呼ばわりとかしていたけど、試合が終わった後はちゃんと石川と握手したり、伏して礼したりしていて、ちゃんと礼節を弁えて(わきまえて)いましたよ。なかなか気持ちのいいところがあるというか、いい青年だと思いましたよ。




予想の結果

勝者は当たり、展開は…予想なしか。んで、フィニッシュラウンドはハズレたけど「序盤に紀左衛門がダウンを奪って、石川が取り返せずに判定負け」という展開は、想定の範囲内かな。

それにしても、石川も長年のキックボクシング経験のせいか、ドランカーのような倒れ方をしたよなぁ。本人のモチベーションも心配だけど、それ以上にダメージの蓄積が心配。有限実行を積み重ねてK-1まで辿り着いた選手なので、もう一回チャンスを与えて欲しいけどなぁ…。




第四試合 一言感想ツイート「魂の入った名勝負」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament 二回戦 3分3R + 延長3分1R
大和哲也(171cm/62.9kg/大和ジム/WMCインターナショナル & WBCムエタイルール日本ライト級 王者)
●裕樹(170cm/63.0kg/リアルディール/元RISE 60kg級王者)
[1R 3分3秒 KO]
※左フック

試合前の予想ツイート(一部編集)

とりあえず大和の左ボディはシャレにならない。多分、裕樹がローを効かせ始める前に効いちゃうと思う。予想は大和の3RKOで。それにしても、TVでの大和の扱いが小さい。どう見ても、実力No.1だと思うのだが。




試合の感想

試合時間は短かったけど、魂の入った名勝負になったね。裕樹の右ローもいつも以上に全身全霊だったし、大和の左ボディ&右ストレート&左フックの日本人離れした破壊力は相変わらずだし。お互いに気合の入っているのが、代々木第一の広い会場全体に伝わっていたと思う。

フィニッシュの左フックも鮮やかで強烈だった。恐らく会場のお客さんの多くは、この時点では大和の優勝を確信していたんじゃないかなぁ。「この時点では」の話だけどさ。




予想の結果

勝者は当たり、展開はハズレ、フィニッシュラウンドはハズレ。ズバリ言って僕は大和の左ボディばかりに注目していたけど、本当はパンチもキックも一発一発が強烈な選手なんだよね。スッカリ忘れてたなぁ。しばらくの間、キックボクシングで大和を見ていなかったのが敗因だな。




第五試合 一言感想ツイート「これはこれで面白い」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament リザーブファイト 3分3R
宮田和幸(172cm/62.95kg/Brave)
渡辺一久(167cm/62.8kg/フリー/元プロボクシング日本フェザー級 王者)
[判定 3−0]
※渡辺は2Rにダウン1、3Rにダウン1、宮田は3Rにダウン1

試合前の予想ツイート(一部編集)

単純に体重差の問題で宮田が圧勝するんじゃないかなぁ。っていうか、ファイヤー原田vs渡辺が実現しないかねぇ。このカードでファイヤーさんが勝ったら俺は号泣すると思う。




試合の感想

う〜ん、これはこれで面白い試合でしたな。お互いにK-1ルールに慣れていないなりに、一生懸命K-1の試合をしようとしていたのが微笑ましかった。特に渡辺が1Rに連発していた、ダッシュからの右ローとかは「一生懸命、練習したんだろうなぁ」と思わせられたね。まあ、宮田の左ローで「足にダメージを負ってダウンを喫する」という欠点は相変わらずだったけどね。

渡辺も3Rにパンチのラッシュでダウンを奪い返したりしたし、大味な展開ながらも見せ場はあって、思ってたよりは面白かったね。箸休めにはちょうど良い、というかねぇ。




予想の結果

勝者は当たり、展開はハズレ、フィニッシュラウンドは…予想なしか。う〜ん、僕は宮田がもっとノッシノッシと前に出て圧力をかけまくる展開を予想していたんだが、さすがに打撃系格闘技の舞台で、ボクシング経験者にアマレスラーが体格差のみを武器に圧力を掛けるのはムリだったか(笑)。




