9/18 SB 後楽園ホール興行 ツイート観戦記

ここからは先週末のSBの観戦記を。アンディ・サワーの凱旋&日菜太との対戦ばかりがクローズアップされた興行だが、SBファン的には梅野孝明鈴木悟S-CUP出場権争い、日下部竜也のSBスーパーバンタム級王座挑戦なども注目の的。ま、対外的な話題としては、やっぱサワーだよね。
posted at 22:21:41

SB第一試合、シーザージムの坂本優起vsシーザー新小岩のJANBO YO-SUKE。YO-SUKEはこれがデビュー戦で、勢いに任せたワンツーの連打でいきなり坂本からダウンを奪うも、この後もYO-SUKEはパンチを打ち続けたが…。 http://p.twipple.jp/2sqxd
posted at 22:30:17


(続き)後先考えずにパンチを打ち続けたYO-SUKEは、あっという間に打ち疲れ。反対に坂本はワンツーや右ミドル、右膝を浴びせ続けて試合の流れを掴む。ダウンを奪われながらも2R、3Rを取り返した坂本は判定でドローへと持ち込む。 http://p.twipple.jp/w27pL
posted at 22:31:54


(続き)迎えた延長R、相変わらず疲れているYO-SUKEを坂本が休まず攻め続け、判定で逆転勝利をもぎ取った。 http://p.twipple.jp/m9xe9
posted at 22:32:30


SB第二試合、元ホームレス中学生の高島龍弘vs名古屋GSBの超新星、16歳の松花征也。1R、パンチを武器に前に出る高島を、蹴りで突き放す松花。ロープ際でワンツーと膝蹴りを連打すると、まともに浴びた高島はダウンを喫した。 http://p.twipple.jp/yQ476
posted at 22:33:17


(続き)この後も左ジャブ、左ボディ、膝蹴りで試合をリードする松花。高島も反撃しようとするも、接近する際に頭を下げ過ぎるあまり、松花の首相撲に簡単に捕まってしまう場面が目立つ。 http://p.twipple.jp/NF9pJ
posted at 22:35:20


(続き)3Rにも左ボディと膝蹴りで2回ダウンを奪い、試合のペースを崩さなかった松花が判定で完勝。う〜ん、前座の試合という事もあって、あまり目立たないけど…これって実はアップセットだと思う。 http://p.twipple.jp/4Bsck
posted at 22:38:32


SB第三試合、GSB所属の崎村暁東33歳vs力道場の菅原悠次16歳。お互いにワンツーを交差させる展開の中、徐々に崎村が右膝と左ミドルで試合をリード。菅原もよく反撃したが、3Rになると表情に疲労の色が。判定で崎村が勝利。 http://p.twipple.jp/CEtJD
posted at 22:41:13


SB第四試合、総合が主戦場のMEGATON戦士の誠吾vsシーザー新小岩の吉田高行。体重差は約35kg、巨体に物を言わせた誠吾は無理して攻めずにドッシリと構える。対する吉田はサークリングを駆使しつつ右ローを重ねる。 http://p.twipple.jp/5kmRL
posted at 22:42:04


(続き)だが、いざ誠吾が前に出てパンチをブンブン振れば、その迫力に観客は騒然。そして2R、誠吾は何とバックドロップを決めてシュートポイントを2p獲得。尚も迫力のあるフックで攻める誠吾だが、徐々に吉田の右ローで機動力を失い始める。 http://p.twipple.jp/fFaX3
posted at 22:44:26


(続き)それでも誠吾は初志貫徹。ローの防御を捨て、動ける時にズンズン前に出る攻め方を貫き通し、左脚に大きなダメージを負いながらも判定勝利。これは誠吾の作戦勝ちだね。変にパンチに頼らず、投げに賭けたのが良かった。 http://p.twipple.jp/qLZzm
posted at 22:45:36


SB第四試合の後にはRENAが登場。Girls S-CUPを二連覇したRENAが登場、挨拶を行なった。内容は無難なものだったので割愛。 http://p.twipple.jp/VFZ7J
posted at 22:47:56


SB第五試合、前回興行で不死身夜天慶を破った鈴木博昭vsムエタイ戦士タップロン・ボーチョーローソーン。試合全体を通して、初の対ムエタイ戦となる鈴木が、ムエタイ独特の間合いから重い右ミドルを放つタップロンのペースを崩せない。 http://p.twipple.jp/GQDvz
posted at 22:49:15


(続き)淡々と右ミドルを放つタップロンに、鈴木博昭は接近しての左右ローで攻めようとするも、タップロンは首相撲からの投げで迎撃。ひたすらこの図式が続いて5Rが終了、判定でタップロンが勝利。 http://p.twipple.jp/JyqaB
posted at 22:50:28


(続き)鈴木は最後まで対ムエタイの打開策を見い出すことができなかった印象。今後の闘いに向けて大きな課題を残す結果となった。う〜む、あのマッチョな鈴木がタップロンと組むとパワー負けするんだもんなぁ。ムエタイ恐るべし。 http://p.twipple.jp/qvH6h
posted at 22:52:54


SB第六試合、王者のファントム進也vs挑戦者の日下部竜也によるSBスーパーバンタム級王座戦。開始直後からサークリングで様子を見る日下部に対して、ファントムは詰めてからのコンビネーションで攻め込むが、日下部の動きには余裕がある。 http://p.twipple.jp/ALDrG
posted at 22:55:12


(続き)2R後半、日下部が攻め始める。ヒット&アウェイで単発の打撃を当てて行く日下部、左フックや右フックがヒットし、ファントムの打撃はかわしてしまう。う〜む、K-1甲子園出身の選手は本当に侮れないな。 http://p.twipple.jp/gtC9A
posted at 22:56:11


(続き)迎えた3R、日下部は左右フックと廻し蹴りで一気にファントムを攻め立て、得意の突き刺すソバットから左ボディを一閃。喰らったファントムが崩れた後、立ち上がれず。こうしてSBに18歳の新王者が誕生した。日下部強し、この一言だ! http://p.twipple.jp/6qTFM
posted at 22:57:45


(続き)試合後、元王者となったファントム進也が引退を発表。公式発表はなかったが、頚椎のヘルニアが悪化したらしい。今回の試合もあまり練習ができなかったようだ。う〜む、残念だなぁ。生涯戦績24戦14勝9敗1分8KO。 http://p.twipple.jp/suwGf
posted at 22:58:53


休憩明けにはシーザー武志会長が登場、ついにS-CUP 2010の開催地を発表。11/23(木・祝)、JCBホール。う〜ん、今年のS-CUPはチケットのキープが大変そうだな。あと、会長の呂律があまり回っていないのが気になった…。 http://p.twipple.jp/AGnd5
posted at 23:00:10


SB第七試合、「東洋のハルク」梅野孝明vs「ボクシング日本王者」鈴木悟王子。湘南乃風のリーダーのRED RICE氏が激励に駆けつける中で試合は開始。ボクシング王者が相手という事もあり、梅野はパンチではなく右ローで王子を攻め込む。 http://p.twipple.jp/kVXu6
posted at 23:01:46


(続き)対する王子、丁寧に左ジャブを伸ばして距離を取り、右ストレートや左ボディで攻める。更に1R終盤、王子は首投げを決めてシュートポイントを1p獲得。う〜ん、梅野は圧力は凄いんだけど、丁寧に距離を取る選手には案外弱いんだよなぁ。 http://p.twipple.jp/CXKke
posted at 23:02:35


(続き)試合は「鈴木のパンチ&投げvs梅野の右ロー」という展開に。梅野としては得意の「ハルクタイム」に持ち込みたいところだが、鈴木は丁寧に左ジャブを当て続ける事で、梅野を懐に飛び込ませない。鈴木は梅野の闘い方を研究してきた様子。 http://p.twipple.jp/BaNvd
posted at 23:03:58


(続き)それでも梅野が右ローを放ち続けると、鈴木の左脚が悲鳴を上げる。チャンスと見た梅野は前に出たが、鈴木は3R終盤に、何とバックドロップを決めてシュートポイントを2p獲得!宍戸戦に続くバックドロップ、この男の投げは本物だ! http://p.twipple.jp/hPETK
posted at 23:06:20


