8/26 MARS 両国国技館興行 観戦記

Mask_Takakura2006-08-28

三度目の火星旅行

本日は両国国技館にてMARSを観戦。


大会前のドタバタ劇ですっかり有名になってしまったMARS。今回も興行の前から色々な『ほころび』が噴出。それにしても、「来日外国人選手の通訳がメチャクチャいい加減で、一生懸命しゃべった外国人選手の言葉をすべて一言で片付けてしまった」というのはまだ可愛い方だとしても…。「トーナメントに出場する外国人選手に間違った契約体重を通知した為、前日計量をオーバーする選手が続出!」というのはかなり興行運営の根幹に関わる問題だな(笑)。

いずれにせよ、「さすが!」としか言いようのないダメっぷりを発揮するMARSだが、それでも「夢はドーンと大きく!」がスローガンなのか…今回の興行の開催場所はなんと両国国技館である。ただでさえ格闘技ブームが下火になりつつある現在、これだけ派手なことをやらかす団体はもうこの後は出ないだろうな。スタッフや選手からの内部告発も次々に飛び出すMARS、迷走の果てに辿りつく先はどこになるのかっ!?

尚、下記リンクに深い意味はありません

http://www.boutreview.com/blog/ida.php?itemid=74
http://www.boutreview.com/blog/ida.php?itemid=76


というわけで、本日は武士道のPPV観戦を蹴ってMARSを観戦する事にした。席は3F自由席を2000円で購入。っていうか、今日はこの料金設定に惹かれて観戦するようなモンである。なんといっても両国国技館に2000円。安い安い。んでパンフレットも購入、500円。これまた安い安い…っていうか、どれだけ投げ売り状態なのよっ!?


ちなみに観客の入りについては…、あまりにも惨くて書けません。お詫びといってはなんですが、右上に火星旅行の写真を載せておきます。

第一試合 観れませんでした

総合格闘技ルール 70kg契約 5分2R
ホドリゴ・ダム(168cm/70kg/ブラジル/アリアンシ柔術/ADCC 2007 世界大会ブラジル代表)
●関直樹(170cm/70kg/R.I.S.E.ファイトクラブ)
[1R 1分48秒 腕十字固め]

試合の最後の方をチラッと観ただけなのだが、グラウンドでホドリゴ・ダムがかなり良い動きを観せ、あっという間に腕十字を極めていた。くそ〜っ、いい選手っぽかったなぁ。ちゃんと観れば良かったよ。

第二試合 かわいそうでした

キックルール 82kg契約 3分3R
△松本勇三(172cm/82.1kg/勇三道場)
△馬場伸孝(180cm/82.2kg/山木ジム/前J-NETWORKヘビー級 王者)
[判定 1−0]

MARSの幕張メッセ興行で華々しくデビューを飾った「勇三道場の長」、松本勇三。今回も1Rはパンチのコンビネーションとミドルで圧倒したのだが…、2R、スタミナが切れた馬場は「突進してパンチの連打 〜 クリンチ」という嫌らしい戦法を使用、これを松本が捌けずに苦戦。3Rは松本が突進を突き放す場面が増えたが…結局は決定打が出ず。判定の結果、松本の1−0でドロー。

俗に言う「トンコツドロドロファイト」は、勝敗をうやむやにするにはいい戦法なんだよね。捌けないのが悪いとはいえ、付き合わされた松本は気の毒だな。

第三試合 退屈でした

総合格闘技ルール 無差別級 5分2R
○イ・サンス(180cm/110.6kg/韓国/恨-AJC)
●ビタリー・シュメトフ(183cm/92.8kg/ロシア/タイガーズ デン)
[判定 3−0]
※シュメトフは1Rにグラウンド状態でのヒザ蹴りによる反則でイエローカード

無差別級の巨漢対決。1R序盤こそシュメトフが豪快なリフトによるテイクダウンを披露したものの、試合をリードしていたのはイ。20kgの体重差を利用し、シュメトフに組み付いて体ごとコントロール。イはグラウンドでは各ラウンドで一度づつマウントを奪っていた。

しかし、イにそれ以上の攻撃が出ない。1R終盤に肩固めらしい体勢になったのと、2R序盤にをちょっと下から腕十字を仕掛けたのが攻めらしい攻め。あとは上になっているだけ、グラウンドパンチなどを使わなかった為試合は退屈なものに。つまらんのぉ。

