5/16 StrikeForce スコットレード・センター興行(米国) 速報観戦記

海外には疎いのよ、僕は…

朝起きて、たまたまnhb news proを見たとき、StrikeForceをネット中継で見れるサイトが紹介されていたので、観戦しながら備忘録代わりに観戦記を書いてみた。たまにはこういうのもいいな。

第二試合 ありゃ一方的

ライトヘビー級 5分3R
ホジャー・グレイシー(193cm/93.0kg/ブラジル)
ケビン・ランデルマン(177cm92.9kg/アメリカ)
[2R 4分10秒 チョークスリーパー]

ヘビー級のグレイシーであるホジャー・グレイシーに対するのは、日本でもお馴染みケビン・ランデルマン。並んでみると、両者の16cmという身長差がそれ以上のものに思えてくる。ランデルマンがまるで子供のように見えるなぁ、性格も子供っぽいところがあるから尚更だ(笑)。


1R、まずはホジャーが左ジャブで牽制。ランデルマンは距離をとって様子見、やがて左右のフック振り回して突進するもホジャーがかわす。今度はホジャーも右ストレートを出しながら突進するも今度はランデルマンがかわす。お見合いが続く。再びランデルマンがタックルに入ろうとするも、ホジャーがこれを捌く。

尚も続く、スタンドでの牽制合戦。上背に優るホジャーが徐々にプレッシャーを掛けてきたが、3分経過の付近で観客からはブーイング。するとランデルマンのタックルをきっかけに両者が組み合う。ホジャーは首相撲からの膝蹴りを放つも、レスリングで優るランデルマンはホジャーを金網へと押し込み、その体勢を崩しに掛かる。だがホジャーはこれ堪えた。ラウンド終了直前、ランデルマンのワンツーに観客が沸く。観客は打ち合いが好みらしい。


2R、やはり距離をとる両者。左ジャブでプレッシャーを掛けるのはホジャー、ランデルマンも時折左右フックを出しながら突進。ホジャーはワンツーを出してランデルマンの動きを止めて組み付くが、ランデルマンはそのままホジャーを金網へと押し付ける。だがホジャーも金網際で粘ってこれを押し返すと、ランデルマンを首相撲に捕らえて膝蹴りを連打。ボディに一撃ヒットし、思わず身体を折ってしまうランデルマン。そこへホジャーの追撃の膝蹴りが顔面にクリーンヒット。この一撃でランデルマンがダウンを喫した。

すかさずグラウンドで上になったホジャーはあっさりとマウントを奪うと、慌てて亀になって防御するランデルマンのバックを奪い、ボディシザースをガッチリ極めてスリーパーを狙って行く。何とか逃れようとするランデルマンだったが、やがてスリーパーがガッチリ極まった。ランデルマンがタップして試合は終了、勝ったホジャーをヘンゾが祝福していた。


う〜む。上背に優るホジャーがすべてにおいて圧倒しちゃったなぁ。あと、ランデルマンのレスリングがまるで通用していなかったのが悲しかった…。これも時の流れなのかなぁ。

第三試合 こりゃ一方的

ミドル級 5分3R
ホナウド・ジャカレイ・ソウザ(181cm/84.5kg/ブラジル)
●ジョーイ・ビラセニョール(183cm/84.3kg/アメリカ)
[判定 3−0]

DREAMに参戦した経験もあるホナウド・ジャカレイ・ソウザは、DREAMでの入場時と同じくワニのパフォーマンスを取りながら入場。対するジョーイ・ビラセニョール、僕はあんまり知らない選手だが打撃系の選手でベテランらしい。うむ、勉強させてもらいましょうかね。


1R、距離をとる両者。ジャカレイが右フックを繰り出しながらタックルを敢行、ビラセニョールを金網へと押し付けると、逃れようと下がるビラセニョールを強引に押し込んでテイクダウン。ハーフマウントからパンチを落とすジャカレイ、あっさりとマウントを奪ってパンチや鉄槌を連打。だがビラセニョールは下からバランスを崩して脱出。う〜む、ここまではジャカレイが強いなぁ。

再び組み付くジャカレイがビラセニョールを金網へと押し付ける。体勢を低くして崩しに掛かり、膝蹴りを駆使してビラセニョールを倒すと、ジャカレイは再びパンチを連打。なんとか立ち上がるビラセニョールだが、ジャカレイはしつこくタックルを仕掛けて三度目のテイクダウン。パンチを落としながらあっさりとサイドを奪ってアームバーを狙うも、ビラセニョールは何とか逃れる。1R終了、ここまでは一方的な展開だね。


