4/13 R.I.S.E. 後楽園ホール興行 画像つき観戦記

ついに後楽園へ進出!

本日は後楽園ホールR.I.S.E.を観戦。


これまでは選手の育成は大森ゴールドジムで、一線級の選手によるトーナメント等はディファ有明で興行を行なってきたR.I.S.E.。特にディファ有明の興行は、かつてIKUSAのプロデューサーだった小澤進剛氏が合流した事によりPRIDEやK-1に負けないくらいの抜群の演出力を発揮。どこか「昭和の泥臭さ」が残っている、他のキックボクシングの興行とは一線を画した会場の雰囲気は、一度観戦すれば癖になる程の魅力を持っている。そんなR.I.S.Eが満を持して、後楽園ホールへ進出。今日はこれを見逃す手はない、と思っての観戦だ。


もちろん、今日の興行の魅力は演出面だけではない。対戦カードについても、「R.I.S.E. All Stars」と言えるようなメンバーを揃えてきた。「子持ち喧嘩師」我龍真吾と「天才中年」須藤信充こそ欠場したが、それでも出場する選手の殆どは、トーナメント覇者や王座の経験者。K-1 MAXに出場した事のある選手も数多く揃え、磐石の体勢でR.I.S.Eが後楽園初進出に挑む。


というワケでチケットを購入、立見席3800円。おおっ、あの演出力、この面子でこの値段はかなり安いな。パンフレットは500円、内容は無難な作りだったが、これまた値段が安くてお買い得。そして観客の入りは…、約七割程度。う〜ん、前売り券が完売している割には客入りが少ないねぇ。R.I.S.E.はいつも、選手が売るチケットの割合がかなり多そうな感じがするのだが…、今回は捌き切れなかったって事かねぇ。

すごい、すご〜い!

会場入りして、まずビックリした。今回のR.I.S.E.後楽園ホールの北側を潰して大きな櫓(やぐら)を立てていたのだが、その大きさも去る事ながら、その上にある三面式の大型スクリーンに度肝を抜かれた。もちろん、レーザー光線もバリバリ。ハッキリ言って、後楽園ホールの興行にこんなに金を掛けるのは…キックボクシングのみならず、プロレスや総合格闘技、観た事はないがボクシングの団体を合わせても、この団体くらいしかないんじゃないかな。DSEがバックについていたThe BESTですら、こんなに豪華ではなかった、というかねぇ。



んで、ビジュアル面からしてこんなモノだから、音響面については「推して知るべし」。音があまり響かない後楽園ホールで、あれだけのデカい音を聴いたのはThe BEST以来かも。


…客入りが芳しくないのに、こんなに金を掛けて大丈夫なのか?

第一試合 観た時には一方的

71kg契約 3分3R
龍二(177cm/71kg契約/リアルディール/REALDEALミドル級 王者)
●磨裟留(172cm/71kg契約/フリー/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '03 優勝)
[2R 1分58秒 KO]
※3ダウン:パンチ連打/磨裟留は1Rにダウン2

第一試合は、最近は降り坂にある磨裟留と、長期欠場を余儀なくされつつも実力派として知られる龍二による対戦。ちなみに僕は龍二は初見。

んで、1R途中から観戦したのだが…この頃には既に一方的な展開になっていた。フラフラの磨裟留を強烈なパンチで攻める龍二。2Rになっても手を休めずハイキック、顔面への膝蹴りが次々に飛び出す。結局、逆転劇のような事はまったくないまま、龍二があっという間に3ダウンを奪ってKO勝ちを修めた。

試合の序盤を観ていないのでなんともいえないが、スポナビの記事を読んでも実力差は歴然だったようで。う〜ん、この試合は最初から観たかったなぁ。

第二試合 勝者が敗者で敗者が勝者

65kg契約 3分3R
水谷秀樹(172cm/65kg契約/スクランブル渋谷/R.I.S.E. FLASH to CRUSH TOURNAMENT '06 優勝)
村浜武洋(163cm/65kg契約/大阪ファイティングファクトリー/K-1 JAPAN フェザー級GP '97 優勝)
[判定 2−0]