判定の結果、3−0でイが勝利…とはいえ、特に観るべき点のない試合。

第四試合 強そうでした

MARS WORLD FIGHTING GP ミドル級トーナメント リザーブマッチ 総合格闘技ルール 83kg契約 5分3R
○マルセロ・ブリッド(175cm/82.5kg/ブラジル/マルセロ ブリッド チーム)
瓜田幸造(174cm/82.7kg/掣圏会館)
[1R 4分44秒 チョークスリーパー]

この試合は、MARSが満を持して開催する「MARS WORLD FIGHTING GP」ミドル級トーナメントのリザーブマッチ。リザーバー候補として、日本からはPANCRASEなどで活躍する掣圏会館瓜田幸造が選ばれた。今日は映画版 機動戦士ガンダムで使用された名曲「哀・戦士」で入場してきた瓜田だったが…。


試合開始直後からスピードのあるパンチのラッシュでプレッシャーを掛け続けるブリッド。思わぬ打撃の嵐を前に、瓜田は手も足も出ない状態。そしてラウンド後半、タックルで瓜田を倒したブリッドはアッサリとバックを奪ってスリーパーの体勢へ。これがアッサリと極まって瓜田がタップ。ブリッドが実力者ぶりを発揮してトーナメントのリザーバーとなった。強いなブリッド。

ちなみにこのブリット、過去にはトーナメントに出場するレオナルド”チョコレート”ナシメントを破った実績もあるのだ。う〜ん、トーナメントの選考基準がよくわからんな。

第五試合 厄介そうでした

総合格闘技ルール 70kg契約 5分3R
○ソン・オンシク(178cm/70.0kg/韓国/テグ異種格闘技アカデミー)
●熊谷真尚(170cm/69.9kg/禅道会浜松支部)
[2R 3分26秒 KO]
※グラウンドパンチ

熊谷真尚の試合を観るのは凄く久しぶりだったが、試合ではソンが圧倒。1R、タックルに来たソンの足を捕ってアキレス腱固めを極めかける…までは良かった熊谷だが、これ以降は長い四肢を持つソンに苦戦。後ろへの投げを放ったソン、グラウンドでも上から鉄槌を落として試合を優勢に進める。試合終盤にはマウントを奪う場面も。

2Rもグラウンドの展開が中心となったが、ソンは上になっても下になっても長い腕から鉄槌を入れるのを忘れない。そして終盤にマウントを奪うと、鉄槌を落としながらスリーパー、そして三角絞めを極めようとする。と、ここで試合はストップ。熊谷が鉄槌を喰らっているうちに流血が激しくなったのだ。結局そのまま試合は終了、ソンが勝ち名乗りを得た。


っていうか、ソンの応援団が多いな。マウントを奪った時なんて結構な歓声が沸いていたし。他の韓国人選手が活躍した時も同じ大きさで歓声が沸いていたところを観ると、韓国人の応援団が多いのだろう。

尚、下記リンクに深い意味はありません

http://kumapage.exblog.jp/4158535/


それはそれとして、ソンはなかなかいい選手だと思うね。前回出場した幕張メッセ興行ではヤノタクに圧勝してるし、あの四肢の長さは非常に厄介だろうな。

第六試合 素晴らしいですね

キックルール 92kg契約 3分3R
○コウイチ・ぺタス(186cm/92.0kg/ザ スピリットジム)
●ソル・ボギョン(181cm/90.8kg/韓国/テグ異種格闘技アカデミー)
[3R 59秒 KO]
※左ハイキック

コウイチ・ぺタスは、K-1で活躍しているニコラス・ペタスの弟子。R.I.S.E.なんかで活躍している選手で結構強い。んで、この試合では1Rこそソルの大振りなパンチ 〜 クリンチという戦法にやや手を焼いたが、それでもローキックとボディブローを確実に当てていけば、体力を削がれたソルは2R中盤には動きが鈍くなる。

これ以降もローキックとボディブローでソルを崩したペタスは3R、いきなり右ストレート 〜 左ハイキックのコンビネーション。これが見事にヒット、倒れたソルはまったく立ち上がれず。ペタスが豪快なKO勝ちを修めた。

僕は密かに、このペタスには注目しておりますです、ハイ。結構いい選手です。

第七試合 実力差がありました

総合格闘技ルール 55kg契約 5分2R
○MIKU(160cm/52.4kg/クラブバーバリアン)
●カリーナ・ダム(162cm/55.0kg/ブラジル/アライアンス柔術)
[判定 3−0]

