7/8 DRAGON GATE 川越PePe ぺぺホール・アトラス 画像付き観戦記

川越は良かった!

DRAGON GATE観戦にかこつけて、前々から行きたかった「小江戸」川越を散策してみた。


古の街並みがいまだに残るという川越の街。とりあえず「蔵の街」あたりに繰り出してみたのだが…。いや〜、来て良かったよ。瓦吹の屋根を持つドッシリとした造りの店がズラッと並ぶ外観はかなり圧倒的で、珍しく散歩しているだけでテンションが上がってしまった。まあ呉服屋とか甘味処が多くて、あんまりお店の入れなかったのは残念だった。今度来る時は誰かを同伴しよう。



その足で「菓子屋横丁」も散策。こちらは狭い道の中に古い造りのお菓子屋がズラッと並ぶ。「蔵の街」とはまた違う趣があり、これはこれでいいね。



外の暑さにやられるあまり、ガラにもなくラムネを購入…これが意外に旨い。勢いに乗って「水曜どうでしょう」でも話題になった「日本一長いふがし」も購入したのだが…、こんなの食いきれねぇって!





とまあ、こんな感じで散策を楽しんでいたのだが…、あいにくの雨。仕方なく雨宿りついでにソバ屋に入る。二八そばを注文、味はイマイチ。



う〜ん、それにしても本当は、もっといい写真が撮れるような街並みなんだけど…携帯電話のカメラじゃこれが限界かな。こりゃいよいよ、デジカメでも買おうかなぁ。あと自分用に防備録。川越の「蔵の街」には『小野食品』なる豆腐屋が存在し、そこの豆腐が旨いらしい。今度は是非、そこへ行こう。

いかん、こっちも大事だった

という訳で、本日は本川越PePe ペペホール・アトラスにてDRAGON GATEを観戦。


僕は今年の始めにもDRAGON GATEを観戦しているのだが、この約半年の間にリング上の光景は激変。ヒールの一大勢力であったBLOOD GENERATIONがフリーのGAMMAを迎えた事で分裂、MUSCLE OUTLAW'Zが誕生。Pos.HERATSは発展的解散の日を迎えつつあり、中心メンバーのBXBハルクはCIMAの勧誘でBLOOD GENERATIONとの結束を強めている。更には無敵を誇った(?)FLORIDA BROS.も解散、新たに戸澤アキラ率いる戸澤塾が誕生…とまあ、知らない人にはなんだかサッパリ判らないくらいの変貌を遂げたのだ。

…とはいえ、そこはDRAGON GATE。文面に起こせばこれだけややこしいのに、試合を観れば「あっ」という間にそれぞれのユニットの持ち回りが判るのがこの団体のいいところ。今日はアメリカの興行団体「ROH」との合体興行「WRESTLE JAM」の開幕戦、三年目を迎えたDRAGON GATEがまったく新しい試みに挑む。


チケット購入、本日はリングサイド席を買わされた。5500円とチョット高め、やっぱりDRAGON GATEは先にチケットを買っておかないと高くつくなぁ。観客の入りは250人程度。綺麗だけど狭いぺぺホール・アトラス、客席自体は300人は入れる感じがしたけど…、リングサイドあたりは空席が目立ってた。後楽園ホールでは「いつでも満員」を保っているDRAGON GATEと言えど、ひとたび地方に出ればこんな感じなのかねぇ?

第一試合 いや〜っ、マット・サイダルは素晴らしかった

六人タッグマッチ 30分一本勝負
○マット・サイダル(172cm/78kg/アメリカ/ROH)
 B×Bハルク(178cm/78kg/Pos.HERATSBLOOD GENERATION)
 マグナムTOKYO(171cm/88kg/Pos.HERATSDoFIXER)
vs
 ジミー・レイブ(181cm/90kg/アメリカ/ROH)
 GAMMA(170cm/82kg/MUSCLE OUTLAW'Z)
谷嵜なおき(172cm/73kg/MUSCLE OUTLAW'Z)
[10分4秒 片エビ固め]
※シューティング・サイダル・プレス



まずはPos.HERATSが入場。ハルクとマグナムがタッグを組んだ事もあり、いきなりダンスが連発。観客の反応は…ちょっと飽きているなぁ、リングが華やぐ事はいい事だとは思うけどね。SKアブソリュート竹内出もコレに見習ってイズルガールズと一緒にダンスするように。で、後から入場してきたマット・サイダルに対する観客の反応は今一つ。