このところはプロレス活動を休止している村浜武洋が、久々に立ち技の舞台に立つ。対戦相手は三十路でキックデビューを果たしながらも、昨年のFLASH to CRUSHを制覇した「奇跡の男」水谷秀樹。このところはパッとした活躍のない村浜だが、この業界の大先輩として意地を見せたいところ。


試合では…水谷はいつもの前に出るファイトとは一転、10cm近い身長差を利用する。自ら下がりながら距離を稼ぎ、村浜が前に出てくると左ロー、左ミドル、ワンツーで動きを牽制する。対する村浜は水谷の打撃に苦戦、それでも隙を見ては前に出て、顔面とボディへフックを放つ。だが、お互いに激しく打ち合うようなシーンはなく、試合は非常に単調な展開となった。

試合が進むと、村浜のボディ攻撃が効いてきた水谷は徐々に動きが落ちていく。だが村浜も、リーチ差の為か水谷を攻め込み続ける事ができない。そして試合は、この局面が変わる事もなく終了、勝敗は判定へと委ねられた。ダメージや手数では村浜が上だが、しっかりと自分の試合ができていたのは水谷。さて、どうなるか?と思っていたら、2−0で水谷の勝利に。う〜ん、僕は村浜が勝ったと思ったんだがなぁ。



まあ今日では負けてしまったけど、今日の村浜の動きはなかなか良かったと思う。リーチ差には最後まで苦労したけど、接近してからのパンチは明らかに有効打となっていたしね。それにしても、今までは無理して70kgまで体重を上げていた村浜が、今日は65kgでの試合かぁ。こりゃ、ひょっとしたらK-1 60kg級にあわせて体重を減らしているのかな?だとしたら、この先は楽しみだな。

対する水谷、今日は勝ちを拾ったな。試合自体は「打ち合いを得意とする村浜を相手に、安全策で勝利した」って感じだけど、ズバリ言ってこんな試合ぶりでは水谷の魅力は出てこないよなぁ。積極的な試合運びの末に奇跡を起こしてこそ水谷というかね。次回ファイトに期待したい。

第三試合 いつの間にやらパンチも上手い

70kg契約 3分3R
菊地浩一(175cm/70kg契約/寝屋川ジム/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '04 優勝)
●川端健司(180cm/70kg契約/チームドラゴン/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '06 三位)
[判定 3−0]

この試合には宍戸大樹と並んで、SBのニューエースと期待されている菊地浩一が登場。前回のシュートボクシングの興行では、ムエタイ戦士に向かって強烈な左ローを連打して圧勝、今年は大物喰いも期待されている。対戦相手は、「常勝軍団」チームドラゴンにおいてミドル級のNo.2である川端健司。キック界の明日のエース候補同士の闘いとなったこの試合、菊地のセコンドには吉鷹弘の姿、川端のセコンドには前田憲作の姿が。


1R、普段のSBでは自分より大きい選手と闘う事は少ない菊地は、今日は自分より大きい上、手足も長い川端との対戦となったが…いつもと変わらず前に出ての左ミドル、左ロー、ワンツーで攻め込む。対する川端は、リングを左に周回しつつ重いパンチを連発、終盤には左ストレートがクリーンヒット、菊地にダメージを与える。

2Rも同じ展開。リングを左に回りつつパンチを連打する川端、菊地はこれを追いかけてのワンツーと左の蹴り。手数多くパンチを放っていたのは川端だが、菊地は中盤から終盤にパンチによるクリーンヒットを連発、試合を優位に進める。川端は左ローが効いてきたのか、若干動きが落ちている。

3R、疲れの見える川端に対して、先手先手で細かいパンチを刻む菊地。対する川端も前に出てワンツーを連打で放つも、菊地はカウンターのワンツーを叩き込み、左ローで川端を動きを止める。中盤からは川端は失速、菊地は尚も攻撃の手を止めない。川端は終盤、ボディブローで戦局の打開を図るも、菊地は下がる事なくワンツーで応戦。