第六試合 一言感想ツイート「二人とも硬かったなぁ」

K-1 MAX -70kg World Championship Tournament 一回戦 3分3R + 延長3分1R
長島☆自演乙☆雄一郎(175cm/70.0kg/魁塾/K-1 WORLD MAX 2010 -70kg Japan Tournament 優勝)
アンドレ・ジダ(172cm/69.1kg/ブラジル/ユニバーシダデ・ダ・ルタ)
[判定 2−0]

試合前の予想ツイート(一部編集)

ジダは初来日の際に宍戸大樹を相手に何もできずに惨敗しているのだが、まあつまり本当のところはあんまり強い選手ってイメージがないんだよなぁ。そんなこんなで自演乙が1RKO。ここで自演乙はここでつまづくようではK-1 MAX 70kg級は背負えない。




試合の感想

今日の自演乙はエヴァンゲリオン使徒サキエルの姿で入場。ハイ、これがこの試合の最大の見せ場です。対するジダはセコンドに桜庭を従えてストロングマシンのマスク姿で入場。そんな事よりも左肩も紋々がヤバい。テレビで放送できないだろ、この紋々は。いや、放送しちゃったけどさ。




んで、試合の方は…二人とも硬かったなぁ。元々タイプ的にも似ている二人はお互いに様子を見すぎるあまり前半は展開に乏しくなり、後半は両者ともに大振りなパンチを連発するばかり。正直、なんとも大味な印象の残る試合になってしまった。まぁ、前半はジダが硬く攻めてきたので、自演乙も硬くならざるを得なかったんだろう。っていうか、ああいう相手にはもっとローを蹴って意識を下にズラさないと、パンチは当たらないよねぇ。



…あ〜、そうか。ひょっとしたら自演乙は去年、クラウス&シュー・イェンと国際戦で二連敗しているから、今日は手堅く攻めたような気がするなぁ。でも僕としては、いつも通りのイケイケラッシュで序盤にKOを奪って欲しかったね。



予想の結果

勝者は当たり、展開はハズレ、フィニッシュラウンドはハズレ。う〜ん、勝つには勝ったけど、正直ジダを相手にこの内容ではK-1 MAX 70kg級は背負えないだろう(キッパリ)。




第七試合 一言感想ツイート「これも魂入ってたけど、テレビじゃカットされるだろうなぁ」

K-1 MAX -70kg World Championship Tournament 一回戦 3分3R + 延長3分1R
佐藤嘉洋(184cm/70.0kg/名古屋JKファクトリー/K-1 WORLD MAX 2008 世界三位)
山本優弥(176cm/69.8kg/青春塾/K-1 WORLD MAX 2009 世界三位)
[判定 2−0]

試合前の予想ツイート(一部編集)

この二人は全日本時代に対戦し、その時は佐藤が六回もダウンを奪う圧勝劇に。今回は闘うルールは違うけれど、元々優弥はリーチの長い相手に極端に弱いという欠点もあるから、ここは佐藤が判定勝利で。




試合の感想

昔から優弥を見てきたnar氏曰く「優弥、青春塾にいってから(空修会館から移籍)ベストパフォーマンスだったんじゃないかな」。確かに全日本キックでの一回目の対戦と比べて、優弥は随分と佐藤を攻め込めたと思うなぁ。

nar氏曰く「相性的にも最悪なんで勝ちを望むのはね…。変な膝蹴りとか捨てて、手数、特に左ミドルを使うスタイルに戻ったのは嬉しいですね!」。今日の優弥は、序盤から「自分の攻め」で佐藤と渡り合っていた。左ボディもいいのを入れていたし、いや〜…強くなったなぁ(しみじみ)。あの佐藤から判定で1R取れただけでも、今日の優弥の収穫は凄く大きいと思う。




まあ、それでも佐藤の牙城を崩せなかった事実は事実として残るんだけどさ。佐藤の攻めは機械のように正確だったなぁ。特に左ジャブは要所で優弥の動きを止めていた。アレは簡単には崩れないだろう。やっぱり国内ではダントツの強さだ。今年は是非、世界制覇を成し遂げて欲しいところだねぇ。



それにしても、「これも魂入ってたけど、テレビじゃカットされるだろうなぁ」と思っていたら、まさかまさかのカットなし。佐藤の試合が3R通して流れるのって凄く珍しいよね。