(続き)これでポイント上は鈴木が俄然有利になったが、左脚のダメージも大きいか。迎えた4R、鈴木の左ジャブと左ボディに苦戦しながらも、パンチをかわそうとする鈴木の顔面に梅野が右ミドルを浴びせてダウンを奪う。面白くなってきた! http://p.twipple.jp/C3NLX
posted at 23:08:37


(続き)これを機に梅野は一気に右フックを連打し、得意の「ハルクタイム」に持ち込もうとする。だが鈴木は攻められながらも左ジャブで丁寧に距離を取ってこれをしのぐと、再び首投げを決めてシュートポイントを更に1p獲得。おお、冷静だ! http://p.twipple.jp/35XHH
posted at 23:10:36


(続き)だが、試合は唐突に終了。鈴木が強引な首投げを放った際、右手を着いてしまい肩を脱臼してしまったのだ。う〜ん、これは残念だなぁ。試合はこれからが面白くなるところだったのに…。 http://p.twipple.jp/rybyc
posted at 23:12:59


(続き)試合の感想だが…。梅野は金井健治戦でも露呈した「丁寧に距離を取る相手に弱い」という弱点が出た格好。それでも右ローは鈴木に相当効いていたので、もし試合が続いていたら逆転もあったかもしれない。 http://p.twipple.jp/fDPku
posted at 23:14:06


(続き)だが、鈴木もポイントは大幅に上回っていたので、しっかりと左ジャブで距離を保てば、判定で鈴木の勝利もあったかもしれない。だが梅野は劣勢でも前に出れる選手…なんて考えていると、もう少し先が観たい試合だ、というか。再戦希望! http://p.twipple.jp/LFybg
posted at 23:17:36


SB第八試合、「SBの日本人エース」宍戸大樹vs長身の持ち主ミロウド・ゲイブリ。181cmという公式発表以上の身長、そして四肢のリーチの長さを武器に、ゲイブリが宍戸の間合いの外からワンツーと奥足への左ロー、左ハイを放つ。 http://p.twipple.jp/P2BXA
posted at 23:19:22


(続き)「う〜ん、宍戸はどう、この巨人を崩すんだろ?」なんて思っていたが、宍戸はいつも通り、サイドキックや裏拳といった派手な技を散らしつつ、左ボディや右ミドルといった打撃でいつも通りにゲイブリの体力をゆっくり奪う作戦に出る。 http://p.twipple.jp/bRprw
posted at 23:20:31


(続き)だが、やはりリーチ差は大きく、なかなか自分の打撃を出すことができない宍戸。それでも3R終盤、宍戸は首投げを決めてシュートポイントを1p獲得すると、尚も右ミドルを武器に前に出る。 http://p.twipple.jp/hb9Ch
posted at 23:21:58


(続き)だがゲイブリは崩れる気配を見せず、逆にワンツー、左ロー、左膝で宍戸の動きを止めていく。う〜ん、如何ともし難いなぁ。こうして試合は終了。本戦の判定結果は1-1のドロー、試合は延長戦へと突入。 http://p.twipple.jp/HdWz7
posted at 23:23:16


(続き)延長R、前半は一気に前に出て右ミドル、右ロー、ワンツーで攻め込み、ソバットを連発する宍戸。だが後半はゲイブリが前蹴りと左ジャブ、そして右ローを連発。この攻撃を浴びた宍戸は疲れてしまった。延長判定は2-0でゲイブリの勝利。 http://p.twipple.jp/nU2z4
posted at 23:24:53


(続き)思っていた以上にゲイブリが安定していた上、宍戸の攻め方が全く通用しなかった。正直、S-CUP 2010を前にこの負け方は痛過ぎる。実際、会長もS-CUP脱落を口にしたらしい。厳しいようだが…今日の内容ではやむなし、か? http://p.twipple.jp/wGD3C
posted at 23:26:31


SB第九試合、K-1 MAX王者&S-CUP覇者のアンディ・サワーvs正統派&実力派キックボクサーの日菜太関根勤が激励に駆けつける中、日菜太は左ミドルや左ローを連発。RISEでは強豪キシェンコをKOして勢いに乗る日菜太だが…。 http://p.twipple.jp/SNnb6
posted at 23:30:46


(続き)リーチが長く、破壊力のありそうな蹴りを連発する日菜太に組み付いたサワーは、何とスルリとバックを奪ってスリーパーを敢行!完全に虚を突かれた日菜太は防御もままならず、サワーに絞め上げられる一方。 http://p.twipple.jp/C6RD6
posted at 23:32:05


(続き)やがて日菜太がタップすると、日菜太応援団からは怒号が、そしてSBファンからは歓声が起こった。勝ったサワーはノリノリで観客の声援に応えると、最近亡くなった友人に対して黙祷を捧げていた。 http://p.twipple.jp/bBn6J
posted at 23:32:45


(続き)う〜ん、この結末は読めなかった。長い事、SBを観戦しているけど、サワーが関節技を仕掛けたのって全然記憶にないんだよなぁ。これは日菜太はおろか、観客の誰もが予想していなかった結末だろうね。 http://p.twipple.jp/rztBm
posted at 23:33:32


(続き)キシェンコ戦での勝利で勢いに乗る日菜太だが、RISEを主戦場にしていた彼はキックルールよりもK-1ルールでの戦歴が長い。となると、彼の身体に刷り込まれた「ブレイクのタイミング」が勝敗の鍵だったのかなぁ、と僕は考える。 http://p.twipple.jp/FESx2
posted at 23:34:16


(続き)投げ技が許されているSBの場合、組み付いてからのブレイクはキックよりも長い傾向がある。ましてやサワーが行なったバックを奪う行為は、キックルールでは直ちにブレイクになる。恐らく日菜太はブレイクを待って気を抜いたのだろう。 http://p.twipple.jp/Ap6Mw
posted at 23:35:24


(続き)そうなると気になるのは、セコンドはちゃんと「気を抜くな!」とか、声を掛けていたのかなぁ、という事かなぁ。ま、いずれにせよ日菜太は完敗だね。日菜太はこの敗北に納得がいかないようだけど、僕は完敗だと思う。サワーお見事! http://p.twipple.jp/TrFGX
posted at 23:37:06


SB雑感。日下部の圧倒的な戴冠劇、続きのある気配のする名勝負となった梅野vs王子、そして世にも珍しいサワーのスリーパーと、いい試合が続いた興行ではあったが、実は鈴木博昭のムエタイ挑戦、そして宍戸の試合のテンポがかなり悪く、今日はここに体力を奪われてしまった。
posted at 23:38:00

(続き)詰まらなくはなかったんだけど、試合後はちょっと疲れちゃったなぁ、という感じ。さてS-CUP 2010についてだが、僕としてはサワー、ボーウィー、梅野、鈴木の四人を入れて欲しいなぁ。宍戸は会長の判断に任せます。あと、本人がやる気なら日菜太も。おお、何気に豪華じゃん(笑)。
posted at 23:38:19

8/28のお品書き Girls S-CUP 2010に向けて

今日は色々とアップすると思います、多分。

6/6 SB 後楽園ホール興行 観戦記 Ver1.0

http://d.hatena.ne.jp/Mask_Takakura/20100606

いよいよ明日となったGirls S-CUP 2010。その前回の興行となる6/6のSBでは、トーナメントに出場する三人の日本人選手の試合が組まれた。渡辺久江、V一、そしてRENA…彼女達の前哨戦は、それぞれに課題の残る結果に。そしてメインイベントでは宍戸大樹が、K-1 MAXの猛者ヴァージル・カラコダとの試合に挑む!