試合終了、判定の結果は3−0で菊地の勝利。



戦前、僕は「今日は菊地が負けるかなぁ…」と予想していたんだけど…、いつもの左の蹴りはともかく、パンチの打ち合いで勝つとは意外だった。菊地って、あんなにパンチもいける選手だったっけなぁ?「男子三日会わざれば、活目して見よ」って奴かねぇ。それとも僕が、今まで菊地のパンチに注目していなかっただけかなぁ。これからはパンチもちゃんと観なきゃならんな。

第四試合 今宵も名勝負製造機

70kg契約 3分3R
○大野崇(180cm/70kg契約/UNIT-K/ISKA世界ミドル級 王者)
●裕樹(170cm/70kg契約/Real Deal/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '04 準優勝)
[判定 2−0]

このところはSBを主戦場とし、名勝負を連発している大野崇がR.I.S.Eのリングに登場。このところは長身を活かした闘い方も安定し勝ち星にも恵まれている大野だが、今日の相手は少々厄介。「九州の雄」Real Deal所属の裕樹は接近してからの一撃が非常に強力な上、大野が苦手としている右ローを得意としている。24歳の若き強豪を相手に、32歳の大野はいかに闘うのか?


試合は予想通り、間合い勝負となった。身長で10cmも上の大野はサウスポーに構えつつ自ら下がり、右のジャブと前蹴りを多用して裕樹を牽制しつつ左ローと左ミドルでダメージを与える。対する裕樹は相手との間合いに苦戦するも、いざに懐に入れば強烈なストレートとフックを菊地の顔面に叩き込む。今日は得意の右ローは多用せずにパンチで闘う裕樹、2R終盤には左フックをハードヒットさせ、怯んだ大野にラッシュを仕掛ける。試合運びや手数では裕樹を圧倒している大野だが、パンチのダメージは大きそうだ。

迎えた3R、大野は前蹴りで自分の距離を保ちつつパンチを放ち、中に入られてもテンカオで反撃。自分の間合いであるハズの至近距離戦で膝蹴りを喰らった裕樹は、これ以降は前に出られなくなる。そして中盤、前に出ようとした裕樹にカウンターの左ハイがヒット。グラつく裕樹に、大野はワンツー〜掴んでの膝蹴り、テンカオ、左ハイといった打撃を連続で叩き込む。目尻をカットした裕樹はピンチを迎えたが、強力なボディブローと左フックをヒットさせるなど、最後までKOを諦めなかった。

観客の歓声の中で試合は終了。判定の結果、2−0で大野が勝利した。



SBでは名勝負を繰り広げた末に敗れる事が多かった大野。接近戦におけるパンチの防御に課題を残したが、この勝利は大きな糧になるだろう。今年は更なる活躍を期待したい。対する裕樹、最後まで相手との間合いに苦労したが、一発の強さはさすがだった。今年は大物喰いを期待したいところだ。

第五試合 この大会、最大のインパク

ヘビー級 3分3R
アレックス・ロバーツ(194cm/103kg/アメリカ/空柔拳会館/R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT '06 優勝)
百瀬竜徳(187cm/96kg/TARGET/R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT '05 優勝)
[1R 2分10秒 KO]
※右ハイキック

キック界では80kg〜90kg級の強豪として知られるネイサン・コーベットを、右ハイ一発でKOした経歴の持ち主、それは「最強の英語教師」アレックス・ロバーツ。しかし、そんな彼をもってしても唯一、勝利を修める事ができない日本人がいる。それが今日の対戦相手の百瀬竜徳だ。一回目の戦いの舞台は新空手の重量級決勝、この時は百瀬が右の下段蹴りで勝利。二回目の対戦の舞台はこのR.I.S.E.、お互いにダウンを奪った末にドローとなっている。

K-1への参戦も噂されているロバーツ、百瀬を相手に「三度目の正直」なるか?それとも「二度ある事は三度ある」となるか?