スポーツナビより

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/headlines/etc/20060821-00000035-spnavi-spo.html

カリーナ・ダムとMIKUの再戦決定


〜(前略)〜

DEEP」を主戦場にしているMIKUは、ブラジル格闘技界に一大センセーションを巻き起こした美女格闘家カリーナ・ダムと再戦することが決まった。

 MIKUとカリーナは、7月21日に行われた「MARS ATTACK」で対戦している。このときは、MIKUが2ラウンド1分17秒、腕ひしぎ逆十字固めで敗れた。この一戦をめぐって、DEEPの佐伯繁代表は、不明確なジャッジでのMIKUの一本負けであることと、ルール変更を知らされたのが試合の2日前だったことなどを理由に不満を表明。佐伯氏は8月8日に両選手の再戦をMARS側に直接要求していた。これを受けてMARSは今回協議した結果、両選手の再戦を決めたが、佐伯代表が会場へ来ないことを条件にしている。

〜(後略)〜

という因縁のある両者の対戦だが、いざ蓋を開ければ実力差は歴然。美人で巨乳でレスリング、柔術カポエラ、ボクシング、ムエタイなどの格闘技経験のあるカリーナ・ダムだが(ちなみにこの子は、第一試合に出場したホドリゴ・ダムの妹)明らかに総合格闘技の経験が少なさそう。


打撃を出すと手足がバラバラになるダム、1R序盤には自ら出した打撃でバランスを崩して転倒してしまう程である。目も当てられんのぉ。んで、グラウンドではMIKUが圧倒。下からの三角絞め、腕十字で常に攻め続ける。立ち上がっても再びタックルでテイクダウン、そして再び腕十字の体勢、腕は伸びかけたが…ここで1R終了。一体、何でこんなに実力差があるのに前回の対戦では負けてしまったんだろ?と疑問に思わずにはいられない。

2R、序盤はダムが上になって肩固めを仕掛ける場面もあったが…これをリバースしたMIKUは足関節を狙いつつ、流れのなかでマウントを奪い、マウントパンチ(この試合は女子にしては珍しく顔面パンチあり)から腕十字の体勢へ。沸き起こる歓声、いよいよMIKUがダムのクラッチを切った…のだが、長い間ダムはギブアップしない。う〜ん、やっぱり女性の関節は柔らかいんだねぇ。結局、形こそガッチリだったこの腕十字も極まる事なく試合は終了。

判定は結果は当然ながら3−0でMIKUが勝利。っていうか、ここまで実力差があると…再戦する程のことではなかったのではないかなぁ?

ん〜っ、どうでしょう?

休憩中のビッグサプライズとして、なんとプリティ長嶋が登場。何故プリティ長嶋なのかについては、ちゃんとした理由があるのだが、まあ各自調査。プリティ氏は持ちネタとして長嶋茂男の引退スピーチを模写した後、


「我がMARSは永遠に不滅です!」


と絶叫。確かにこういう迷走する団体ほど、意外なしぶとさを見せるんだよなぁ…。

第八試合 危ない倒れ方でした

総合格闘技ルール 無差別級 5分3R
○ビッグジム・ヨーク(186cm/115.2kg/ニュージーランド/ファイブ リングス ドージョー)
●アンソニー・辰治・ネツラー(182cm/108.8kg/アメリカ/TEAM Boon!)
[1R 1分3秒 KO]
※左フック

海賊の子孫としても有名なアンソニー・辰治・ネツラーだが、今日はあっという間に敗北。開始早々から軽い打撃戦を挟み、ネツラーのローキックに合わせたビッグジムの左ストレートが、二連発でネツラーのテンプルにヒット。ドサッと倒れたネツラーはピクリとも動かず、立ち上がった後も自分が置かれている状況がわかっていない様子だった。

う〜ん、これぞビッグガイの一撃だな。勝ったビッグジムについてだけど…たったこれだけじゃ実力も判断できないねぇ。

第九試合 本当に強い人でした

総合格闘技ルール 77kg契約 5分3R
エディ・アルバレス(177cm/76.6kg/アメリカ/ファイト ファクトリー/MFCウェルター級 王者)
●小池秀信(177cm/73.9kg/GRABAKA)
[1R 1分26秒 KO]
アルバレスはワセリンの塗りすぎでイエローカード