8/25のお品書き UFCとBFC、どちらも海外ですな

今一つ、何がアップされるか先の読めないこのブログ(今月二回目のフレーズ)。今回はUFCの地上波放送と、BFCのネット中継の観戦記をアップします。

8/1 UFC サンディエゴSA興行 TV観戦記

http://d.hatena.ne.jp/Mask_Takakura/20100801

今年二度目の地上波放送が実現したUFCの観戦記。五味隆典が再起を掛けてタイソン・グリフィンに挑む。またこの日は岡見勇信ジョン・ジョーンズの試合などもありました。好勝負が続いた良い興行でしたね。



8/12 ベラトールFC セミノールHRH&C興行 ネット観戦記 ver1.0

http://d.hatena.ne.jp/Mask_Takakura/20100819

ネット上での無料放送が実現したベラトールFCの観戦記。藤井惠が女子格闘技最強を目指して、女子115pトーナメントの一回戦に挑む。またこの日は、ヘクター・ロンバードの試合もありました。テンポよく一本勝ちの続いた良い興行でした。



8/19 ベラトールFC シカゴシアター興行 ネット観戦記 ver1.0

http://d.hatena.ne.jp/Mask_Takakura/20100824

二週連続でのネット上での無料放送が実現したベラトールFCの観戦記。日本人選手は誰も参戦していませんが、戦極(現SRC)に参戦経験のあるダン・ホーンバックルが試合に挑んだりしています。しかし、ヘビー級トーナメント一回戦の二試合は…。正直、テンポはかなり悪い興行になってしまいましたなぁ…。



8/19 ベラトールFC シカゴシアター興行 ネット観戦記 Ver1.0

再びネットで観戦です。

先週に引き続きネットでの無料放送があったので、ベラトールFCを観戦。


さてさて。今回の興行で注目すべきは…わからん。何せ、先週からの流れに乗って、何も考えずに観戦しているダケなので、どんな選手がいるかもサッパリわからん。観戦記については、一応選手を調べながら書いていくけど…。いつも以上に選手のことは何も書けなさそうだな(苦笑)。


というワケで、序文もロクに書かないまま試合に移行する。だって、本当にわからないんだもん(苦笑)。

第二試合 グラウンドに付き合わない

ベラトールFC 女子115ポンド級トーナメント 一回戦 5分3R
○ゾイラ・フラウスト(165cm/52.2kg/アメリカ/ProBuhawe)
ジェシカ・ペーナ(165cm/51.7kg/アメリカ/サブファイター・マーシャルアーツ)
[判定 3−0]

藤井惠も参戦しているベラトールFCの女子115ポンド級トーナメントの一回戦の一部。対戦するのは、格闘技のベースがテコンドーとムエタイだというゾイラ・フラウストと、ベースがキックボクシングとグラップリングだというジェシカ・ペーナ。ちなみに勝った方が、前回の興行で一回戦を突破したジェシカ・アギラーと対戦する。それにしても、二人とも脚が長いなぁ。




1R、スタンドでの打ち合いの中、まずはフラウストが胴タックルを敢行。これを受け止めたペーナが金網際へ押し込み、崩しに掛かったがフラウストは崩れない。金網際での主導権争いの後、バックに回ったフラウストが膝蹴りを放つ。両者は離れてスタンド、フラウストが牽制の右ローを放つ。対するペーナは右ミドルで抵抗すると前へ出てタックルを敢行するが、フラウストは金網際で入れ替わり、離れ際にパンチ〜右ハイのコンビネーション。う〜ん、フラウストは立ち技が中心のようだが、際での対処方法を解っている感じがするなぁ。

ペーナの膝蹴り、フラウストの左ハイが交差する中で、再びペーナがタックルを敢行。これを受けたフラウストは逆に押し倒すも、ペーナは倒れる際にフラウストの足を捕まえた。フラウストが離れたところで1Rは終了。ここまではフラウスト優位だね。




2R、右ローで牽制しつつリングを回るフラウスト。対するペーナはプレッシャーを掛けながら前に出て胴タックルを仕掛けるも、フラウストがこれを切る。尚もプレッシャーを掛けるペーナに対して、フラウストは蹴りで対抗。ペーナは再び胴タックルを敢行するも、フラウストは金網際で入れ替わって膝蹴りを放つ。この後、金網際での攻防が続き、離れ際にフラウストはワンツーでプレッシャーを掛ける。グラウンドで勝負を掛けたいペーナは再び組み付くも、フラウストは金網際で突き放し、尚も接近するペーナを押し倒してしまう。う〜ん、これは鉄壁だなぁ。



3R、諦めないペーナは前に出てプレッシャーを掛けるも。フラウストは右ローを放って応戦。両者の距離が開く中で、ペーナはジリジリと前に出ると首相撲を意識したタックルを敢行。だがフラウストはこれを捌くと、逆にペーナをテイクダウンしてしまう。慌ててグラウンドを脱出するペーナ、スタンドから再三再四のタックルを仕掛けるが、フラウストはこれを捌いて金網際で突き放すと、鋭いソバットを入れる。最後は尚も組み付くペーナに対して、フラウストが首相撲から投げを放ち、右ミドルで追撃していた。



ここで試合は終了。判定の結果、3−0でフラウストが勝利。



う〜ん、フラウストが最後まで徹底してグラウンドに付き合わなかったなぁ、という印象以上の感想はないかなぁ。ただ、なんとなくジェシカ・アギラーとやったらアッサリと負けそうな、そんな気がした。


第三試合 グラウンドにならない

ウェルター級 5分3R
ダン・ホーンバックル(188cm/77.3kg/アメリカ/アメリカン・トップチーム)
●ブラッド・ブラックバーン(178cm/76.7kg/ヴィクトリー・アスレチックス)
[判定 3−0]

おお!戦極にも参戦し、郷野聡寛を右ハイキックでKOした経験を持つ「人間ユンボダン・ホーンバックルか!今日のように半分「お試し」の気分で観戦している時に、少しでも知っている選手が試合をする事のなんと嬉しい事か。そんなホーンバックルの対戦相手は、UFC長南亮に判定勝利した経験を持つブラッド・ブラックバーン。ボクシングがベースの選手のようだ。




1R、まずはブラックバーンがワンツーを武器に前に出るも、ホーンバックルはカウンターのタックルを決め、ブラックバーンを高々と持ち上げから豪快にテイクダウン。観客からは歓声が沸いたが、ブラックバーンはアッサリと立ち上がると、今度は右ストレートを決めてホーンバックルを倒してしまう。インサイドに入ったブラックバーンに対して、ホーンバックルは下から組み付いて抵抗、試合はやや膠着。



暫くして、ホーンバックルは下から脚力を効かせてブラックバーンを押し上げ、見事にグラウンドを脱出。両者スタンドで試合は再開、ボクシング出身だけあってブラックバーンのワンツーはナカナカ鋭い。だがホーンバックルも打撃で真っ向勝負、ブラックバーンのパンチを恐れずにその場でテンカオ〜フックのコンビネーションを見せる。スタンドでの主導権争い、ホーンバックルは膝を効かせて攻めると、ブラックバードの右ローにもローで応戦。ラウンド終了直前、ブラックバードはストレートを放って突進して金網際で組み付いたが、1Rはここで終了。ここまでは互角だな。



2R、両者ともに様子見の状態、ブラックバートが放つストレートの軌道が美しい。対するホーンバックルも度胸良くパンチを返す中、ホーンバックルの右フックがヒット。チャンスと見たホーンバックルのプレッシャーが増すが、ブラックバートも右ローを効かせて付け入る隙を与えない。尚も続く主導権争い、ブラックバードのワンツーに対して、ホーンバックルは逃げずに打撃で応戦。この後、ブラックバードの右ミドルがローブローとなり試合は中断。



再開後、尚も続く主導権争い。ブラックバードは美しいワンツーを放つも…。次の瞬間、郷野をKOしたホーンバックルの右ハイキックがヒット。ダメージを受けたブラックバードは組み付きに行くも、ホーンバックルはこれを突き放す。

そしてここから、徐々にホーンバックルが主導権を握り始める。パンチが交差する場面が増えていく中、ホーンバックルは要所でテンカオを効かせ、ブラックバードの鋭いパンチを目にしても、逃げる事なくその場でパンチを返していく。更には左ミドルを連発すると、喰らったブラックバードは思わずスリップ。




迎えた3R、まずはブラックバードが右ミドルを重ねたが、これにホーンバックルもパンチを返し、ワンツー〜右ミドルのコンビネーションを見せる。後がないブラックバードは前に出ると、ホーンバックルは右のパンチを返してワンツー、そして右ミドルと次々に打撃を放つ。



段々とお互いに打撃の出る機会が増えていく中、主導権を握ったのはホーンバックル。プレッシャーを掛けつつ前に出て、パンチを返してくるブラックバードに左ジャブを伸ばしつつ、右ミドルや右ローを放つ。ブラックバードも打撃を返したが、気後れしているのか攻めが後手に回っている。時折、前に出るブラックバード、しかしホーンバックルは右ミドルとパンチで迎撃。うむ、勝負ありだな。