試合は、自ら下がる百瀬をロバーツが追う展開となった。迎えた中盤、ロバーツは右フックを叩き込む。百瀬が怯むと、ロバーツは一気にラッシュを仕掛けた。だが、百瀬はこの攻撃をしのぐと、右フックをヒットさせて反撃し、今度はワンツースリーとパンチを叩き込む。更に距離が離れればソバット一閃、強豪のロバーツを相手に一勝一分している実力は伊達でない事を証明する。

だが、試合は突然、幕を降ろした。ロバーツが不意に放った右ハイが、百瀬の顔面にクリーンヒットしたのだ。強烈な一撃を目にした観客が騒然とする中で百瀬はダウン、立ち上がる気配なし。観客が更なる驚きの声を上げる中、ロバーツはおどけたポーズで勝利者撮影に応じていた。



イヤイヤ、フィニッシュの右ハイは本当に強烈だったなぁ。多分、百瀬はあのキックをミドルだと思っていたのだと思う。実際、ロバーツの蹴りの軌道はそんなに高くなかったように見えたのだが…、上背があるからハイになっちゃったって感じに見えたなぁ。いずれにせよ、今日は苦手な相手を1RKOで葬ったロバーツ。こりゃ、いよいよK-1進出かなぁ?

第六試合 この大会、最高の試合

76kg契約 3分3R
△マグナム酒井(180cm/76kg契約/士魂村上塾/R.I.S.E. MIGHTY EIGHTY TOURNAMENT '06 優勝)
寒川直喜(183cm/76kg契約/バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級 王者)
[判定 1−0]

煽り映像によると、二人は家がご近所なのだという。酒井が「いつも魚が死んだような目をしてして歩いている」と挑発すると、寒川は「急にそんな事を言われてしまい、動揺しています」と素直に心情を露呈。観客の爆笑を誘う中、酒井はトドメに「俺が勝ったら、飼っている犬の糞をお前の家の前にブチ撒けてやるっ!」と発言、観客の爆笑は更に大きくなった。笑っちゃったけど、タチの悪い発言だなぁ。


試合は今大会では一番の激闘となった。

1R、酒井は重くて強烈なパンチのコンビネーションを連打。ワンツーにフック、右アッパーや左のボディフックと、多彩なパンチを休む事なく放つ酒井に対して、寒川はガードを固めながらワンツーで牽制、更には左右のローで反撃する。序盤からなかなか激しい打ち合いとなったが、ここまでは若干酒井が攻勢だ。

2R、酒井のパンチが冴える。自らは下がりながらジャブで牽制してくる寒川に対して、酒井は左ボディを基点に左右フックとアッパーを駆使して寒川のガードを崩そうとする。特に左ボディはガードの高い寒川の腹に何度もジャストミート。苦しい展開の寒川だが、相変わらずガードは堅い上、コツコツと放っていた右ローが徐々に酒井の動きを鈍らせ始めている。

3R、ここに来て寒川が主導権を握る。細かいパンチで酒井の間合いを潰しつつ、右ローで酒井の足にダメージを与える。対する酒井、足が効いてきたのか前に踏み込む場面が減っている。飛び膝蹴りやワンツーが酒井を捉えれば、バンゲリングベイ応援団が歓声を上げる。だが酒井も寒川を挑発しつつ右ボディやワンツーで反撃、寒川は距離を置いて左ミドルを連打。観客の大歓声の中、両者の打ち合いは試合終了まで続いた。

判定の結果は…酒井がジャッジ一人の支持を得るも、残り二人はドロー裁定となった。



うん、これはなかなかの好勝負だったなぁ。これが初見の酒井のパンチの巧さには驚かされたが、それを目の前にしても「ガードを固めつつ、ワンツーと右ローで攻める」という自分のペースを崩さない寒川の芯の強さにも驚かされた。次は是非、5R制での闘いで彼らの勝負の行く末を見届けたいものだねぇ。

第七試合 メインはちょっとコケたかな

70kg契約 3分3R
○HAYATO(180cm/70kg契約/FUTURE_TRIBE/UKF世界スーパーウェルター級 王者)
キム・ソンウク(176cm/70kg契約/韓国/シンファジム/韓国M−1ミドル級 王者)
[判定 3−0]

本日のメインイベントには、かつてはIKUSAのエースだったHAYATOが出場(今回は「HAYATΦ」という記載ではなかった)。今年のK-1 WORLD MAX 日本代表決定トーナメントでは、一回戦でTATSUJIと激闘を繰り広げるも判定で敗北。「今年一年で、結果が出なければ引退する」と公言するHAYATO、「反逆のベビーフェイス」に残された時間は少ない。今日は韓国ムエタイ王者、キム・ソンウクを相手に快勝なるか?


