8/26 PRIDE武士道 名古屋市総合体育館レインボーホール興行 簡易観戦記

Mask_Takakura2006-08-26


予想前のボヤき

一時期、PRIDEが「RINGS さいたまスーパーアリーナ興行」と揶揄されていたが、今回のPRIDE武士道はそれ以上に「DSE主催 修斗 名古屋市総合体育館レインボーホール興行」っつーかねぇ。どれだけ修斗出身選手が多いのよ、この興行。

それにしても今回は予想前から萎える。ライバルに勝てる気がしないからだ。もともとはプロレスファンだった僕は修斗を殆ど通過していない。なんといって、DEEP 有明コロシアム興行での「三島ド☆根性ノ助 vs 伊藤崇文」で周りのファンが三島を応援するなか、僕は肩身の狭い思いで伊藤を応援していたくらいなのだ。

で、この時の伊藤の敗北が切欠で多少は修斗というものを意識し始めたが、観戦するのは年に二回程度である。対するライバル達は昔から修斗を観戦してきた連中。付け焼き刃の知識がどこまで通用するのやら…。

観戦中のボヤき

本日は龍頭亭でPRIDE武士道のPPV観戦。観戦参加者は…家主・龍頭さん(http://blog.livedoor.jp/nhbnews/)、frigidstarさん(id:frigidstar)、saint_kさん(id:the_saintK)、そして僕の計4名…と言いたいところだが、僕は観戦の途中で三度目の火星旅行に出発した為、非常に中途半端な観戦になっちまった。旅行前は武士道挑戦の二試合のみ、旅行から戻った後はメインイベント一試合のみである。「なんだよ、全然観てねぇじゃねぇかよ!」と言うなかれ、龍頭君の好意で映像だけは押さえたのだ。で、今日はそれを見てからの感想。龍頭君、多謝。

ちなみにこんな時でも、おみやを欠かさないのが僕の良いところ。本日は渋谷のデパ地下で「うなたま」を購入。どこの店で買ったのかはすっかり忘れてしまったが、出汁の効いた卵焼きと肉厚なうなぎの組み合わせはなかなかの味。惜しむらくは、その場に米がなかった事と冷たかった事。この2つの条件が満たされれば、もっと美味しくいただけたと思うな。やはり今度は米も持参だな。

武士道挑戦 第一試合 繰り広げられる回転体、回転体、回転体

ライト級 5分2R
中村大介(176cm/71.3kg/U-FILE CAMP.com)
池本誠知(180cm/72.9kg/フリー)
[1R 3分12秒 腕十字固め]

戦前の予想

中村が判定で勝利。これはもう、単純に「UWFの残り香」を一番感じさせてくれる中村が好きだからだ。どうせ今回は何をやっても予想ではライバルには勝てないんだから、せめて好きな選手を応援したい。中村に関しては、あの体型がいいんだよねぇ。試合は中村が苦戦しながらも、どこかで決め手となる展開が生まれるんじゃないかな、と。それ何なのかはわからんが。

試合の感想

佐伯代表は、なんでこのカードをDEEPで組まないんだろ?後楽園ホールクラスの会場ならセミ前くらいに組まれても全然おかしくないカードなのに。もったいない。

試合については、中村がテクニック面で苦戦するのをパワーでカバーするっていう展開を想像していたけど、思った以上に中村が池本のスピードに対応していたね。お互いに回転体を披露しつつ、最後は中村が腕十字を極めた。

ほほぅ、思っていたより中村って強いんだねぇ。ならば、もっと自信を持って応援するとしよう。

予想の結果

展開はハズレ、勝者は当たり、フィニッシュはハズレ。展開に関しては予想外だったなぁ、まあ中村を応援している立場としては、結果的には良かったんだけどね。

武士道挑戦 第二試合 典型的な総合の打撃戦、打撃戦、打撃戦

ライト級 5分2R
阿部裕幸(168cm/69.9kg/AACC)
△松下直揮(169cm/69.9kg/MB3z)
[判定なし]

戦前の予想

松下が1Rにスタンドパンチで勝利。アベ兄ィが下がり目である事と、かなり昔の話とはいえ石田光洋と引き分けたという実績を買ってみた。とはいえ、松下も修斗のクラスBからなかなか上がれないらしい。あんまり強くないのかね?まあ正直、この予想は適当。とりあえず打ち合いでワンパンチ入って…って感じの展開かなぁ、違うかなぁ?