ここで試合は終了。判定の結果、3−0でホーンバックルの勝利。



うん、お互いに打撃がなかなか強烈だったから、展開こそ地味だったものの、緊張感を持って試合を見れたな。それにしてもブラックバードのパンチはナカナカ鋭かったのに、それに対して微動だにせずパンチを返せるホーンバックルの度胸は凄いなぁ。

第四試合 グラウンドで展開がない

ベラトールFC ヘビー級トーナメント 一回戦 5分3R
○ダミアン・グロボウスキー(185cm/108.9kg/ポーランド/ルタドールス オポレ)
●スコット・バレット(183cm/119.3kg/アメリカ/フリー)
[判定 3−0]

ここからは、前回興行も行なわれたヘビー級トーナメントの一回戦が二試合。といっても、出る選手のプロフィールをまったく知らないので、書きようもないワケだが。とりあえず、ダミアン・グロボウスキーは柔術がベースで、戦績は12戦12勝無敗5KO7SKOのパーフェクトスコアの持ち主で、対するスコット・バレットはレスリングがベース、11戦10勝1敗8KO1SKOというこれまた立派な戦績の持ち主だという事は判った。両者の体重差がちょっと気になるけど、ここは豪華なKO劇、または一本勝ちを期待しますかねぇ。




1R、体重120kgの巨漢・バレットがプレッシャーを掛けていき、これをグロボウスキーがパンチで牽制。バレットは一気に組みに行ったが、ここでグロボウスキーの右膝がローブローに。グロボウスキーにブーイングが飛ぶ中で試合は再開。観客はアメリカ出身のバレットを応援しているのかな?



この後、スタンドでの主導権争いが続いた後、バレットがグロボウスキーを豪快に持ち上げてテイクダウン。観客から歓声が沸いたが、グロボウスキーはすかさずクロスガードで防御すると、下から腕十字を仕掛ける、これを潰したバレットはハーフマウントからパスガードを狙ったが、その際でグロボウスキーはリバースに成功して上の体勢に。うむ、グラウンドではグロボウスキーが一枚上手だな。



バレットは強引に立ち上がると、尚もバックを取るグロボウスキーを倒して上になる。対するグロボウスキーは下からガッチリと組み付いて防御。この後、試合展開が動かないまま時間は経過、バレットは半立ちになってパンチを落とす。だがグロボウスキーは下から脚を利かせて立ち上がる。バレットが再びグロボウスキーを金網に押し付け、グロボウスキーが抱えながらパンチを放ったところで1Rは終了。技を見せるグロボウスキーに対して、バレットは力で攻めている印象。


インターバル中、バレットが目を気にする仕草を見せる。どうも1R最後のグロボウスキーのパンチがサミングになったようだ。しかし、反則は取られることはなく2Rは開始。と同時に1R序盤と同じくバレットは、タックルからグロボウスキーを豪快に持ち上げてテイクダウンを決めた。観客から再び歓声が沸いたが…、この後の展開が続かない。インサイドになってから、特に何をすることもないバレット。…ひょっとして、疲れちゃったのかな?




ようやく、パスガードを狙うべく立ち上がったバレットだが、グロボウスキーに防御されて結局はインサイド。ここから再び時間は経過、バレットは半立ちになってパンチを落としつつ、ようやくハーフマウントからパスガードを決めてバックマウントを奪い、パンチを入れつつスリーパーへ移行する。



しかし、グロボウスキーはこの流れの中でリバースを決めてインサイドの体勢に。この後、グロボウスキーは上半身を起こしてパスガードを狙うなど、動きの鈍いバレットにプレッシャーを掛けた。う〜ん、バレットはどうもガス欠を起こしたようだ。



3R、すっかりバテバテのバレットに対して、グロボウスキーは右ローを連発。嫌がるバレットが前に出るも、そのプレッシャーは弱い。それでもどうにか組み付いたバレットだが、グロボウスキーはボディ膝蹴りを入れて突き放す。尚も右ローを放つグロボウスキー、バレットは前に出て金網際で膝蹴りを放つも、体力を残したグロボウスキーの膝の方が鋭くヒット。



もはや体力もなくフラフラのバレットに対して、グロボウスキーはワンツーで攻める。組んでもグロボウスキーの膝蹴りを喰らうばかりのバレットは、前進以外に何も出来ない状態。グロボウスキーは冷静に下がりながらワンツーを放つと、逆にタックルを敢行。レスラーとしての意地か、これはバレットが切ってしまうが、尚もグロボウスキーの右ローと膝蹴りが容赦なくバレットを襲う。更には右ハイをも放つグロボウスキー、嫌がるバレットは強引にタックルを仕掛けてグロボウスキーをテイクダウンするも、これは休むためのテイクダウンという感じだった。



そんなこんなで試合は終了。判定の結果、3−0でグロボウスキーが勝利するも、観客の歓声はブーイング混じりだった。



むむぅ、戦前の予想を大きく裏切る内容だったなぁ。グロボウスキーが手堅く勝ちを拾った感もあるし、元々バレットはスタミナに難のある選手のようにも見える。いずれにせよ、面白い試合ではなかったなぁ…。

第五試合 グラウンドで展開がなさすぎる

ベラトールFC ヘビー級トーナメント 一回戦 5分3R
○コール・コンラッド(193cm/120.2kg/アメリカ/ミネソタ・マーシャルアーツ・アカデミー)
●ルージェン・リョレット(190cm/113.4kg/スペイン/グレイシーバルセロナ)
[判定 3−0]

先の試合ですっかり萎えてしまった僕に襲い掛かる、ヘビー級トーナメントの一回戦の二試合目。対戦するのは…5月、6月、そして本日のベラトールFCと、コンスタントに参戦を続けるレスリング出身の新鋭、コール・コンラッド(戦績4戦4勝無敗1KO1SKO)と、エリオ派グレイシーの末弟であるホビン・グレイシーが主宰するグレイシーバルセロナに所属するルージェン・リョレット、戦績は11戦9勝1敗1分1KO6SKO。う〜ん、相変わらず二人とも知らない選手だなぁ。とりあえずリョレットの方は、M-1グローバルを通して来日経験があるようだ。




1R、まずはレスリング出身の巨漢・コンラッドが組み付きに行くも、ここはリョレットが一旦離れる。警戒して両者が距離を取る中、身体の大きいコンラッドがプレッシャーを掛けていき、やがて組み付いてテイクダウンを奪う。ハーフマウントの体勢からパンチをコツコツと落としつつ、パスガードを狙うコンラッドに対して、リョレットは下から手を使ってコンラッドを引き離しに掛かる。だが、見るからにモッチリとした身体のコンラッドはガッチリとハーフマウントをキープ、その体勢からパンチを入れていく。



それでも、どうにか下から脚を利かせてコンラッドの体勢を崩すリョレット。モンキーフリップの要領で一気に逆転を狙ったが、コンラッドの体勢は崩れない。それでも両者スタンドの状態まで戻したリョレットだが、残り時間が少なかったので、あとは様子見に終始。



2R、1Rと同じくコンラッドがプレッシャーを掛けつつ前に出て、右ローを放つ。そしてコンラッドは組み付きに行くも、「相手に上になられると何もできない」と知ったリョレットが嫌って下がり、右ローで応戦。この後、スタンドでお見合いしたまま、時折ローを放つ…という退屈な展開が続き、観客からはブーイングが飛ぶようになる。確かにこれは見ていて辛い。



再び組みに行くコンラッドだが、リョレットはこれを突き放し、右ローを放ちつつ金網の中をサークリング。何とかグラウンドに持ち込みたいコンラッドは、ダッシュで一気に距離を詰めて金網際へと持ち込むも、リョレットに捌かれてしまう。

この後、再び時間は静かに経過したが、リョレットが前に出たところにコンラッドの右フックがヒット。ダメージのあるリョレットはサークリングで逃げながら右ローを放ったが、チャンスと見たコンラッドは距離を詰めてテイクダウンに成功。だが、リョレットはすぐにグラウンドを脱出。コンラッドがパンチを放ち、リョレットが突き放したところで2Rは終了。退屈な展開に、観客のブーイングは大きくなるばかりだ。