対するMUSCLE OUTLAW'Zの入場なのだが…高慢キャラで嫌味に入場してきたジミー・レイブに観客は大量のトイレットぺーパーで歓迎。白くて太いリボンが飛び交う光景はなかなかに圧巻。実はこのトイレットペーパー、試合前にスタッフが事前にリングサイドの客に配ったモノである。この辺のソツのなさはDRAGON GATEが長年、人気を保っている理由の一つなのだろう。


試合。全員の顔見せが終わった後、ハルクがMUSCLE OUTLAW'Zに捕まった。GAMMAが口に含んだ水を顔面に吐かれるという生理的な嫌がらせを受ける。Pos.HERATSが反撃を開始、サイダルの旋回式プランチャ + マグナムのトペ・スイシーダによる合体を披露。サイダルはその場飛びのムーンサルト・プレスで追撃、そのトンでもない高さに観客が歓声を上げる。

最後はお約束の大混戦、マグナムとGAMMAが唾を飛ばしあう中、最後は谷嵜に対してハルクがE.V.O.(変形エメラルド フロージョン)を決め、サイダルが美しいフォームのシューティング・サイダル・プレスで追撃。完璧な連携で3カウントを奪った。


う〜ん、思っていたよりはROHの二人がDRAGON GATEの闘いに馴染んでいた…というよりは、DRAGON GATEの面々がこの二人をプッシュする闘いを心がけたのだろうな。でも、あんまり上品な振る舞いをしないMUSCLE OUTLAW'Zと共闘すると、レイブの高慢キャラは立たない気がする。せめて森隆行がまだ王子キャラだったら、同系統キャラ対決とかで活きる機会もあるんだろうけどねぇ。それに比べると…この試合のサイダルは美しかった。フォームも綺麗だし高さもあるし。身体は小さいけど、マメに来日を続けていれば人気者として定着するだろうね。

第二試合 ま、翌日の興行のためのプロモーション試合って事で

シングルマッチ 30分一本勝負
マグニチュード岸和田(175cm/105kg/MUSCLE OUTLAW'Z)
●ザ・ターボマン(162cm/70kg/メキシコ)
[4分5秒 片エビ固め]
※ダイビング・ボディプレス



メキシコから来た「正義の味方」ザ・ターボマン…だが、その志の高さに比べるち致命的に身長は低い。当然ながらDRAGON GATEの中でも巨漢の部類に入る岸和田との対戦では苦戦を強いられた。ダブルアーム スープレックスで高々と持ち上げられ、ボディアタックで潰される。



観客もあまりのワンサイドゲームに悲鳴を上げるばかりだったが、そこはターボマンが頑張った。プランチャで飛び、ヘッドシザース・ホイップで投げ捨て、そして高さのあるラ・ケブラーダで体を浴びせる。ルチャ殺法で反撃するターボマンに観客も歓声を上げたが…、やはり体格差はいかんともしがたかった。岸和田の強烈なフィッシャーマンズ・バスターでリングに叩きつけられたターボマン、最後は岸和田謹製のダイビング・ボディプレスで圧殺された。

と、そこへ「ちょっと待ったっ!」と突如、黄色くてデカいターボマンがカレーライスを食べながら登場。リング上で「ターボやん」を名乗ったこの男、岸和田のセコンドについていたGAMMAに「お前、ドン・フジイやろ?」と突っ込まれる中、翌日のディファ有明興行でターボマンとタッグを組んでの雪辱を誓った。



「またフジイがよく判らん絡み方してるなぁ」程度で、あんまり感想らしい感想はナシ。ま、ディファ興行への伏線だね。こりゃ、鷹木信悟が遠征している間はBLOOD GENERATIONは凍結する方向だな。

第三試合 折角のお笑い試合だが…引いた

3WAYマッチ 30分一本勝負
クリス・ボッシュ(178cm/92kg/アメリカ/PWG)
vs
 新井信一郎(176cm/85kg/Final M2K)
vs
●戸澤アキラ(170cm/80kg/戸澤塾)
[7分55秒 片エビ固め]
※スタイナー・スクリュードライバー



本来は新井信一郎 vs クリス・ボッシュシングルマッチだったこの試合、突如戸澤アキラ率いる戸澤塾が出現。強引なカード変更が成された。戸澤曰く「今、一番旬なユニットの試合が『WRESTLE JAM』の開幕戦で組まれていないのはどういう事だ!」。応えた新井曰く「折角、久しぶりのまともなシングルマッチだと思ってたのに…。お前のせいでユルユルじゃねぇか!」。


