10/21 SMACK GIRL-F 西調布格闘技アリーナ興行 観戦記

Mask_Takakura2006-10-21

二週連続で西調布格闘技アリーナ

本日は西調布格闘技アリーナSMACK GIRL-Fを観戦。


今日の観戦動機は非常に単純で、スタッフに用事があったのと、今年はジョシカクをあまり観戦していない事を反省しての事。正直、カードはかなり弱い今回の興行だが、メインにはマスクを外して素顔になった15が登場。今年二月には渡辺久江を相手に激戦を繰り広げた彼女の更なる活躍に期待したい。


チケット代は自由B席を購入、3500円。観客は約100人、一見少ないように見えるが、西調布格闘技アリーナはこんだけ入ったら充分に満員になるのだ。狭いけど、僕は最近はそういう箱の方が好きになってきてるなぁ。ただ西調布格闘技アリーナの場合、致命的に汚いのが難点なんだが…それは後述。

第一試合(未観戦) 観てないものは語れない

ブロードメディアキャスティングpresents SMACK GIRL GRAPPRING PRINCESS LEAGUE 01
Giグラップリング公式ルール 50kg契約 4分2R
○SACHI(禅道会)
●船越あゆみ(U-FILE CAMP赤羽)
[ポイント判定 6−3]

GRAPPRING PRINCESS LEAGUEの一試合目は未観戦。先に観戦していたフリジッドスター氏によるとSACHIが勝利したらしい。


う〜ん、選手を知らないし観戦していないので、これ以上は書けないなぁ。

第二試合 リーチ差が勝敗を分けたね

SGS公式ルール ミドル級 5分2R
○小幡博美(フリー)
●HARUMI(巴組)
[判定 3−0]

身長差が激しい両者の一戦。小さいHARUMIはリーチ差にめげず1R序盤からタックルを連発、しかしこれを小幡は首相撲で防御。で、1R中盤以降は試合終了まで終始スタンドでの打撃戦となったが、リーチに勝る小幡は前蹴り、膝蹴り、ストレートを駆使してHARUMIの間合いを潰し続けた。対するHARUMI、ワンツーで対抗したがどうにもパンチが届かない。勝敗は判定へもつれ、3−0で小幡が勝利。

第三試合 柔術の試合を観るのは本当に久しぶり

ブロードメディアキャスティングpresents SMACK GIRL GRAPPRING PRINCESS LEAGUE 01
Giグラップリング公式ルール 50kg契約 4分2R
○小寺麻美(160cm/48.9kg/REDIPS)
●SACHI(158cm/48.8kg/禅道会)
[ポイント判定 14−0]

この試合はGRAPPRING PRINCESS LEAGUEの二試合目。Giグラップリング公式ルールによる一戦、つまりは柔術の試合だ。一緒に観戦していたフリジッドスターがいうには、このルールではグラウンドでのポジションの移行により点数がつく為、関節技を仕掛けるよりも上になってパスガードしてはインサイドに戻って、またパスガード…みたいな試合が多くなるんだそうな。観慣れてないと敷居は高いかもね。


んで、この試合は終始小寺が圧倒。両ラウンドを通してテイクダウン(2P)、パスガード(3P)、バック(4P)を一方的に奪い続けた。R終盤には下からの三角絞め 〜 腕十字という仕掛けも見せた小寺、結果は判定へともつれたが14−0という大量のポイント差をつけて判定勝利を修めた。


ふむ、上記のような事をわかっていて観ると、これはこれで面白いな。

第四試合 この弁慶は浪花の弁慶より体重が重いな

SGS公式ルール ミドル級 5分2R
○佐藤瑞穂(158cm/57.7kg/和術慧舟會東京本部)
●弁慶(158cm/57.6kg/ガムランナック)
[判定 3−0]

R.I.S.E.のアマチュア部門であるKAMINARIMONのトーナメントで準優勝の経験がある弁慶と、柔道出身の佐藤による対戦。どうでもいいが、とても同じ階級の選手とは思えぬほどに佐藤の体がポッチャリ。ええ、あえてポッチャリとだけ言っておきます。


両ラウンドを通して試合の図式は同じで、弁慶のワンツーやミドルキックに気後れする事なく、佐藤は次々にテイクダウンを奪っては、グラウンドでの30秒間の間にボディへパンチをドカドカと落としてく。佐藤は2R終盤には腕十字を極めそうになる場面もあり、グラウンドでは完全に弁慶を圧倒。対する弁慶の打撃もなかなか鋭かったが、佐藤の勢いを止めるまでには至らず。判定の結果3−0で佐藤が勝利。

第五試合 ありゃ?こりゃダントツの強さジャン!