試合の感想

アベ兄ィはレスリング出身、松下は柔道出身…しかし試合は打撃戦。1Rも2Rもお互いにパンチを淡々と放ち続ける展開。まあ最近の総合格闘技はこういう試合は多いよね。

2R終盤、アベ兄ィは相手のパンチをスウェーでかわす仕草を見せたが…、何発かが見事にクリーンヒットしていた。なんつーか、アベ兄ィって打撃に自信を持っているポーズをとる割には、あんまり打撃戦が巧くないよね。で、松下の方はそこそこいいパンチを放っていたが、どれもKO性の当たりではなかった。しかしまあ、もっとラウンドが長ければKOもあったかも、と思わせるものはあった。ま、あくまでアベ兄ィを相手にした場合、っていう前提はつくけどね。

試合は終了、判定はなしでドロー…って、アレ?武士道挑戦試合って「判定なし」だったのっ!?

予想の結果

展開は、まあ打撃戦っていう意味では当たり。しかし勝者はハズレ、フィニッシュもハズレ。「武士道挑戦試合は判定がない」というのを踏まえなかったのが悪かった…って、KO決着を予想してたからそんな言い訳は通用しないか…。

第一試合 とても厄介なリーチ差、リーチ差、リーチ差

ライト級 1R10分 + 2R5分
日沖発(177cm/64.9kg/ALIVE/TKOフェザー級 王者 & 修斗ライト級 世界十位)
ジェフ・カラン(168cm/64.7kg/アメリカ/チーム カラン/修斗ライト級 世界九位)
[判定 2−0]

戦前の予想

僕のとってはどちらも馴染みの薄い選手で予想がまったくできない状態。下馬評を観る限りでは実力は互角、で普段は二人とも65kgとなると、日本人は下から体重を上げてる人が多いけど、外国人は上から体重を下げている人が多いので、パワーの差でカランが判定勝利する…って事で。…っていうか、65kgで試合やらせろよ。

試合の感想

アラ?この試合は二人とも65kg契約でやるのね。それ自体はいい事だけど、次の試合でまともなライト級の試合を組んでしまうと二人とも厳しいんじゃないのかねぇ?

しかしまあ、スタンドでもグラウンドでも日沖が圧倒していたねぇ。特に右のローキックはかなり強烈だった。カランのリーチの外から放たれる一発は非常に厄介で、これが勝敗を決定づけたように思うね。1R終盤に下になる場面もあったけど、まったく危なさがなかったし、こりゃ強いねぇ。

決してカランが弱いってわけじゃないが、下馬評以上に実力差があったのは確かだと思う。

予想の結果

試合展開は予想なし、勝者はハズレ。っていうか、お互いの身長と体重は最初からわかっていたんだから、ちゃんと両者の闘い方を調べた上でリーチ差を考慮していれば、これは日沖の勝利を予想できていたハズだなぁ。ミスッたね。

第二試合 修斗の業師、業師、業師

ライト級 1R10分 + 2R5分
青木真也(180cm/72.7kg/パラエストラ東京/修斗ミドル級 世界王者)
●ジェイソン・ブラック(178cm/72.4kg/アメリカ/ミレティッチ マーシャルアーツセンター)
[1R 1分50秒 三角絞め]

戦前の予想

「一生、修斗します!」宣言から半年、あの青木が満を持してPRIDE武士道の舞台に上がる!若気の至り、ここに極まれり(苦笑)。相手のブラックも決して弱い選手ではないが、スタミナには難がある印象があるので恐らく青木が1R終盤に極めてしまうだろう。とりあえず腕十字あたりでどうだ?

あ、念のため。青木の事を知らない人は GyaO に戦慄のデビュー戦の動画があるから見てみぃ。


青木真也戦慄の修斗デビュー戦、「青木真也 vs キース・ウィスニエフスキー」
(視聴にはユーザ登録が必要(無料)、フィニッシュは結構トラウマになる映像なので注意)
http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0019420/

試合の感想

なにもかもが「青木の試合」。入場曲のウルフルズバカサバイバー」、黄色いロングスパッツ。下からの絶妙なラバーガード、三角に捉えながらのパンチ、そして隙間の小さな三角絞め。なんていうか…完璧だね。試合後は「修斗もPRIDEも、皆様の応援がある限り、まだまだ頑張ります!」だそうで。ま、掌(てのひら)返しは大いに結構。僕は世界で活躍する君が見たい。