1Rはキムが、韓国ムエタイ王者の肩書きに恥じない強さを発揮。サウスポーから繰り出される左ロー、左ボディ、そしてワンツースリーフォーと繰り出されるパンチのコンビネーションはかなり強力で、HAYATOは押され気味の展開が続いた。それでもHAYATOはガードを固めつつ、右ストレートをキムの顔面に叩き込んでいく。

実力拮抗のまま迎えた2R中盤、HAYATOのワンツーがキムにヒット。グラついたキムが後退すると、HAYATOは前に出て右ストレートをハードヒットさせる。一撃で動きが鈍るキム、HAYATOはここから攻勢に出るも、キムはクリンチを利用して追撃を逃れてしまう。

3R、観客からKOの期待が掛かる中、左ローを連発するキムに対してHAYATOは何度か自ら前に出て接近戦での打ち合いに挑むが、悉くクリンチに逃げられる。KOを焦るHAYATOは尚もキムに接近し、ワンツーの連打、右ロー、膝蹴りといった打撃を次々に叩き込む。しかしキムはフラフラになりながらも倒れない。

3R終盤、HAYATOは相手のタフさを警戒したのか、パンチの間合いに踏み込む事ができなくなってしまった。逃げ回るキムを追いかけるが、相手をコーナーに追い詰めても何もしない場面が続くHAYATO。それでも最後はパンチのコンビネーションを繰り出したが…結局、最後までダウンを奪う事はできなかった。

ここで試合終了。判定の結果、3−0のストレートでHAYATOが勝利したが…、HAYATOは勝ち名乗りを受けても浮かぬ顔だった。



う〜ん、なんだろうなぁ。HAYATOってTATSUJIと打ち合えるくらいにパンチが巧い選手なんだけど、今一つダウンに結びつかないんだよなぁ。試合のスタイルを見ていると、もっとKOを重ねていい選手だと思うんだけどねぇ。前回の試合でも、相手をフラフラにしながらもクリンチに逃げられたHAYATO。そうなると…対策としては、組まれた時の攻防を磨けばいいのかなぁ。

とにかく「残された時間は短い」という事を自覚しているのであれば、もっとKOに対して我武者羅(がむしゃら)さが欲しいね。

雑感

興行全体の感想としては…正直、今一つだったなぁ。いい試合は多かったんだけど、今一つ観客が熱を持たないというか、グワーッと盛り上がるような試合はなかったねぇ。


んで、思うに。

冒頭部分で褒めておきながら、こんな事を言うのもなんなんだけど…正直、R.I.S.E.の演出はちょっと過剰すぎる気がするね。選手入場時に入れている歓声のSEは明らかに蛇足だし、勝敗がついた後で大音量で「交響曲・第九」が流れるのもどうか?と。KO決着が連発すればともかく、泥試合の末に「第九」が流れても、こっちとしては白けるばかりっつーかねぇ。

もっと突っ込んだ言い方をするなら…なんでR.I.S.E.はこんなに過剰な演出をするんだろう?正直、興行として失敗したIKUSAのノウハウを持ち込んだ事で、R.I.S.E.までもがダメになる…というのは見たくないよ。

IKUSAは元々PPVで稼ごうとして、対TV向けに見栄えを派手にしていたと思うんだけど(あくまで推測)、PPVをやっていないR.I.S.E.で同じ事をやっても「オイオイ、それはただの『金喰い虫』なんじゃないの?」と思うんだよねぇ。外向きの見栄えばかりを派手にして、観客から湧き上がる熱を信用していない、というかねぇ。「そんなに無理しなくていいよ、必要最低限でいいよ」と、エンディングを迎えた会場に降る雪(細かい泡)を観ながら考えてしまったのだった。



まあ言い方を変えれば「R.I.S.E.はまだ、この豪華な演出に見合うだけの選手を抱えていない」って事になるのかな。もし、これで実力が突出したカリスマ選手が出現すれば、豪華な演出がより活きてくるのかもしれないねぇ。


以上、長文失礼。