2R、距離をとる両者。ビラセニョールがプレッシャーを掛けるが、ジャカレイはタックルを敢行して、あっさりとビラセニョールをテイクダウンする。ハーフからパスを狙うジャカレイ、しかしビラセニョールは脱出に成功。

ジャカレイは再びタックルでビラセニョールを金網へと押し付けてテイクダウンしたが、どうも攻め疲れたらしく、1Rに比べてパンチや鉄槌の数が減っている。やがてビラセニョールはグラウンドから脱出し、スタンドで逆にプレッシャーを掛けていく。ビラセニョールの牽制に対して、下がって防御するジャカレイに覇気がない。ジャカレイはまたしてもタックルを敢行、ビラセニョールはあっさり倒れるも、グラウンドでのジャカレイのプレッシャーは明らかに落ちている。ビラセニョールが下からパンチて抵抗すると、ジャカレイが逃れるように立ち上がってスタンド。ジャカレイがタックルを敢行したところで2Rは終了。う〜ん、一方的な展開ながらも、ジャカレイの疲れ方が気になるところだ。


3R、ビラセニョールがスタンドで左ローを繰り出してプレッシャーを掛けると、ジャカレイはこれに合わせてワンツーを放つ。そして再びタックルを敢行、テイクダウンを狙うジャカレイだったが…。ビラセニョールはこれを捌くとワンツーで逆襲。う〜ん、ジャカレイは完全に疲れているなぁ。

両者スタンド、ビラセニョールが右ストレートでプレッシャーを掛ける。ジャカレイのタックルを再び切って優勢を保つビラセニョールだったが、ジャカレイはしつこくタックルを敢行して執念のテイクダウンに成功。ハーフマウントから時折パンチを放つジャカレイ、だが疲れのせいか1Rには簡単に決めてパスができずに大苦戦。というか多分、このグラウンドはジャカレイが休むためのものだろう。

残り50秒でブレイク。最後のチャンスにビラセニョールはワンツーや左ミドルでプレッシャーを掛けるも、ジャカレイはタックルでテイクダウンに成功、ハーフマウントから右のパンチを連打する中で試合は終了。う〜む、ジャカレイが逃げ切った印象だなぁ。


判定の結果、3−0でジャカレイが勝利。


う〜む、「再三再四のタックルでジャカレイが圧倒していたけど、結局は最後まで極められず」かぁ。2R中盤以降のスタミナ切れといい、なんだかガッカリ。好きな選手なので、一本で極めて欲しかった…。

第四試合 またまた一方的

ヘビー級 5分3R
○アントニオ・ペイザォン・シウバ(195cm/120.4kg/ブラジル)
アンドレ・オルロフスキー(193cm/109.7kg/ベラルーシ)
[判定 3−0]

海外の選手にはとことん疎いんだけど、そんな僕でもアンドレ・オルロフスキーはかつてエメリヤーエンコ・ヒョードルを、ボクシングであと一歩のところまで追い詰めた選手として知っている。彼に対するのは日本でもお馴染みアントニオ・シウバだ。う〜ん、シウバの顔は「怪物くん」のフランケン並だな。チェ・ホンマン以上に『フンガーッ!』って感じというかね。観客の反応はシウバにブーイング、オルロフスキーに大歓声という感じ。


1R、構えは両者共にオーソドックス。まずはシウバが右ロー牽制、オルロフスキーは果敢に左ジャブ&右ストレートで応戦。距離を取って牽制し合う両者、シウバの右ローが走る。シウバがローをコツコツと重ねる中、オルロフスキーが前に出たところにシウバのパンチがカウンターでヒット。流れを掴んだシウバは胴タックルでオルロフスキーに組み付いて金網へと押し付けるも、展開がなく試合は膠着。シウバは一度突き放してプレッシャーを掛け直し、やがてオルロフスキーを崩して転ばせる。こうしてシウバはグラウンドで上になったが、オルロフスキーは金網にもたれながら下から首を捕らえて応戦、立ち上がったところで1Rは終了。