予想の結果

試合展開は…試合の前半に極まってしまったのでハズレ。勝者は当たり、フィニッシュはハズレ。思った以上の圧勝劇だったなぁ。ブラックだって決して弱い選手だとは思わないんだけど、そんな相手をいとも簡単に極めちゃうんだから、やっぱり青木は強いねぇ。

第三試合 下の階級でも強い奴は強い、強い、強い

ライト級 1R10分 + 2R5分
ギルバート・メレンデス(175cm/72.9kg/アメリカ/ジェイク シールズ ファイティングチーム/修斗ウェルター級 世界五位)
帯谷信弘(170cm/72.9kg/木口道場チームラスカル/DEEPライト級 王者)
[判定 3−0]

戦前の予想

いやいやなにせ修斗には詳しくないので、この試合とかも予想が難しいんだけど…。どうやら帯谷とメレンデスの間には一階級の体重差があるらしい(帯谷が重い)。とはいえ、メレンデスも強豪、普段の体重であればこの階級でも問題がないかもしれないし…。ここはメレンデスが1R、グラウンドパンチで勝利と予想してみよう。

試合の感想

んあ〜っ、つい最近、HERO'Sで「桜庭ダウン、それでも試合は続行」が問題になったばっかりなのに。この試合は、その時の桜庭以上に残酷なシーンが連発してしまった、というか。1R中盤の右ストレート、1R終盤の右フック&固定してのパンチ連打、2R終盤の右ストレート…。この試合で何度、帯谷は「死んだ」事だろうか。特に2R終盤の右ストレートを喰らった後の帯谷の顔は、地上波ではとても放送できないもの。止めどころが難しい、というのも判らなくはないが…やっぱり選手の安全とか考えたら、ちゃんとタイミングを見て止めないとねぇ。

それにしても、適正体重ならメレンデスの方が下なのに、スタンドでもグラウンドでも帯谷を圧倒する強さ。佐藤ルミナはよくこんなのと闘ったなぁ、負けたけどね。

予想の結果

試合展開は予想なし、勝者は当たり、フィニッシュはハズレ。っていうか、ちゃんとタイミングを見てレフリーが試合を止めていれば、僕の予想も当たったかもしれないのになぁ。

第四試合 予想外の一撃、一撃、一撃

ライト級 1R10分 + 2R5分
川尻達也(171cm/72.9kg/T-BLOOD/修斗ウェルター級 世界王者)
●クリス・ブレナン(173cm/72.7kg/アメリカ/ネクストジェネレーション ファイティングアカデミー)
[1R 29秒 KO]
※左ヒザ蹴り

戦前の予想

「西部の関節職人」はグラウンドは強いけどスタンドはダメ…って印象がある。極めに関しても川尻の方が上と見て、1Rに川尻がグラウンドパンチで勝利と予想。なんとなく、ブレナンはかなりボコボコにされる気がする。

試合の感想

ブレナンが入場する時に使っていたアンビエントの曲、カッコ良かったなぁ。なんて曲なんだろ?

でも試合はあっという間。打撃戦の中から、自然な形で出てきた首相撲からのヒザ蹴りが見事にヒット、倒れたブレナンにパンチを連打しておしまい。あまりにもあっという間すぎて、特に感想が出てこないなぁ。試合後、川尻は「完全復活宣言」をしたけれど…これはもう大きく頷くしかないねぇ。

予想の結果

試合展開は当たり、勝者は当たり。フィニッシュは、最終的には当たっているけど「決め手になった一撃」という意味ではハズレ。でもまあ、予想以上に予想通りな試合展開だったと思う。

第五試合 概ね磐石、磐石、磐石

ライト級 1R10分 + 2R5分
石田光洋(168cm/72.9kg/T-BLOOD/修斗ウェルター級 環太平洋王者 世界一位)
●クリスチャーノ・マルセロ(174cm/72.7kg/ブラジル/シュート ボクセ アカデミー)
[判定 3−0]

戦前の予想

石田が判定で勝利。「シュート ボクセの寝技教官」っていう肩書きを持つマルセロだけど、MMAの舞台からしばらく離れていたらしいし、これはもう現役バリバリの石田がグラウンドで「無酸素ラッシュ」を披露してくれるかな、と。判定勝利にしたのは…、寝技教官という肩書きに敬意を表して。