3R、まずはコンラッドがパンチを放つ。リョレットは右ローを返したが、その蹴り足をキャッチしたコンラッドがテイクダウンを決めてインサイドへ。リョレットはクロスガードで防御したが…。この後、試合はまったく展開がなく膠着。再び観客からはブーイングが。



ひたすら続く「コンラッドインサイド、リョレットはクロスガード」という図式。両者ともに動けないまま、試合時間だけは経過していく。観客のブーイングが大きくなる中、実はこの間もリョレットは必死に下から脱出を図っていたのだが、見るからに重そうなモッチリ肌の持ち主であるコンラッドをどうする事も出来ずに大苦戦していたのだ。残り1分20秒というところでコンラッドはハーフマウントになり、そして残り40秒の時点で両者はグラウンドのまま金網際へと移動したが、ここから試合はまったく展開することがなかった。

試合終了と共に、観客は大ブーイング。う〜ん、確かにこういう試合は膠着ブレイクが欲しくなるなぁ。




ってなワケで、試合は判定へと委ねられ、3−0でコンラッドが勝利するも…。観客はブーイングでこの試合を否定した。そりゃそうだ。




う〜ん、これはひどい試合だったなぁ。前の試合の内容もひどかったが、この試合は輪を掛けてひどかった。前回の興行のヘビー級の試合も大味だったけど、こう「殺気のない膠着劇」が続くと辛いなぁ。せめて、もう少し緊張感があれば、また違うように見えるんだけどなぁ…。辛かったなぁ。

雑感

う〜ん…。前回の放送は知っている選手も出ていたし、何より一本勝ちが続いたのでテンポ良く観戦できたんだけど…今回はズバリ言って「ハズレ」だなぁ。まぁ、ダン・ホーンバックル vs ブラッド・ブラックバーンだけは、ちょっと面白かったので「時間の無駄だった」とは思わないけど…、ヘビー級トーナメントの二試合は「お粗末」の一言。そりゃ、金を払って試合のレベルがアレなら観客もブーイングを浴びせるわな。


以上、長文失礼。

8/12 ベラトールFC セミノールHRH&C興行 ネット観戦記 ver1.0

海外の総合格闘技が簡単に見れる時代になったんだなぁ…

とりあえず、無料のネット放送があったので、PCにて初となるベラトールFCを観戦。う〜ん、普段は海外になど目も向けない僕ではあるが、以前に比べて海外の試合を見る機会も随分と増えたもんだなぁ。


今日の興行で注目すべきは…、やはり女子115pond級トーナメントに出場する藤井惠の存在だろう。今年6月に初参戦して以来、ベラトールFCの舞台を主戦場にしつつある藤井。日本では敵なしの彼女が海外のトーナメントを制覇することは、日本の女子格闘技界が再び注目される切っ掛けになるだろう。アウェイの土地、情報の少ない相手、「負ければ終わり」というプレッシャー。日本とは違う環境の中、彼女は何を残していくのだろうか?


今日はそんな藤井の闘いを見届けるために、G1真っ只中の新日本プロレスを蹴っての観戦だ。決して、当日券がSOLD OUTだったので、スゴスゴと家に帰って観戦しているワケではないのだ!…いや〜、本当に今の新日の人気って、ナメられねぇなぁ…。

第二試合 あら、秒殺じゃない!

ベラトールFC ヘビー級トーナメント 一回戦 5分3R
○ネイル・グローブ(199cm/120.0kg/イギリス/ロンドン大学空手会)
●エディ・サンチェス(188cm/110.9kg/アメリカ/ノースカントリー・ファイトクラブ)
[1R 1分32秒 TKO]
※レフェリーストップ

例によって例のごとく、海外の選手には疎いワタクシ。とりあえずネットで選手の事を調べてみたところ、エディ・サンチェスは元UFCの常連。対するネイル・グローブは39歳の大ベテラン、2m近い体格が大きな武器なようだ。成程、確かにサンチェスと並ぶとかなりの体格差を感じるな。


試合開始。まずはサンチェスが前に出るも、そこへグローブの右ストレートがカウンターでヒット。その場で崩れるサンチェスに対して、グローブは上から潰してグラウンドへと誘うと、インサイドからパンチを連打。パンチを落とすグローブの勢いが凄まじい。体格差から来る余裕だろうか。




サンチェスは下からのクロスガードでやり過ごしてグラウンドを脱出するも、勢いに乗るグローブは再びサンチェスを潰して再びグラウンドでパンチを連打。いいパンチが入らずに一度立ち上がるグローブ、サンチェスも立ち上がったが、グローブは首相撲からの膝蹴りをサンチェスに入れると、金網際でブン回しの右のハンマーパンチをヒットさせる。崩れるサンチェスをグローブが追撃したところでレフェリーが試合を止めた。



サンチェスのダメージは浅いようだったが、ここまでの展開を考えると止めたのは正解だと思うね。


第三試合 あら、圧倒的じゃない!

ベラトールFC 女子115pond級トーナメント 一回戦 5分3R
藤井惠(160cm/52.3kg/日本/AACC)
●カーラ・エスパーザ(155cm/52.2kg/アメリカ/チーム・オーヤマ)
[2R 57秒 腕十字固め]

アメリカでは「メガメグ」の異名を持つ藤井惠ジョシカクの歴史の初期から活躍し、総合格闘技の戦績は20戦20勝無敗1KO16SKOというパーフェクトスコアを持つ藤井。HOOK N SHOOTやBodog Fightといった海外のリングでも闘った経験のある藤井は、今年6月にベラトールFCに初出場。この舞台でサラ・シュナイダーをマウントパンチでKOした藤井は、その実績を認められて女子115pond級トーナメントへの出場を果たした。




セコンドにジョシュ・バーネットを従えて入場してきた藤井、一回戦の対戦相手はアメリカで大学レスリングを二度制覇しているカーラ・エスパーザだ。



1R、両者がパンチで牽制し合う中で、藤井がワンツーと右ミドルでエスパーザに圧力を掛ける。藤井のパンチは中々早い。対するエスパーザも打撃を返したが、その蹴り足を掴んだ藤井が金網へと押し込む。エスパーザは金網際で入れ替わると一度離れ、藤井が放ってきたタックルを切ると、前に出てのワンツーで藤井を下がらせる。ふ〜む、さすがに海外は勝手が違うのかな?



なんとかグラウンドに持ち込みたい藤井は再びタックルを敢行するも、エスパーザは粘った末に金網際で藤井を突き放す。それでも金網際で組み付いた藤井は、足を掛けてエスパーザのバランスを崩すと、そのまま足を捕ってヒール・ホールドを狙う。これを逃れるエスパーザだったが、その過程で藤井はついにグラウンドで上になる。下から組み付き、クロスガードでガチガチに防御を固めるエスパーザに対して、藤井はそのお尻に膝蹴りを放つ。

ここで早めのブレイクが入り、ラウンドの残り10秒の時点でエスパーザは自ら組み付くも、藤井は腕を掴んで回転して上になる。ここで1Rは終了。うん、藤井は最初と比べると、自分の闘い方に自信を持ったように見えるな。




2R、まずは軽い打撃で様子を見る両者だったが、やがてエスパーザがワンツーを繰り出しつつ前に出て藤井に組み付くと、レスリング力を活かして藤井を崩しに掛かる。だが藤井は崩れていく過程の中で足を掴んでヒールホールドへ。そして、これがダメと見るや背中を向けているエスパーザの右腕を掴んで腕十字の体勢へ。これが極まってエスパーザがタップ、藤井が見事な一本勝ちを修めた。いや〜、これは鮮やか!



僕はあんまり藤井って選手は好きじゃない。いつも表情はどこか飄々としていて、何かを背負って闘うことがないように見えるので、なかなか感情移入ができないのだ。それでも、こうして海外で結果を残されてしまうと、僕のような人間でも藤井の存在を認めざるを得なくなってしまう。う〜ん、ここまで来たら、是非優勝して欲しいのだが…。


第四試合 あら、また秒殺じゃない!