試合。気合一発「フレー、フレー!」と叫ぶ戸澤だったが、その空気を読まずにチョップするボッシュ、観客は爆笑。その後も戸澤は…ボッシュと新井の連携による「終わらないエルボードロップ」の犠牲者となり、ボッシュにはチクビを掴まれて投げ捨てられる…等の散々な目に合う。



反撃の機会を得ても新井との合体フライングヘッドバットも「フレー、フレー!」と掛け声を出していたせいでかわされる…等、DRAGON GATEの中試合っぽいお笑い中心の展開が続く。だが…。


フィニッシュがヤバかった。戸澤にターゲットを絞ったボッシュ、まずはラリアットで倒れる戸澤の背中に膝を突き出し、バックブリーカーとの複合技にする…という器用さを披露。そして、戸澤をブレンバスタースラムの体勢で持ち上げたボッシュ、そのまま戸澤を頭から落とした。戦慄のスタイナー・スクリュードライバー。観客がドン引きする中、戸澤は3カウントを聞いた。

衝撃の大技に観客が静まり返る中、なんとか意識を回復した戸澤は翌日のディファ有明興行で「団体初となるラダーマッチを敢行する!」と宣言。締めの一言は「戸澤塾は、男を磨く塾である!」。


…引いたなぁ、ドン引き。だって、デビューして一年ちょっと戸澤が…受け身の取れない技でマトモに頭から落ちるんだもん。そりゃ誰でも引くわ。この試合はフィニッシュがすべて、というか。せめて技を仕掛ける相手は選んだ方がいいよ、マジで。

第四試合 ベテランのキング・シーサーが存在感を発揮

六人タッグマッチ 30分一本勝負
 堀口元気(173cm/75kg/DoFIXER)
 ドラゴン・キッド(161.8cm/70kg/DoFIXER)
○キング・シーサー(172cm/92kg/メキシコ)
vs
 望月成晃(175cm/90kg/Final M2K)
 横須賀享(173cm/88kg/Final M2K/オープン・ザ・ドリームゲート 王者)
●AZ(168cm/77kg/アメリカ/ROH)
[15分18秒 エビ固め]
ブラックタイガーボム

う〜ん、MUSCLE OUTLAW'Zの出現は、他のユニットをいきなり過去のモノにしてしまった気がする。現にDoFIXER vs Final M2Kと言われても全然ピンと来ないし…って、それは結構前からそうだったかな?


試合開始、自分へのコールを要求するAZに対して、堀口は「H・A・G・E!」コールで対抗。AZと堀口はサミング合戦を展開し、望月とシーサーが派手なリングイン合戦で観客の笑いを誘う中、キッドと横須賀が噛み合った攻防を披露し観客を締める。相変わらずキッドの身のこなしは軽いねぇ。

試合はグッと進んで…堀口がFinal M2Kに捕まった。横須賀にカベルナリアを仕掛けられ、そこへ望月がドロップキック、AZは髪の毛をかすめるフットスタンプ。その後は堀口の残り少ない髪の毛に焦点を絞ったFinal M2K、AZは髪の毛を掴んでの投げを連発。色々な意味で大ピンチの堀口だったが、AZが仕掛けたブレンバスターを返してタッチ。

DoFIXERの反撃開始、まずはシーサーはケブラドーラ・コンヒーロを決め、ムーンサルト・アタックで巨漢を宙に舞わせると、キッドは得意のクリスト(相手の回りを二回転してからのメキシカン・ストレッチ)を繰り出す。その後、この二人はプランチャで編隊飛行、堀口がノータッチ・トペで後を追う。Final M2Kも抵抗、横須賀の強烈な水車落とし、望月の強烈なローキック。そして望月のミサイルキック & 横須賀のパワーボムによる連携、どちらが勝つかが読めない展開だな。

そんな大混戦の中、存在感を発揮したのはシーサー。相手をリフトアップしてから決めたハワイアン・スマッシャーは誰もが歓声を上げる一撃。最後はAZをフェース・バスターで叩き付けたシーサーが、落差のあるブラックタイガーボムで3カウントを奪った。



う〜ん、シーサーがカッコ良かったな。ま、僕は昔から、このテのメキシコの動けるアンコ型体型の選手に弱いんだけどね。古くはスペル・アストロとか、最近ではドクトル・ワーグナーJrとか。それにしてもこの試合、今のDRAGON GATEとは繋がりが薄いわけだし、もっと前の試合順でも良かったんじゃないかなぁ?