ブロードメディアキャスティングpresents SMACK GIRL GRAPPRING PRINCESS LEAGUE 01
Giグラップリング公式ルール 50kg契約 4分2R
○小寺麻美(160cm/48.9kg/REDIPS)
●船越あゆみ(153cm/46.9kg/U-FILE CAMP赤羽)
[1R 3分27秒 腕十字固め]
※小寺がSMACK GIRL GRAPPRING PRINCESS LEAGUE 01を優勝

この試合はGRAPPRING PRINCESS LEAGUEの三試合目。安易な三段論法を使えば「船越に勝ったSACHI、SACHIに圧勝した小寺 = 船越 < 小寺」という事になるのだが、実際はどうだったかというと…。


上記の三段論法が正しく適用されるかのように、小寺が船越を圧倒。体が小さい船越から次々にポジションを奪ってポイントを稼いだ小寺、マウントを奪いつつ最後は腕十字をガッチリと極めて一本勝ち。この結果、小寺がGRAPPRING PRINCESS LEAGUEを2勝0敗で制した。


小寺は参加メンバーの中では頭一つ抜けた強さだなぁ。一本を極める姿勢も持っているようだし、また観戦してみたいね。

第六試合 今日も辻はジョシカクの為に立ち上がる

スペシャルエキシビジョンマッチ 3分2R
辻結花(闇愚羅)
−edge(闇愚羅)
[勝敗なし]

この試合はエキシビジョンマッチ。出場するのはSMACK GIRLミドル級女王辻結花と、独特の打撃で頭角を現しているedge。共に闇愚羅所属なので、普段のスパーリングの様子が観れるのだろう。


1Rはキックルールによるエキシ。攻めたのは辻、ミドルキックやローキックが冴える。対するedgeは防戦一方、シュートボクセを彷彿させる構えとパンチは鳴りを潜めていた。2Rは総合格闘技ルールによるエキシ。やはり攻めていたのは辻、次々にedgeをテイクダウンしては腕十字を極めていた。辻の動きに観客が歓声を上げる中でエキシは終了。


う〜ん、今日のedgeは全体的に遠慮気味だな。ちょっと残念。

第七試合

SGS公式ルール メインイベント 5分2R
○兼谷絵里(160cm/47.1kg/和術慧舟會A-3)
●berry15(165cm/48.5kg/チーム黒船)
[判定 2−1]

謎のマスクウーマンだった15が突如、マスクを脱いで「berry15」と改名。今年二月の後楽園ホール興行では、亡くなった元同期・未来の魂を胸に、あの渡辺久江と対戦。秘策である蟹挟みを連発し、何度も渡辺の足関節を極めようとする姿に観客は大いに驚いた。結局、渡辺のショートフックを喰らって失神KO負けを喫する事になったが、最後まで前へ出る姿勢を崩さなかった15に観客は大きな拍手を贈っていた。対戦相手はG-SHOOTOを中心に活躍し、今年一年でその存在感を大きく示した兼谷絵里。素顔のberry15、今日はこの業界の先輩として立ちはだかる…。


だが現実は厳しい。僕としては渡辺戦を生で観ていただけにberry15の奮戦を期待したのだが…、蓋を開ければ兼谷が両ラウンドを通してberry15から次々にテイクダウンを奪い、何度もバックマウントを奪っていく。対するberry15はグラウンドでは30秒ルールに頼ってしのぐのが精一杯、スタンドではワンツーをヒットさせる場面もあったが、その後ですぐに兼谷に組み付かれてしまう。奪われたテイクダウンは1Rに5回、2Rに4回。渡辺戦で猛威を振るった蟹挟みもこの試合では不発に終わった。

試合は判定へともつれ、2−1で兼谷が勝利。えええぇぇぇ〜っ、誰だよこの展開でberry15の勝利にしたのは!


気を取り直して。活躍を期待していたberry15の試合ぶりが不発だったのが残念だな、再起を望む。ただ、beryy15を完封した兼谷の強さも目に留まったなぁ。彼女の今後の活躍にも期待したいね。

雑感

まずは興行の感想よりも…、西調布格闘技アリーナの汚れ方にヘキヘキ。U-Zealを観戦した時は観客が少なかった事もあり、ゴザなんか使わずに立見で観戦したんだけど…、今回は観客が多かった事やゴザが敷き詰められていた事もあり、やむなく座らせてもらった。んで…とりあえず、あのシミだらけのゴザは観客から金を取っていいシロモノとはいえんだろ。他にも貸し出している音響に大きな不備があったし。何が悲しくて、選手入場の音楽をラジカセで聴かなきゃならんのだよ。西調布格闘技アリーナはもう少し、観客から金を取るって事を考えてくれい。


ただ、そういう会場側の不備があったからこそ、スタッフが劣悪な環境の中で一生懸命に「プロ興行」として成立させようとする熱意は伝わってきたように思う。ま、なまじっか一週間前にU-Zealのマイペース進行を観ているだけに、その違いは顕著だったというか(苦笑)。例えばリングアナの声を一つとっても、その声で観客の印象は随分と変わるんだなぁ…なんて事を感じた。あと、全体を見渡しやすいこの会場のお陰で、SMACK GIRLには意外とカメラ小僧が多い事を確認できたのは大きな収穫だった(笑)。


以上、長文失礼。