ミドル級 5分3R
ヘクター・ロンバード(175cm/84.1kg/オーストラリア/アメリカン・トップ・チーム/ベラトールFCミドル級 王者)
●ハーバート "ウィスパー" グッドマン(185cm/83.2kg/アメリカ/フォックスバレー・グラップリングクラブ)
[1R 38秒 KO]
※グラウンドパンチ連打

あぁ!ヘクター・ロンバードって、懐かしい名前だなぁ!典型的な筋肉ダルマで、吉田道場の所属でPRIDE武士道に出場して、郷野聡寛ゲガール・ムサシを相手に序盤は圧倒するんだけど、飛ばし過ぎるあまりに段々と失速して判定で負けていた、あの選手かぁ。で、調べてみると現在の戦績は28戦25勝2敗1分1無効試合10KO6SKO。おお!つまりPRIDE武士道での敗北以外は負けなしって事か!いや〜、確かに昔見たときから「闘い方をしっかりと覚えたら、強い選手だろうなぁ」とは思っていたが、まさかこんなに凄い戦績になるとは思ってもいなかったなぁ。

そんなロンバードの今日の相手は、2007年1月にデビューしてから、今日まで24戦のキャリアをハイスピードで積み上げているハーバート・グッドマン。ベラトールFCには初参戦となるようだ。


試合開始、まずはゴツイ身体のロンバートがパンチを振り回しつつ前に出る。対するグッドマンは距離をとって構えたが…。ロンバートはお構いなしに前に出ると、ぶん回し式の右のパンチがクリーンヒット。




金網際で崩れるグッドマン、ロンバートはそのまま倒してグラウンドでパンチを連打。これを見たレフェリーが試合を止めた。う〜ん、早いなぁ。



PRIDE武士道に参戦してた頃、ロンバードといえば「前半は飛ばして、後半がガス欠」ってイメージがあったけど、今日の試合を見る限りではあの頃から闘い方を変えてはいないっぽいなぁ。きっと、ロンバードってUFCでは通用しないんだろうなぁ…。でもまぁ、この試合に関して言えば、ロンバードの良い所が凝縮していたな。


第五試合 あら、強豪じゃない!

ベラトールFC 女子115pond級トーナメント 一回戦 5分3R
ジェシカ・アギラー(160cm/51.4kg/アメリカ/アメリカン・トップ・チーム)
●リン・アルバレス(157cm/51.9kg/アメリカ/ショーグンMMA)
[1R 4分1秒 肩固め]

この試合は、先ほど藤井惠が勝利して準決勝への進出を決定した女子115pond級トーナメントの、もう一つの一回戦。対戦するのはアメリカン・トップ・チームに所属しているジェシカ・アギラーと、グラウンドを得意としているリン・アルバレス。アギラーも寝技を得意としているようなので、この試合はグラウンド中心になりそうだな。


試合開始、まずは距離を取る両者。アルバレスはパンチでプレッシャーを掛けたが、アギラーは前に出てアルバレスに組みつくとテイクダウンを奪う。ハーフマウントになったアギラーはパスガードを決めてサイドに回る。もがくアルバレスを押さえ付けるアギラー、対するアルバレスはどうにかクロスガードに戻すとラバーガードを仕掛けるが、アギラーはこれをクリア。う〜ん、アギラーは強いな。グラウンドでの安定感が抜群だ。




アギラーは再びパスガードを決めると、そのまま肩固めへ。アルバレスはどうにかしのいでガードポジションに戻してラバーガードで反撃。だが、これを外したアギラーが再び肩固めを仕掛けると、これが極まってアルバレスがタップ。



う〜ん、当たり前の話ではあるが、海外の女子格闘技の世界にも「強豪」っているもんだなぁ。このアギラーのグラウンドの安定感を前にして、藤井はどうしのぐのだろうか…?まぁ、当たるとしたら決勝だから、今はあんまり考えなくても良いかもしれないけどね。


第六試合 あら、膠着じゃない!

ライト級 5分3R
イーブス・エドワーズ(178cm/70.0kg/アメリカ/アメリカン・トップ・チーム)
●ルイス・パロミーノ(173cm/70.1kg/アメリカ/MMAマスターズ)
[判定 3−0]

この日、最後に放送された試合は、両者ともに僕には馴染みの薄い者同士の一戦。放送時間枠が余ったから流されたのかな?とりあえずイーブス・エドワーズUFCの元常連で、PRIDE武士道にも参戦経験があり、戦績が50戦を超える大ベテランだ。対するルイス・パロミーノはベラトールFCの常連のようだ。


1R、いきなりエドワーズの右がヒットすると、パロミーノはバランスを崩してしまう。ワンツーを放って挽回を図るパロミーノだが、エドワーズはこれにタックルを合わせてテイクダウンを奪う。インサイドに入ったエドワーズは右のパンチを落としつつパスガードを狙うも、下からベッタリとくっつくパロミーノをパスできずに苦戦。すっかり試合は膠着、観客からは容赦のないブーイングが。

やがてエドワーズは上半身を起こしてパンチを落としたり、右肘を落としたりでパロミーノにダメージを与え、ようやくパスガードに成功。更にマウントを狙ったエドワーズだが、これは失敗。再び時間を掛けてパスガードを決めるエドワーズだが、結局は際の攻防で競り負けてパロミーノに立たれてしまう。1Rはここで終了。う〜ん、決め手に欠ける展開だなぁ。




2R、まずはスタンドで様子を見る両者。エドワーズが牽制のパンチを繰り出すのに対して、パロミーノはキレの良い右ローでお返しをする。静かな展開のまま1分30秒が経過したが、ここでようやく打ち合いを演じる両者。エドワーズはこの攻防でタックルを敢行するも、これはパロミーノが切り、右ミドルを一発入れる。エドワーズは再びパロミーノに組み付くと、体勢を低くしてタックルを仕掛けるパロミーノを上からガブったが、この体勢のまま試合は膠着。

パロミーノは立ち上がり、タックルでエドワーズを金網へと押し付けてテイクダウンを狙う。エドワーズは金網際で粘り続けると、強引にフロントチョークを仕掛けたが、これはパロミーノがアッサリと外した。とはいえ、ここまでは劣勢のパロミーノ。逆転を狙ってソバットを放ったが、これは自らバランスを崩してコケてしまった。あらら。




観客のブーイングの中で迎えた3R。いかに観客が怒っていても、両者はスタンドで様子を見合う。パロミーノはパンチで圧力を掛け、エドワーズがパンチを返して試合の主導権を握り返す。そんな状況が長い時間続く。パロミーノは右ハイをヒットさせるも、エドワーズはワンツーを放ってプレッシャーを掛けていく。

パロミーノはパンチと左ローを返し、特に左ローはエドワーズに少なからずダメージを与えていた。だが終盤、パロミーノが放ったワンツーに合わせてエドワーズがタックルを仕掛けてテイクダウンに成功。ハーフマウントの体勢から最後までパスガードを狙っていった。




ここで試合終了。観客のブーイングの中で判定結果が読まれ、3−0でエドワーズが勝利。

正直、あんまり面白くはなかったなぁ。パロミーノの打撃のプレッシャーがもっと強ければ、もっと面白い試合になったんだろうけど、エドワーズの寝技に翻弄されて自分の闘いが出来ていなかった気がするなぁ。



雑感

まあ、最後の試合はイマイチだったけど、全体的には一本勝ちが続いたし、まあネットで見る分には面白かったかなぁ。ぶっちゃけ、男子の一本勝ちはちょっと大味だった印象もあるんだけど、女子の試合の方は一方的でありながらも、勝った選手の方に確かな実力を感じたなぁ。う〜ん、こうなってくると女子115pond級トーナメントの行く末が気になるね。


どうやらベラトールFCは次回もネット上で無料放送をするみたいだし、こりゃ次回も見なきゃイカンな。


以上、長文失礼。

8/13 Krush 後楽園ホール興行 観戦記 ver0.5

今回もツイッターをベースに、軽い感じで書いていきます

本日は後楽園ホールKrushを観戦。


セミファイナルの石川直生vs梶原龍児、メインイベントの佐藤嘉洋vs名城裕司など、並んだカードが素晴らしい。他にもK-1 Japanで活躍した堀啓や、全日本キックにも上がっていた白虎などが参戦する今回のKrush。最近は観客動員で苦戦している印象のあるKrush、これで観客が入ってくれれば文句はないのだが…。