試合の感想

「新・青春のエスペランサ」はどんな試合でもタックルから休まずグラウンドパンチ、今日も石田は石田らしい試合を展開。本当にこの人は修斗でも武士道でも試合ぶりが変わらない。マルセロの下からの関節技にもしっかり対処しており「見ていて危ない部分がないねぇ」なんて思っていたら…、2R序盤にマルセロのアームロックが炸裂。ヤ、ヤバイ…いや、しっかり対処してるね。凄いな石田。

そういえば「元・青春のエスペランサ」が「あれは心だけで返した!」と絶叫していたが…、あれは技術で返してるでしょ。アンタじゃないんだからさ。

予想の結果

試合展開は当たり、勝者も当たり。フィニッシュも当たり。まあ、ピッタリと予想通りでしたな…っていうか、石田の試合はよっぽどの事がない限りはいつでもこの予想で問題がないと思うな。

第六試合 夏バテを吹っ飛ばす、吹っ飛ばす、吹っ飛ばす

ライト級 1R10分 + 2R5分
桜井“マッハ”速人(171cm/72.9kg/マッハ道場/修斗ミドル級 世界六位)
●ルシアノ・アゼベド(173cm/72.9kg/ブラジル/ヘノヴァサオン ファイト チーム)
[1R 6分35秒 TKO]
アゼベドが左頬をカット

戦前の予想

アゼベドはルタリーブレがベースらしい。僕は「ルタリーブレがベースの選手は、強さが今一つ」と思っているので、桜井が1Rにスタンドパンチで勝利って事で。っていうか、まったく情報のない選手の強さを量るのは難しいよ…。

試合の感想

「夏には弱い」という桜井だが首相撲からのヒザ蹴りを連打するなど、この日は非常にアグレッシブ。だけど序盤はグラウンドで苦戦、下になると桜井は危なっかしいなぁ。結局自力では返せずにブレイク、だがここからは桜井の試合。タックルを何度も切ってヒザ蹴りを連打。

んで、アゼベド流血でドクターストップ。桜井はこの勝利を「ふがいない試合でスイマセン!」なんて言っているけど、グラウンドの展開以外はそんな感じは受けなかったけどねぇ。

予想の結果

試合展開は、思ったよりアゼベドが良かったのでハズレ。勝者は当たり、フィニッシュはハズレ。う〜ん、桜井の下になった時の弱さは今後の予想の材料として念頭に置かないとダメだな。

第七試合 キン肉マンは昔、ブタと間違えられていた、間違えられていた、間違えられていた

無差別級 1R10分 + 2R5分
美濃輪育久(175cm/89.0kg/フリー)
バタービーン(180cm/175.0kg/アメリカ/チーム バタービーン)
[1R 4分25秒 腕ひしぎ十字固め]

戦前の予想

美濃輪が1Rにヒールホールドで勝利。理由はバタービーンと美濃輪が激突するから。そりゃそうと、美濃輪は9月2日に帯広でトークイベントをやるらしい。料金は一万円、なんの893のシノギかはわからんが、この時期の帯広ってWRCがあるだろ。正直、格闘技どころじゃないと思うんだがなぁ。


美濃輪育久選手が北海道・帯広で9月2日にトークイベントを開催!(オフィシャルサイトより)
http://www.prideofficial.com/free/news/details.php?id=1156217040

今年もこの季節がやって来た!WRCジャパン、9月1日〜9月3日開催!(オフィシャルサイト)
http://www.e-wrc.jp/rallies/rally_jp.html

試合の感想

バタービーンの入場曲がカッコ良かったなぁ。ああいうビッグバンド系の音には滅法弱いんだよねぇ。対する美濃輪の入場曲が変わっていた。あの曲は多分、セコンドについていたトランス好きの窪田幸生のセンスによるものだな。まあ美濃輪のイメージに合っていたとは思うが、やっぱり昔から見てきた者としては「Under World King」にして欲しいんだよなぁ。

で、ドロップキックの一発目は鮮やかに決まったねぇ。でも二発目は逆にバタービーンに上になられる原因を作ってしまった、という。なんというか…、美濃輪らしいな。でもしっかりリバースを決めて、最後はしっかりと腕十字。なんだよ、いつもの足関節じゃないのかよぉ…。

試合後インタビューより

明奈嬢:「美濃輪選手、どうでしたか?」
美濃輪:「新型でした!新型です!」


明奈嬢:「(めげずに)入場曲とタイツが変わったのですが?」
美濃輪:「いや、新型です!新型です!」
明奈嬢:「(ぼんやりと)へぇ〜、そうなんだぁ…」


この噛み合わなさが文句なし!南明奈嬢の続投を希望!