予想の結果

勝者は当たり、展開は予想なし、フィニッシュラウンドは当たり。いや〜、それにしても…。地上波の解説陣も指摘していたけど、五年前の対戦と比べて二人とも成長したんだなぁ…。




第八試合 一言感想ツイート「凄い…」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament 準決勝戦 3分3R + 延長3分1R
久保優太(175cm/62.85kg/アンリミテッドジム/Krush ライト級GP 2009 準優勝)
松本芳道(175cm/63.0kg/八景ジム/新日本キック日本ライト級王者)
[1R 1分21秒 KO]
※左ハイキック

試合前の予想ツイート(一部編集)

僕の予想では上松vs久保きゅんか。ひょっとしたら、このカードなら久保きゅんはラウンドこそ消費するも、上松に「何もさせないまま」判定勝利するのではないか?と予想。上松はパンチが得意なので、接近戦では久保きゅんはパンチを使ったりスウェーを使ったりで派手に動くと思われる。




試合の感想

もう、この試合に関しては何もいう事はありませんね。両者の実力が拮抗する中で出た、静寂を破る左ハイ。凄い…ただただ凄い…。普段はヘラヘラしているのに、いざリングに上がればこうだから、久保きゅんはますます人々の目を惹き付けるんだよなぁ。目の前で闘うこの青年の微笑みは天使か?悪魔か?

恐らく会場のお客さんの多くは、この時点では久保きゅんの優勝を確信していたんじゃないかなぁ。「この時点では」の話だけどさ。




予想の結果

まず、対戦カードが予想と違うのだが…。ズバリ言って、久保きゅんvs松本だったとしても僕の予想は変わらなかっただろう。そう考えると勝者は当たり、展開はハズレ、フィニッシュラウンドはハズレですな。いや〜、あんなトンでもないハイキックが出るとは、まったく予想できなかったよ…。久保きゅんの恐ろしさを改めて知った、というかねぇ。




第九試合 一言感想ツイート「これまた凄い!」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament 準決勝戦 3分3R + 延長3分1R
大和哲也(171cm/62.9kg/大和ジム/WMCインターナショナル & WBCムエタイルール日本ライト級 王者)
●才賀紀左衛門(168cm/62.5kg/大誠塾)
[2R 2分13秒 KO]
※左フック

試合前の予想ツイート(一部編集)

僕の予想では紀左衛門 vs 大和。僕が石川 vs 紀左衛門の勝者を紀左衛門にしたのは、その身体の分厚さ(&石川の打たれ弱さ)を見て考えたんだけど、大和も63kg級としてはいい身体だからなぁ。何の問題もなく、大和が左ボディを効かせて3RKOするんじゃないかなぁ。




試合の感想

いやいや、これまた凄い!と思えるKO劇になったなぁ…。紀左衛門は何もできなかったねぇ。まあ大和がジリジリと前に出てくる圧力というのは、こっちが見ている以上に凄いんだろうなぁ。様子見のパンチと蹴り以外の攻撃が出てこない紀左衛門に対して、少しづつ少しづつ前蹴りや左ボディを効かせて、最後はワンツー。やっぱり自分の武器を持っている選手は強いね。

恐らく会場のお客さんの多くは、この時点で優勝の行方が読めなくなっていたんじゃないかなぁ(笑)。





予想の結果

対戦カードは当たり、勝者は当たり、展開は当たりの範疇かな?フィニッシュラウンドはハズレ。う〜ん、こういう試合を見ると、大和に対する僕の評価をもっともっと修正しないとイカンなぁ。前から「強い」とは思っていたけど、ここまでKOの山を築くとは思わなかった。




第十試合 一言感想ツイート「もっと見たい」

K-1 MAX -70kg World Championship Tournament 一回戦 3分3R + 延長3分1R
アルバート・クラウス(175cm/70.0kg/オランダ/チーム・スーパープロ/K-1 WORLD MAX 2002 世界王者)
中島弘貴(176cm/70.0kg/バンゲリングベイ・スピリット/K-1 WORLD MAX 2010 -70kg Japan Tournament 準優勝)
[判定 3−0]
※中島は1Rにダウン1