チケット購入、A席で4000円。なんか以前に比べて、チケット代が安くなった気がする。観客は約七割。ここ最近のKrushでは入っている方ではあるのだが、かつての全日本キックを思えば寂しい入りだなぁ…。

第一試合 自分よりも年上のキックボクサーは無条件にリスペクトしてしまう

63kg契約 3分3R + 延長3分1R
○前田修(173cm/62.6kg/GET OVER)
●高橋功(163cm/62.7kg/和術慧舟會DUROジム)
[2R 1分18秒 KO]
※3ダウン

33歳の前田修vs43歳の高橋功という「年の功対決」。お互いにNice Age((c)YMO)な対戦は、序盤こそお互いにワンツーを交差させる一進一退の攻防だったが、徐々に若いけど若くない前田がパンチで押し込む展開となった。2Rにワンツーをクリーンヒットさせる前田、高橋はダウン。勢いに乗った前田は、そのままワンツーの連打を連発して高橋から3ダウンを奪った。

第二試合 K-1甲子園vs新空手K-2って面白い構図だよなぁ

55kg契約 3分3R
○田中一輝(164cm/54.8kg/月心会/K-1甲子園2008 西日本 第三位)
●力也(169cm/54.6kg/KSS健生館/全日本新空手K-2 軽量級 2006年 王者)
[3R 12秒 KO]
※タオル投入:右フック

K-1甲子園出身の田中一輝vs新空手王者の力也(大前力也から改名)、お互いの出身が興味深い対決だ。

元空修会館の力也が1Rにカウンターの左ストレートでダウンを奪うも、力也はその後も逃げることなく打ち合いを挑む。これに田中が応戦するも、ラウンドが進むごとに打ち合いで優勢になったのは田中だった。 劣勢の力也だが正面からのブン殴り合いを続けた結果、ついに2Rに田中の右フックの強打を連続で受けてダウンを喫してしまった。なんとか立ち上がった力也だが、足元はフラフラ。それでも試合は続行したが…。迎えた3R、開始早々から打ち合いに挑んだ力也は、田中の右フックを喰らって再ダウンを喫した。この様子を見たセコンドがタオル投入。

う〜ん、2Rのダウンで止めるべきだったような…。

第三試合 僕は基本的には大味な試合よりも、技術を活かして休まず闘う試合が好きです

60kg契約 3分3R
△一馬(175cm/59.6kg/小比類巻道場)
△森川修平(168cm/58.8kg/KSS健生館/全日本新空手K-2 軽量級 2009年 王者)
[判定 0−0]

新空手K-2出身の森川修平vs小比類巻道場の一馬。試合は終始、お互いに休むことなく打撃を繰り出す技術戦に。下がり続ける森川の蹴りが早い。ワンツー〜左ロー、そして右ミドルを繰り出す森川に対して、一馬は森川を追いかけ続けてワンツーや右アッパー、左ミドルを繰り出す。3R通して殴って蹴った両者の勝負は、判定の末にドローに。個人的に好みの試合展開だった。

女子アマチュアマッチ キックに打つ込む青春

Krush女子特別ルール 2分2R + 延長2分1R
○谷山佳菜子(正道会館東大阪本部/2009年&2010年 極真会館 世界女子55kg級 優勝)
魅津希(空手道白心会/2007年 全日本グローブ空手 中学女子の部 優勝)
[判定 2−0]

ここで何故か女子アマチュアマッチ。極真会館の世界王者である、正道会館の谷山佳菜子vs三年前にグローブ空手の中学部門を全国制覇した15歳の魅津希。えっ!? という事は、魅津希は12歳で制覇したのか。なんかスゲェな。そして生き急いでるなぁ。

マチュアという事で頭にヘルメットを着用して行なわれた試合は、谷山が左の中段蹴りと右の膝蹴りを駆使して終始、魅津希を寄せ付けなかった。魅津希がパンチで飛び込んだりしたが、結局は蹴りを駆使して接近を許さず、そのまま判定2−0で勝利した。

第四試合 最初は威勢が良かったんだけど…

85kg契約 3分3R + 延長3分1R
○ヤン・カシューバ(180cm/84.6kg/バンゲリングベイ・スピリット/ワールド士道館空手ミドル級 2005年 王者)
●地主正孝(175cm/84.1kg/正道会館/2002年 正道会館アメリカ大会 優勝)
[判定 2−1]

ここからは、元全日本キックでは試合が組まれなかった85kg級〜ヘビー級の試合が三試合。まずは新田明臣ニコラス・ペタスの最強タッグが主宰するバンゲリングベイ・スピリットに所属するヤン・カシューバvs増量しまくった「天才」須藤信充に勝利した経験を持つ正道会館の地主正孝。

1Rはカシューバをジッと見据える地主の右ストレート&左フック&重い左ミドルが唸りを上げるも、カシューバは顔を赤くしながらもワンツーを武器に前に出続けた。カシューバのプレッシャーはラウンドを増すごとに強くなり、地主は徐所にこれを捌けなくなった。3Rはワンツーと右ローで押しまくったカシューバが、2−1のスプリットながらも判定で勝利した。

第五試合 それにしても今日は、空手出身者の試合が多いな

85kg契約 3分3R + 延長3分1R
洪太星(185cm/84.5kg/極真会館/2002年 極真会館日本空手道選手権大会 ベスト8)
●長井憲治(181cm/84.5kg/U-FILE CAMP赤羽)
[判定 3−0]

日本キックにも参戦した経験のある、極真会館のの洪太星vs総合格闘技が主戦場の長井憲治。試合では終始、洪の華麗な蹴り技が長井を圧倒。右ローと右ミドルで長井を寄せ付けない洪は、上段後ろ回し蹴りやカカト落としも駆使する余裕ぶりを魅せる洪だが、蹴り技は華麗なれど決め手には欠けてしまい、最後まで長井を倒すことは出来なかった。判定3−0で洪が勝利したが、画竜点睛を欠く展開になってしまったねぇ。

第六試合 K-1 JAPANも今は昔の話

ヘビー級 3分3R + 延長3分1R
堀啓(196cm/100.0kg/小比類巻道場/K-1 JAPAN 2003年&2004年&2005年 第三位)
●福田雄平(174cm/97.0kg/HIDE'S KICK)
[3R 2分7秒 TKO]
※タオル投入:堀の左ローで福田が2ダウンした後

今は懐かしいK-1 JAPANで長年活躍した196cmの堀啓vsパンフレットによるとPANCRASEが主戦場だという174cmの福田雄平(ちなみに参戦は一度のみ)による、身長差22cm対決。

PANCRASEに参戦した選手らしく、福田は試合開始と同時にリーチ差を埋めるべく、懐かしのMEGATO戦法で突進して右フックを振り回すが、これを冷静に捌いた堀が重い左ミドルと左ローを重ねて福田の体力を削る。あっという間に前に出れなくなった福田に対して、堀はワンツーや左ローを重ねて行くも、攻撃が単調で福田に粘られてしまうどころか、時折福田の右フックを何度も喰らってしまった。それでも堀は左ローで福田の右脚を破壊して、3Rにダウンを二回奪った後でセコンドがタオルを投入。

ふ〜む、堀が活躍していた頃からK-1ルールって随分と変わったからなぁ。首相撲がなくなった今のルールだと、堀みたいな選手はKOを奪うのは難しいのかな…。ああ、せめて左ボディを覚えればなぁ…。

第七試合 そうか、吉川ってこんな選手だったのか

70kg契約 3分3R + 延長3分1R
○吉川英明(170cm/68.0kg/チームドラゴン/J-NETWORKウェルター級 三位 & 元全日本キックウェルター級 三位)
●白虎(176cm/69.4kg/和術慧舟會/チームC3BLAIZ/元全日本キックウェルター級 二位 & 元NKBウェルター級 王者 & R.I.S.E.70kg級トーナメント 準優勝)
[判定 3−0]

ここからはメインイベントまで、実力者同士の対戦。元NKBウェルター級王者の白虎vsJ-NETWORKウェルター級の吉川英明、ともに30歳を超えている選手による対戦だ。


1Rから白虎はワンツーを連打して右ローに繋げるコンビネーションを連発。対する吉川は、白虎の打撃を喰らっても前進を続けてワンツー&ボディと右ローを返していく。白虎はテンカオも駆使して遠ざけようとするも、吉川は尚も前進を続けてワンツーを連打。