予想の結果

試合展開は予想なし…だけど、想定の範囲内ではあるな。勝者は当たり、フィニッシュはハズレ。まあ、最初からこうなる事を想定してのマッチメイクだしねぇ。

第八試合 その勢いはトップクラス、トップクラス、トップクラス

PRIDEウェルター級GP 準々決勝 1R10分 + 2R5分
デニス・カーン(180cm/82.8kg/韓国/アメリカン トップチーム)
●アマール・スロエフ(176cm/82.3kg/アルメニア/レッドデビル)
[1R 4分10秒 チョークスリーパー]

戦前の予想

カーンが1R、グラウンドパンチで勝利。確かにスロエフも強い選手ではあるが、やはり今のカーンの勢いは無視できないね。試合展開の予想だが、スタンドのパンチが一発入りスロエフが倒れて、あとはカーンが上になって慎重にグラウンドパンチを入れていき…スロエフが疲れたところに更なる連打…って感じで。

試合の感想

右のローキックは強烈!ストレートもスッとまっすぐに伸びていたし、カーンの打撃は相当に巧い。ここまでしっかりした打撃を放てる選手は、まだまだパンチといえばフックが主体の総合格闘技界にはザラにはいないだろう。倒してからも磐石の強さ、最後はガッチリとバックマウントを奪ってスリーパー。今時、バックからのスリーパーってなかなか極まらないんだけど、それをアッサリと極めてしまうのが今のカーンの強さ。

これはもう間違いなく、優勝候補と言っていいだろう。強い!

予想の結果

試合展開は…パンチを入れてダウンさせるところまではピッタリ当たり、でもその後はしっかりパスガードしてスリーパーを極めたのでハズレ。勝者は当たり、フィニッシュはハズレ。う〜ん、今日はあんまりピッタリ賞が出ないなぁ。

第九試合 あまりにも予想通り、予想通り、予想通り

PRIDEウェルター級GP 準々決勝 1R10分 + 2R5分
パウロ・フィリオ(172cm/82.9 kg/ブラジル/ブラジリアン トップチーム)
長南亮(175cm/82.8kg/チームM.A.D/DEEPミドル級 王者)
[1R 2分30秒 腕十字固め]

戦前の予想

勝者予想自体はまったく難しくないのだが、問題は「どういう決着の付き方をするか」だろう。腕十字か?判定か?迷うところだが…、ここは1R、腕十字で勝利と予想しよう。もちろん勝者はフィリオで。どう考えたって、今の長南が勝てる相手ではないだろ。

試合の感想

長南の顔はインスマウス化がより激しくなったように思う。

で、試合は一から十までフィリオの試合。弾丸タックル → パスガード → ガッチリと腕十字。あまりにもあっという間で当たり前の結果。特に感想らしい感想が出てこないや。

予想の結果

試合展開、勝者、フィニッシュ、すべて当たり。まあ改めて書くけれど、今の長南が勝てる相手ではないよなぁ、フォリオは。

第十試合 DJ.GOZUMAが踊る、踊る、踊る

PRIDEウェルター級GP 準々決勝 1R10分 + 2R5分
郷野聡寛(176cm/82.8kg/GRABAKA)
ゲガール・ムサシ(186cm/82.5kg/オランダ/レッドデビル インターナショナル & ジュロージン ジム)
[2R 4分17秒 腕十字固め]

戦前の予想

ムサシは決して弱い選手ではないが、郷野がのらりくらりと『郷野殺法』を炸裂させて判定勝利を修めると予想。だがグラウンドになると郷野といえど危うい気がする。一発入ってムサシの勝利…って可能性も高いなぁ。難しいが…まあ、郷野の勝利で。

試合の感想

本日はDJ.GOZUMAのダンスは小芝居付き。今一つ、伝わっていなかった気もするが…狙い方がなんとも郷野らしいというか。スパッツには「揚げ♂揚げ♂ エビ★フライ」の文字、芸が細かいねぇ。ただ、衣装を脱ぐのに時間を掛けてしまったのはマイナスかな?詰めが甘い、というかね。

んで、ムサシのハイキックは凄いね。ただ、その後のパンチのラッシュはすべて顔面狙いだったし、まだまだ荒削りだという事を露呈してしまったかな。対する郷野、1Rのグラウンドはややグダグダだったものの…じっくりと腕十字を狙ったりでベテランらしさを発揮。そして2Rのフィニッシュの腕十字は鮮やかに決まったねぇ。お見事でした。