試合前の予想ツイート(一部編集)

これはもうクラウスの1RKOで。僕は中島くんはSBに上がっていた頃から見ているので思い入れがあるけれど、ガードの甘さは相変わらずだしなぁ。クラウスが世界の壁の厚さを見せ付ける試合をすると思う。




試合の感想

シュートボクセ・ジャパンをアピールするためか、中島はヴァンダレイ・シウバの入場曲である「Sand Storm」で入場。う〜ん、僕はバンゲリングベイ・スピリット所属なんだから、新田明臣の入場曲の「Samba De Janeiro」で入場して欲しかったなぁ。

んで試合については…。ぶっちゃけ僕は、この試合はどうひっくり返っても中島が勝てるとは思っていなかったし、恐らくは多くの人が僕と同じ心境だったと思う。そんな状況下で、むしろ彼が「何をするのか」を見ていたんだけど…。実際、今日の中島はよくやったと思うなぁ。「ガードを固めて左ローやボディを重ねる」というのは本来の中島のスタイルではないと思うけど、これから世界の強豪と対戦する上ではそういった戦法も必要になるだろう。




時折、飛び膝蹴りを放ちつつも、堅実にガードを固めて左ローを重ねる中島だが、今日はその闘い方に答えが出る前に終わってしまった印象。まぁ、クラウスがほぼ無傷だったのがすべての答えだと言う人もいるかもしれないが、例えば5Rあったらあの左ローでクラウスは崩れそうになる場面はあったのか?なかったのか?彼がこれからもっと強くなっていく上で、あの闘い方が正しかったのか?



そういう意味で「見たい、もっと見たい。彼の成長を見続けていたい!」、そう思わせる試合だったなぁ。



予想の結果

勝者は当たり、展開、フィニッシュラウンドはハズレ。クラウスも今日は慎重だった。まぁ、今日は彼にとっても大事なWorld Championship Tournamentの初戦だしねぇ。




第十一試合 一言感想ツイート「鳥肌たった!スゲェ!ただただスゲェ!」

K-1 MAX -63kg Japan Tournament 決勝戦 3分3R + 延長3分2R
大和哲也(171cm/62.9kg/大和ジム/WMCインターナショナル & WBCムエタイルール日本ライト級 王者)
久保優太(175cm/62.85kg/アンリミテッドジム/Krush ライト級GP 2009 準優勝)
[3R 1分26秒 KO]
※左フック/大和は1Rにダウン1、久保は3Rにダウン2、二度目のダウンでKO/大和が優勝

試合前の予想ツイート(一部編集)

僕の予想では久保きゅんvs大和。NJKFでやれ…いや、当時は久保きゅんはフェザー級で大和がライト級だからできないか。決勝では久保きゅんはダメージはないけど、体力はかなり消耗していると予想。逆に大和は体力消費は少ないけど、裕樹のローを喰らってダメージが中くらい。とりあえず、スタミナを消耗して機動力を失った久保きゅんに、大和がボディを効かせて3RKOすると予想。大和の準決勝でのダメージがキーかな?




試合の感想

鳥肌たった!スゲェ!ただただスゲェ!…というのは試合後、真っ先にツイートした文章だが、本当にそうとしか言いようのない内容だったね。これまでとは一転、Krushの決勝戦に出た時のような「K-1モード」となった久保きゅんに対して、それに動じず圧力を掛けてパンチを返す大和。大和のパンチを潜ってかわす久保きゅん、左ボディで久保きゅんの動きを止めに掛かる大和。関係者を含めて、僕の周りの何人かが指摘していたけど…。藤田真 元NJKF理事長!この試合を見ていましたか?あなたが育てた子供達の闘いは今、世間に届きましたよ!




