SB 「日本SB vs 北米MMA対抗戦」前書き

Mask_Takakura2007-07-29


他ジャンルとの対抗戦という発想は、本来はプロレスの得意技だよね

本日は後楽園ホールにてシュートボクシング(以下、SB)を観戦。


「無双」の名の下、他の格闘技との対抗戦を続ける今年のSB。二月にはムエタイとの対抗戦を行ない3勝1敗で勝ち越すも、エースの緒形健一がビッグベン・ケーサージムに惨敗するという大波乱が起こる。しかし、五月に行なわれた散打との対抗戦で、緒形は見事にKO勝利を修め、戦績も4勝1敗と勝ち越しに成功。まあ二月の波乱があったにせよ、今のところは「無双」の戦績は上々といったところかな。

2/25 SB 後楽園ホール興行 観戦記「SB vs ムエタイ 全面対抗戦」

http://d.hatena.ne.jp/Mask_Takakura/20070228

5/25 SB 後楽園ホール興行 半分だけど画像付き観戦記「SB vs 散打 全面対抗戦」

http://d.hatena.ne.jp/Mask_Takakura/20070525

さてさて。三度目となった今回の「無双」でSBは、北米MMA(総合格闘技)と対抗戦を行なう。

見てみぃ、この錚々たるメンバーを!

SBMMA。その結びつきはかなり深い。


投げ技あり、立関節技あり、国際戦は肘打ちなし…と、立ち技格闘技の中ではMMAに近いルールが運用されているSBでは、これまでにも以下のような興味深いカードが実現している。

シリル・ディアバデ(現ザ・スネーク) vs リー・ハスデルの一戦は当時のリングスマニアの語り草となり、宍戸大樹 vs 小谷直之SB史に残る壮絶なド突き合いに。S-CUP 2004はジェンス・パルバーの参戦が話題を呼び、そのワンマッチではネイサン・コーベット vs ニルソン・デ・カストロが実現。

更に宍戸大樹は昨年、HERO'Sで活躍するアンドレ・ジダイアン・シャファー、ついでにを撃破し、SBにおける新エースの地位を不動のものにしている。そして意外なところでは、アンディ・サワー vs カルロス・コンディットなんてカードも実現している。

と、ネームバリューのある選手との対戦を列記しただけも、これだけ意外なカードが並ぶ程に、SBMMAの闘いには長い歴史があるのだ。


また、これとは別にMMAで活躍する日本人選手が、フラフラとSBに参戦する事も多い。

特に修斗とは昔から結びつきが強く、これまでに阿部裕幸(阿部兄ィ)、雷暗暴植松直哉中尾受太郎、八隅孝平、タイガー石井、阿部マサトシといった選手が参戦を果たしている。

修斗以外の選手では、前述の小谷直之高田道場(当時)の高橋渉U-FILE.CAMPの大久保一樹、西内太志郎などがSBルールに挑戦。う〜ん、並べてみるとなかなか凄いメンバーだな。


そして、SBの選手がMMAルールに挑戦する事もある。

オールドファンであれば、その昔K-1で実現した平直之 vs ヤン・ロムルダーなんてカードが思い出されるだろう。SBを離脱した村浜武洋が、初期DEEPのエースとして活躍した例もあるが…。

現役のSBの選手では、S-CUP 2002において前田辰也と緒形健一の二人がRINGSルールに挑戦している。特に前田はこの方面において意外な才能を発揮。ZSTの旗揚げ興行では、あの所英男から強く参戦を求められていた程だ。う〜ん、前田がZSTに参戦していれば、彼の人生もまた違ったものになったかもしれないのに…。

また坪井淳浩は、SBに籍を置きながらも主戦場をMMAへ移している。ZSTやDEEPで彼の姿を観た事がある人もいるはずだ。

煽っておいてなんですが、実は「いつもの事」なんです

というワケで、これでSBMMAの関係は深い、という事実は理解していただいたと思うのだが…。逆に言えばSB vs MMAというアングル自体は、SBを毎回観戦している者としては「そんなに珍しいアングルではない」のだ。ま、平たく言えば、今日のSBは『いつものSB』なのである。

そんな中、僕が注目しているのは…、興行の柱となっている「日本SB vs 北米MMA対抗戦」よりも、第四試合〜第七試合までの中堅選手の充実ぶり。菱田剛気&えなりのりゆきの人気者コンビ、金井健治&山口太雅の影の実力者コンビが、どこまで存在感を発揮できるかには、密かに期待を寄せている。特に山口の対戦相手は、修斗の実力者として知られるアントニオ・カルバーリョ。山口にはSB選手としての意地を見せて欲しいね。


ってなワケでチケットを購入…といいたいトコロだが、本日はSB関係者のご好意により招待券で観戦させていただきました。本当にありがとうございます。で、パンフレットはちゃんと自腹で購入、こちらは1000円。和風の作りで、相変わらずセンスがいいねぇ。観客の入りは約八割。椅子席には空席も存在したが、立ち見が結構入っていたので、とりあえず満員って言い方はできると思う。