それにしても郷野は人気者になったなぁ。「ファミレスで腹一杯食えるようになりたい!」発言も今は昔の物語。それにしても、リングの上でも下ネタ言うようになったら…あとはオヤジ道一直線、というか。

予想の結果

試合展開はグラウンド中心だったという事でハズレ。勝者は当たり、フィニッシュはハズレ。それにしても最近の郷野は腕十字を極める事が多いな。PANCRASE時代とは別人のようだ。こりゃあ、今後の予想材料にしなけりゃならんな。

第十一試合 三崎がアップセットを演出、演出、演出

PRIDEウェルター級GP 準々決勝 1R10分 + 2R5分
三崎和雄(178cm/82.9kg/GRABAKA)
ダン・ヘンダーソン(180cm/82.9kg/アメリカ/チーム クエスト/PRIDEウェルター級 王者)
[判定 3−0]

戦前の予想

逃げ回る三崎に少しづつプレッシャーを与え、何度かコーナーに追い詰めての打撃が炸裂し…という展開でヘンダーソンが判定勝利すると予想。ヘンダーソンのプレッシャーを三崎は捌ききれずにKO負けって事もあるかもしれないけどね。いずれにせよ、三崎の勝利はないと思う。

試合の感想

本日、唯一のアップセット。あのダンヘンが敗北とはねぇ。とはいえ、今日のダンヘンは何かが変だったように思うなぁ。いつもに比べて妙にアグレッシブというか、大振りな打撃が多すぎたというか。で、1R序盤には既にスタミナ切れ。あんなに鈍い動きになれば、三崎の打撃に捕まるのも頷ける話。ま、スタミナ切れは歳のせいもあるんだろうなぁ…。

それにしても三崎、充分にダウンを狙える打撃を持っているのに…あと一歩が踏み込めないんだよなぁ。煮え切らんのぉ。

予想の結果

展開とフィニッシュは当たりだが…、肝心な勝者がハズレてしまった。まあこのカードで三崎の勝利を予想した人は少ないだろうけどね。

第十二試合 武士道のエースが復活、復活、復活

ライト級 1R10分 + 2R5分
五味隆典(173cm/72.8kg/久我山ラスカルジム/PRIDEライト級 王者)
●デビッド・バロン(168cm/72.8kg/フランス/フレンチ コネクション/修斗ミドル級 欧州王者)
[1R 7分10秒 チョークスリーパー]

戦前の予想

修斗の欧州王者という事で、かなりの強豪…という印象もあるバロンだが、五味も前回の敗北を踏まえてキッチリと練習してきただろう。という事で、ここは彼の復活への期待を込みで…イヤ!やっぱりバロンが1R、グラウンドパンチで勝利すると予想する事にした!なんか五味は「燃え尽き症候群」に陥った気がするんだよね。

試合の感想

バロンは強豪なのなぁ…と思ったけれど、蓋をあければ体格は五味よりも一回り小さく、打撃の技術も五味と比べると一枚落ちるなぁ。Kさん曰く「修斗の欧州王者は、世界王者より実力で二枚は落ちるよ。ましてや未来日の選手でしょ?勝つと予想するなんて無謀だよ!」だってさ。確かにその通りの結果になっちゃった。う〜ん、修斗は難しいねぇ。

まあ、PRIDEに向かい風が吹きまくる中、武士道のエースである五味が勝利した事は素直に喜んでいいんじゃないかな?

予想の結果

燃え尽き症候群」以前に実力差があったというか。試合展開、勝者、フィニッシュのすべてがハズレ。ま、この予想に関しては「魔が差した」という事で。

雑感、あるはすべてが終了後のボヤき

修斗素人の僕が予想しても勝者に関してはかなり的中しているくらいだから…、修斗を知らない人にとっては「一本勝ちが続いて面白い!」って感想になるだろうし、修斗を知っている人にとっては「当たり前の結果が並んで今一つ」って感じの感想になるんじゃないかな?

んで、その中間あたりに位置する僕にとっては「知らない選手を改めて勉強する機会にはなったかな?」って感じ。面白さはまあまあくらい。カーンの飛びぬけた強さだけはインパクトが大きかったけどね。

…っていうか、試合数多すぎだっつーの。もう少しコンパクトにならんのかい。


以上、長文失礼。