戦績7戦7勝無敗にして7KO、池本誠知や花澤大介13にも圧勝しているエディ・アルバレス。そのファイトに僕も注目したが…この試合でも実力者ぶりを発揮。


試合開始と同時に、物凄い勢いで走るアルバレス。小池は自ら寝ると、その上ではアルバレスの飛びヒザ蹴りが空を切っていた。もの凄い展開に観客が歓声を上げるなか、キレの良いパンチでプレッシャーを掛けるアルバレス。やがて右ストレートがヒット、小池が自らグラウンドになると…アルバレスは勢いのついたジャンピングのフィストドロップを連発。その暴れ馬ぶりに観客が驚くなか、半立ちになったアルバレスはグラウンドパンチを猛連打。あっという間に小池はグッタリ、観客の歓声のなかアルバレスが戦慄のKO勝利を修めた。

う〜ん、この選手は本当に強いなぁ。22歳とまだまだ若いみたいだし、何より活きがいい。また何かの機会に観戦したい選手だな。ま、試合前にワセリンの塗りすぎでイエローカードをもらったのはご愛嬌だな。

第十試合 未知の強豪じゃありませんでした

MARS WORLD FIGHTING GP ミドル級トーナメント 一回戦 総合格闘技ルール 83kg契約 5分3R
○ダニエル・タベラ(181cm/82.1kg/スペイン/シュート スペイン)
●べ・ミョンホ(180cm/83.0kg/韓国/闘神塾MAD)
[3R 57秒 ヒースチョーク]

ここらは「MARS WORLD FIGHTING GP」ミドル級トーナメント本戦。「実力抜群の『未知の強豪』を優先的に紹介」というMARSのコンセプト通りに選手が揃っているのだろうか?期待しよう。


んで、まずこの試合には「かつて自分より20kgも重いギルバート・アイブルと闘って引き分けた」という実績を持つダニエル・タベラが登場。その闘いぶりに注目したが…、試合ではべに大苦戦。1R〜2R、ベの下からの腕十字や三角絞めをどうにか凌ぐダベラ。だが上になっても攻める事ができず、何度もブレイクがかかる。かなり試合は膠着しており、このままいけばベが判定勝ちするだろう、と思っていた。

しかし3R、ベのタックルを切ったダベラはハーフマウントから腕を捕ってアームバーを狙う。どうにか外したベだが、ダベラはそのまま上四方の体勢になりヒースチョークへ移行、これが極まって試合終了。ダベラが苦しい展開のなかで掴んだチャンスをモノにした。

…しかし、あんまり「未知の強豪」という雰囲気はなく。かえってベの方がいい選手のように見えたなぁ(苦笑)。

第十一試合 未知の強豪じゃありませんでした

MARS WORLD FIGHTING GP ミドル級トーナメント 一回戦 総合格闘技ルール 83kg契約 5分3R
佐藤隆平(180cm/82.5kg/R-BLOOD)
●レオナルド”チョコレート”ナシメント(180cm/83.0kg/ブラジル/RFT/WCFCトーナメント 覇者)
[1R 4分49秒 三角絞め]

この大会、もっとも「未知の強豪」度の高かった選手がこのレオナルド”チョコレート”ナシメント(通称:ショコラータ)。過去にはGRABAKA佐々木有生BTTのホアン”ジュカオン”カルネイロを破っているのだ。そのファイトぶりには大きく注目したが…。


試合開始、佐藤はローキックで牽制。ショコラータは組み付いて足を捕ってテイクダウン、だが佐藤は下から足を効かせて攻めさせない。ブレイク後、尚もタックルを狙うショコラータが再びテイクダウンを奪うと、今度はバックマウントの体勢へ。しかし体の向きを変えた佐藤はスッと下から三角絞め。これが鮮やかに極まってショコラータがタップ。佐藤の美しい一本勝ちに観客が沸いた。

というか、大会イチオシのショコラータがあっさり消えちゃった。いいのかねぇ?