スウェーやダッキングを連発しつつ、1Rにワンツーを決め、右フック〜左ストレートでダウンを奪った久保きゅん。これで完全に気持ちが乗った久保きゅんは、これまで以上に積極的にダッキングとパンチを繰り返す。殆どガードをせずに上体のみでパンチをかわす久保きゅんに対して、大和は2Rにカウンターの右ストレートと左フックで逆襲、ダメージの大きい久保きゅんを3Rに右ストレートでダウンを奪い、久保きゅんの左フックを喰らいながらも左フックで大和がKO勝利、かぁ。



う〜ん、ズバリ言って久保きゅんの敗因は自分のディフェンスのセンスに酔い過ぎたことだと思うけど、それもまた彼の魅力であり、だからでこそこれだけの試合に発展したからなぁ。何より、K-1での試合である事を意識して、最後までKOに拘った、その姿勢がいいじゃないか。素晴らしいね。



それにしても、このトーナメントの大和は強かった。結局、KOを奪ったのはすべて左フックかぁ…代名詞の左ボディにしてもそうだけど、自分の武器を持っている選手は強いなぁ。そして優勝後のコメントが素晴らしかった!

大和哲也のコメント

勝つ自信はあったけど、今日出た七人の選手はみんな強くて、
ここに上がりたいと指をくわえて見ている選手もまだまだいると思います。
みんなで切磋琢磨してここを盛り上げていきましょう!
僕は僕なりの色で塗り上げていきます!

どうよこの二十二歳!僕は選手には人間性はあんまり求めないんだけど、その僕ですら心が震えた殊勝すぎるくらいに殊勝なコメント!いや〜、今日は本当に文句なし!優勝、おめでとう!




予想の結果

対戦カードは当たり、勝者は当たり、フィニッシュラウンドも当たり…だけど、展開は大ハズレだね。正直、二人が無傷で決勝に上がるというのは予想できなかったなぁ。そして試合内容もこんなにドラマチックになるなんて…。こんな展開、誰も予想できないって!




K-1 MAX -63kg Japan Tournament、ちょっといい話

おまけで、決勝に上がった二人のちょっとしたエピソードをば。

大和哲也(元ツイート http://twitter.com/Masked_Takakura/status/17794777558 に加筆)

大和哲也という選手で思い出すのは、後楽園でいつも、入場曲の宇宙戦艦ヤマトに合わせて大声で「やっまっと!やっまっと!」と応援していたあの青年。噂では脳に障害を持つというこの青年は、試合前であろうがインターバル中であろうが、いつも変わらない大声で彼を応援していた。あまりに熱心に応援するので、NJKFが賞を上げようとしたという話もあるくらいだ。誰よりも熱く大和を応援していたあの青年は、今日はテレビの前で喜んでいるのかな?それとも会場のどこかで大和を応援したのかな?

久保優太(元ツイート http://twitter.com/frigidstar/status/17795261004 )

久保がテコンドーを始めた少年時代。久保には応援していた選手がいた。ある大会、その選手は担架で運ばれる程のダメージを負い、敗れてしまった。試合後、その選手の元に足を運んだ久保少年に、その選手は一枚のサインを渡した。そこには、こんな言葉が書いてあった。「強くなれ」、と。

雑感

開幕戦から一転、メチャメチャ面白かったK-1 MAX -63kg Japan Tournament。ハッキリ言って今日は、70kg級のテレビ放送は邪魔だったなぁ。アニメ系のスポンサーを獲得してくれた自演乙のガチガチな試合よりも、もっと放送すべき試合はあったと思うしね。中島の試合が見れなくてガッカリした人が多かったのにはちょっとビックリしたけどさ。

んで、ちょっと冷静になって考えたのは…。あれだけの感動の優勝劇を果たした大和哲也ですら1Rで倒してしまう、センチャイ・ソーキングスターの存在、そしてムエタイという大きな壁のことだなぁ。ムエタイというと首相撲や膝蹴りのイメージが強いけど、真に怖いのはムエタイの競技人口から来るトップ選手のフィジカルの高さだからねぇ。ブアカーオやランバーみたいに、あの階級でK-1ルールに順応するタイ人が出てきたら、恐らく誰も勝てない気がするなぁ…。

あとは…。HIROYAはどうするんだろ?この先、闘うとしたらこの階級だと思うんだけど、とても昨日の決勝の二人に勝てるとは思えないんだけどねぇ。まぁ、まだ若いから、これから色々なものを吸収して、順調に強くなればいいんだけどねぇ…。


以上、長文失礼。