2R、劣勢のオルロフスキーがパンチを連打して逆にプレッシャーを掛ける。シウバがカウンターのワンツーで応戦する中、やがてシウバがワンツーを連打しながら前に出る。その中でワンツースリーとパンチがヒットし、怯むオルロフスキーを金網際へと追い詰めたシウバ。オルロフスキーは差し返したが、シウバはボディへ膝蹴りを入れる。展開がなくブレイクしたが、シウバは再び両足タックルからオルロフスキーを金網際へと押し込む。これを差し返して足へ膝蹴りを放つオルロフスキーだが、やはり展開なくブレイク。どうにも試合が膠着気味だなぁ。

スタンドでオルロフスキーが左ハイや左ローで牽制。続いて右ストレートを繰り出すも、これをスウェーでかわしたシウバが胴タックルで組み付いて金網際へ。差し返すオルロフスキーだがこの後が続かない。両者が離れても、再びプレッシャーを掛けて組み付くシウバ、金網際で差し返すオルロフスキー。この展開に、観客からはブーイングもチラホラ。そりゃそうだわな。


3R、オルロフスキーはシウバから離れて右ローや右ボディを駆使して攻め込む。だがシウバは徐々に距離を詰めて胴タックルを敢行、2Rと同じく金網へと押し付けていくが、やはり展開はなくブレイクに。再開後、オルロフスキーはパンチを繰り出すも、シウバはカウンターの左ストレートを入れ、更にはワンツーでプレッシャーを掛けながら金網へと追い詰めて、組み付いてボディへ膝蹴りを連打していくも、この後は展開がなくブレイクに。う〜ん、なんとも単調な展開だなぁ。

再開後、左ローで牽制するオルロフスキーに対して、右ストレートを入れて金網際へと押し付けるシウバ。この後、シウバは体勢を低くしてテイクダウンを狙い、やがてオルロフスキーを倒すとインサイドからハーフマウントに移行。オルロフスキーはガードポジションに戻して立ち上がったが、試合時間が残り10秒では何もすることができない。試合終了後、あまりに退屈な展開に観客からはブーイングが飛んでいた。


判定の結果、3−0でシウバが勝利。


う〜む。ヒョードルを追い詰めたオルロフスキーの打撃がどの程度かを確認したかったのだが、試合では圧倒的に体格に優るシウバが終始プレッシャーを掛けて圧倒。カウンター待ちながらもパンチのヒット数も優っていたね。でも全体的にはつまらない展開だったというか。試合後の観客のブーイングも仕方がないね。

第七試合 最後まで一方的

StrikeForce世界ヘビー級タイトルマッチ 5分5R
アリスター・オーフレイム(195cm/114.7kg/オランダ)
●ブレッド・ロジャーズ(196cm/119.7kg/アメリカ)
[1R 3分40秒 TKO]
※グラウンドでのパンチ連打

アリスターの相手となるブレッド・ロジャーズの事を、僕は例によってあんまり知らないんだけど、とりあえず10勝1負9KOという高いKO率がの持ち主のようだ。対するアリスター、計量は114.7kgでありながらあまり大きさを感じなかったのは、相手のロジャーズがより大きいからだな。


試合開始、まずはアリスターがプレッシャー掛け、組み付いてボディへ膝蹴りを入れる。更にプレッシャーを掛けるアリスターに対して、ロジャーズは何となく勢いに呑まれているように見える。繰り出したパンチを下がって受け流すアリスターに対して、ロジャーズは組み付こうと前に出たが、アリスター首相撲から投げを放ってロジャーズをスリップさせる。う〜む、なんとも一方的だなぁ。

金網際のグラウンドで上になったアリスター、サイドが強引にボディへ膝蹴りを入れる。嫌がるロジャーズは逃げようとするも、アリスターは半立ちなども使いながら慎重にパンチを落として機会を伺う。やがてロジャーズを金網に押し付けたアリスターは、ここぞとばかりにパンチを連打。回転の速いパンチを前に、ロジャースは体勢を縮こませて必死に防御。尚もアリスターがパンチを連打したところで、レフェリーが試合を止めた。


なんか、1から10までアリスターの「ワンサイドゲーム」だったなぁ。戦績から考えて、もっとロジャーズが善戦するものと思っていたのだが…。思いの外、パワー差があったのでビビったのかな?いずれにせよ、ここまでロジャーズが何もできないとはなぁ…って、僕はロジャーズのことはわからないんだけどね(苦笑)。

雑感

なんかブラジル人が大活躍!って感じの興行だったなぁ。全体的には一方的な展開が多くてイマイチだったかな。でもやっぱり金網はいいね。ストップ・ドント・ムーブのない総合格闘技ってストレスが堪らなくて面白いや。


以上、長文失礼。