第十二試合 未知の強豪じゃありませんでした

MARS WORLD FIGHTING GP ミドル級トーナメント 一回戦 総合格闘技ルール 83kg契約 5分3R
○三原秀美(184cm/82.2kg/コブラ会/ADCC 2005 日本代表)
バスティアン・レイエン(180cm/83.0kg/オランダ/タツジン ドージョー/修斗グラップリング83kg級 欧州トーナメント優勝)
[1R 2分53秒 腕十字固め]

修斗グラップリング欧州トーナメントで優勝経験を持つ「未知の強豪」レイエンだが、試合開始早々に三原にアッサリとテイクダウンを許してしまう。グラウンドで逃げるレイエンだが、三原はその先を読んでいるかのような滑らかな動きでレイエンを逃がさず、やがて腕十字の体勢へ。約一分くらいかけてジックリと腕を伸ばし、レイエンがタップ。あらら、これまた「未知の強豪」が負けちゃった(笑)。

っていうか、三原はいい選手だなぁ。覚えておこう。

第十三試合 未知の強豪でした

MARS WORLD FIGHTING GP ミドル級トーナメント 一回戦 総合格闘技ルール 83kg契約 5分3R
○ブライアン・ラフィーク(175cm/83.0kg/フランス/ホアン ジュカオン)
●ジョン・マイケル・コロシ(180cm/83.0kg/アメリカ/デューンランド バーリトゥード)
[1R 2分46秒 ネックロック]
※コロシは運営に対する遅延行為によりイエローカード

それにしても、当日の体重発表では何事もなかったように全員、契約体重である83.0kgをクリアしたかのような発表をしてるな。まあ観る側にとっては、よほどのマニアでなければ契約体重なんて何kgでも関係ないしなぁ。

んで、この試合にはちょっとしたハプニングが。花道からの入場時、何故だが花道を戻っていくコロシ。あとで知った話によると、自分のコスチュームが気に食わなかったらしい。んで、この行動が「大会の進行を妨げた」としてコロシに試合前にイエローカードが出された。僕はMARSの裏側のドタバタ劇にこそイエローカードを出したいんだがなぁ(笑)。


んで、試合ではマッチョな体型をしたラフィークが圧倒。いきなりマウントを奪われても、下から崩してリバースに成功。立ち上がった後はパワーでコロシを押し倒すとサイドを奪う。嫌がるコロシが亀の体勢になると、その首を捕まえてネックロック。コロシがタップして試合終了。

まあ、この人は「未知の強豪」でもいいかな。で、実はこの人、BTTのホアン”ジュカオン”カルネイロの弟子だったのね。主催者としては師匠に勝っているショコラータとの対戦とかを組もうとしてたのかもしれないけど…もうそれもかなわぬ話、というか。

雑感

う〜ん、何というか「可もなく不可もなく」って感じ。とりあえず「2000円の割には楽しませてもらった」って言い方もできると思う。KOも続出したしね。5月の幕張メッセでの興行にしてもそうなんだけど、問題が色々と噴出している割には、実際の興行自体はそんなにドタバタしないのがMARSの七不思議なんだよなぁ。よっぽどMARSの進行をやっている人がちゃんとしてるんだろう。「MARS ATTACK」の時は色々とアイデアを盛り込みすぎて進行がドタバタしちゃったけど、今回はそれをちゃんと反省したんだろうな。


MARSが新しく掲げた「実力抜群の『未知の強豪』を優先的に紹介」というコンセプトだけど、今回の大会については「なんだかデカい『The BEST』みたいだなぁ」って感じ。もし存命であれば、ジャイアント落合がよく似合う風景、というか。ま、これはこれでアリだと思うけど…やっぱり面白さが後楽園ホールレベルなんだよね。逆にいえば、会場さえ間違えなければ確実に盛り上がる興行でもあると思うんだけどねぇ。うまくいかないもんだ。

ただ、大会全体を観ていて思ったのは「もう『未知の強豪』なんていないのかなぁ…」って事かな。売り出そうとしていた選手がバッタバッタと負けるのを観るとねぇ…。どうせドタバタしてるんだし、もう一度大会コンセプトを見直した方が良いんじゃないかなぁ?

しかし。僕の忠言を嘲笑うかのように、なんと次回大会も両国国技館で開催予定らしい。「都合により会場の変更の可能性もアリ」と出ていたのがせめてもの救いだが…どうなることやら。

追伸

アレッ!? 今日は何の違和感もなく観戦しちゃったけど…、MARSは前回興行の「MARS ATTACK」からルールに「ロストポイント制」を導入したんじゃなかったっけっ!?

MARSの新ルールについての記事(Bout Reviewのリンク)

http://www.boutreview.com/data/news05/060721marsattack.html


この大会では何事もなかったかのように普通のルールでやっていたけど…、どういう事ですかっ!?


以上、長文失礼。