互角の打ち合いのまま試合は3Rに突入したが、吉川はひたすら前進を続けて白虎を追い詰めると、ワンツーを次々にヒットさせる。打撃のダメージで崩れる白虎に対して、吉川はロープ際でワンツーを連打。パンチを次々に浴びた白虎がついにダウンを喫した。試合はそのまま判定となり、3−0で吉川が勝利。


正直、今まで吉川ってあんまり印象に残る選手じゃなかったんだけど、こういう闘い方をする選手だったのか。名前は知っていたけど、今回はその闘い方も覚えておこう。

第八試合 石川よ、あぁ石川よ、石川よ…

63kg契約 3分3R + 延長3分1R
石川直生(177cm/62.6kg/青春塾/第二代 全日本スーパーフェザー級 王者)
梶原龍児(176cm/63.0kg/チームドラゴン/WFCA世界ライト級 王者 & 元J-NETWORKライト級 王者 & 全日本新空手K-2 軽中量級 2005年 王者 & 元プロボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級 七位)
[判定 3−0]
※石川は3Rにダウン2

本日のセミファイナルには、キックボクシングを世間に届けるべくK-1 MAX -63kg級に出場しながらも、活躍できずに二回戦敗退を喫した石川直生の再起戦。その対戦相手は前田尚紀と伝説の激闘を繰り広げた「歌舞伎龍」梶原龍児。石川にとっては不足のない相手。まずはここで勝利して、K-1再進出の足掛かりにしたいところだ。


1Rから梶原のパンチを警戒しつつ、プレッシャーを掛けて右ローと左ミドルを重ねる石川。前に出てくる梶原をジャブで遠ざけつつ、下半身を攻める蹴りを重ねた石川がペースを握った。梶原は遠距離から左ミドルを返していくも、蹴りのヒット数は石川の数が多かった。こうしてリズムに乗った石川だが、時間が経過するごとにガードが甘くなっていた。梶原がパンチで前に出ると、必要以上に警戒した動きを見せていたのも気になる…。

そして迎えた3R。恐らくは作戦だったのだろう、これまでは大人しかった梶原がプレッシャーを掛ける。ガンガン前に出て真っ直ぐに石川を追う梶原、カウンターのパンチで石川はスリップダウンを喫する。これで手応えを掴んだ梶原は更にプレッシャーを掛けてワンツーの連打を浴びせる。徐々に梶原の勢いの押される石川、そしてついに右フック被弾。怯む石川、梶原はそのままラッシュを仕掛けると右ストレートでダウンを奪う。

喜ぶチームドラゴン応援団、そして悲鳴を上げる青春塾応援団。立ち上がった石川は失点を挽回すべく、残り30秒という時間の中で、いつも以上に必死に梶原を攻め込むも…。石川の勢いをクリンチなどでやり過ごした梶原は、逆にパンチを浴びせて残り10秒の時点で二回目のダウンを奪う。ガッカリしながら立ち上がる石川に対して、梶原は両腕を上げて応援団の歓声に応えた。判定の結果、3−0で梶原の勝利。

梶原はマイクで「自分の試合で、会場が熱くなってくれて嬉しい」と感謝の意を現わし、「梶原龍児!ハンパねぇ男!」とヒップホップ調で自己アピールしていた。


前半は飛ばし気味に試合を進めるも、後半は相手のプレッシャーに押されてしまう。パンチに対するガードが甘く、顎が弱い。今日の石川は、典型的な自身の「負けパターン」に嵌ってしまったなぁ。そして、これで今年の石川の戦績は1勝3敗。その表情を見る限り、今回の石川は自身の負けをかなり重く受け止めているように見えた。僕は「再起戦で敗北」という以上に、前田尚紀山本元気が倒している梶原に敗北した、という事実が重いように感じた。K-1の舞台では才賀紀左衛門という新鋭に破れ、昨年は大活躍したKrushの舞台でまた敗れた石川。キックボクシングの伝道師の明日はどっちだ?


第九試合 名城も強いけど、それ以上に佐藤が…

70kg契約 3分3R + 延長3分1R
佐藤嘉洋(185cm/70.0kg/名古屋JKファクトリー/K-1 WORLD MAX 2006年&2007年 日本代表トーナメント 優勝 & 元WKA世界ムエタイウェルター級 王者 & 元WPKC世界ムエタイスーパーウェルター級 王者)
名城裕司(170cm/68.0kg/国士会館)
[判定 3−0]

本日のメインイベントには、出場が予定されながらも急遽欠場となった山本優弥の代役として、全日本キックを主戦場にしていた佐藤嘉洋が、約五年の時を経て、全日本キックから派生したKrushの舞台に立つ。名古屋に住んでいたせいか、実力がありながらも全日本キックでは冷遇されていたが、今回はKrushプロデューサーの宮田充氏の熱意によってリングに上がる事になった佐藤。今日の対戦相手は、NJKFウェルター級王者の健太を撃破して勢いに乗る名城裕司。前WBA世界スーパーフライ級王者、名城信男の弟である。


試合開始。まずは名城が右ミドルを重ね、佐藤のガードの隙間を狙ってワンツーを放つも、佐藤は意に介する事なくノシノシと前に出てプレッシャーを掛けていく。名城も佐藤のパンチにワンツーを合わせるなどで健闘するも、佐藤のプレッシャーは時間が経過するごとにドンドンと増していく。ワンツーと右ローを淡々と重ねていく佐藤に対して、名城は2R終盤頃になると左脚のダメージで動きが鈍るようになる。

迎えた3R。佐藤のプレッシャーが益々強くなる。右ローで名城にダメージを与えつつ、ワンツーとテンカオを駆使して一方的に攻め込む佐藤。名城は自ら攻め込む事ができず、下がりながらパンチを返すのが精一杯の状態だ。それでも打ち合いに応じる事もあった名城に対して、佐藤は最後まで容赦なく攻め続けた。判定の結果、3−0で佐藤が勝利。

勝った佐藤は「名城選手は強かったです。これから絶対上がってくる選手だと思います」とエールを贈ると、「格闘技界はここ二〜三年で景気が悪くなっていますが、悪いからこそみんな力を合わせて欲しいです。内輪で闘うのではなく、もっとメジャーなサッカーや野球よりも格闘技のほうが(日本での)歴史は古いし、メジャースポーツになれる力があると思うので、みんなで盛り上げていきましょう!」と主張。佐藤はキック界全体を見渡すコメントをする事が多いねぇ。


う〜む。15cmという身長差から来るリーチ差を活かして、佐藤が無難に勝ったって感じだねぇ。名城も決して弱くはないんだけど、今回は体格差のみで決着がついた印象があるなぁ。僕は名城は強い選手だと思うけど、それ以上に佐藤の強さは磐石だったなぁ。そんな佐藤だが、K-1 MAXの次の興行がいつ開催されるか不明な現状はかなり辛いようで、次戦は海外での試合を視野に入れているようだが…。どうするK-1っ!?、どうなるK-1っ!?。

雑感

う〜ん、全体的には面白かったかな。序盤はKOが続いたし、セミファイナル前〜メインイベントは激闘が続いたしね。特にセミファイナルは、石川直生梶原龍児を見てきた人にとっては色々と考えさせられる試合内容だったしね。正直、途中の重量級の試合は気が抜けちゃったけど、まぁ、アレはアレでアリか。

それにしても、これだけの面子を揃えても、後楽園ホールは満員にならないのかぁ…。嗚呼、後楽園を埋め続けていた全日本キックも、今では遠い昔の御伽噺かぁ…。


以上、長文失礼。

8/9のお品書き、廃村と廃墟プロレス

今一つ、何がアップされるか先の読めないこのブログ。今回は、先々週に行なわれたDDTの廃墟プロレスの観戦記をアップ。

7/25 7/25 DDT MFPでのイベント(廃墟プロレス) 観戦記

http://d.hatena.ne.jp/Mask_Takakura/20100725

DDTが茨城の山の中で行なった、廃墟プロレスの観戦記。ちなみにMFPは、この廃墟の名前である「守谷フレンドパーク」の略。試合の観戦記はあんまり書けなかったけど、その代わりに僕が今まで訪れた廃村の写真があります。しかしまあ、平日の昼間から大人が120人以上も集まるとはねぇ…。