第五試合 こってりした攻防だが…DRAGON GATEっぽくはなかった気がする

シングルマッチ 45分一本勝負
オースチン・エイリース(171cm/88kg/アメリカ/ROH/ROHタッグ 王者)
斎藤了(170cm/85kg/DoFIXER)
[15分8秒 片エビ固め]
※450°スプラッシュ

本日のセミファイナルは、ポツンと組まれたシングルマッチ。「インターナショナル・ドリームマッチ」と題された一戦は、前のオープン・ザ・ドリーム・ゲート王者である斎藤了が、ROHタッグ王者の片割れであるオースチン・エイリースと対戦。エイリースの腕には「羊」という漢字のタトゥーが。「何で?」と思ったら、エイリースって牡羊座の事なのね。


序盤はレスリングによる攻防。ジックリとした展開の中で試合をリードしたのは斎藤。ギロチンドロップやフットスタンプの落とし技を連発した後でエイリースを挑発。エイリースが反撃を開始、スピード感のあるトペ・スイシーダで場外へ飛び、旋回式ボディプレスで宙を舞う。髭面の外見に似合わぬ空中殺法に観客が驚きの声を上げる。



試合は混戦模様に。斎藤がフィッシャーマンズ・エクスプレスとボディプレスで畳み掛け、エイリースはニークラッシャー&バックドロップという渋い連携で逆襲。一進一退の攻防、訪れた勝負どころで…斎藤はジャーマン・スープレックス・ホールドを連発、最後は奥の手であるドラゴン・スープレックス・ホールド。誰もが「勝負あり!」と確信したが…なんとエイリースはこれをカウント2でクリア。

これでは斎藤に打つ手なし。エイリースは回転式エルボー〜垂直落下式ブレンバスターで斎藤の動きを止め、最後はあっと驚く450°スプラッシュ。綺麗に決まった一撃で斎藤は3カウントを聞くことに。ボロボロになった二人に拍手が贈られる中、最後は再戦を誓い合っていた。




う〜ん、ニークラッシャー&バックドロップは田上明のアトミックドロップ&バックドロップを思わせ、回転式エルボーは三沢光晴の技、そして垂直落下式ブレンバスター…エイリースは日本のプロレスを結構研究しているんだろうなぁ。まあ実際、試合のテンポが日本のモノだったし。それにしても、なんかDRAGON GATEっぽくない試合ではあったな。普通のシングルマッチだった、というか。

第六試合 いつの間にか、CIMAは大人になったんだねぇ

六人タッグマッチ 60分一本勝負
 吉野正人(172cm/75kg/MUSCLE OUTLAW'Z/オープン・ザ・ブレイブゲート 王者)
 土井成樹(172cm/80kg/MUSCLE OUTLAW'Z)
○B−BOY(172cm/82kg/アメリカ/PWG)
vs
 CIMA(173cm/83kg/BLOOD GENERATION)
●ジャック・エバンス(173cm/75kg/アメリカ/ROH/BLOOD GENERATION)
 ロドリック・ストロング(177cm/93kg/アメリカ/ROH/ROHタッグ 王者)
[15分16秒 エビ固め]
※デリカード

本日のメインイベントは…DRAGON GATEの現在進行形の闘いである「BLOOD GENERATION vs MUSCLE OUTLAW'Z」。BLOOD GENERATIONアメリ支部のメンバーであるジャック・エバンスが再来日、CIMAとタッグを組んで吉野&土井組と対戦…というのが、この試合の基本的な構図。となれば、脇を固めるストロングとB-BOYがどういう活躍をするのかに期待したい。


試合開始と同時に、いきなりウィンドウ・ミルや片手倒立で観客を沸かせるエバンス。成程、彼はブレイカーなのね。前から僕の中では「ルチャ系の動きがアメリカで流行すると、ダンサーがプロレスラーに転向するケースとかがありそうだな」と思っていたんだけど、彼はその格好のサンプルかもしれん。B-BOYに三角絞めを決め、そこからヘッドシザースへと移行するエバンス、器用な事をやるなぁ。そしてストロングが登場、B-BOYをブレンバスターの体勢で持ち上げ「イチッ!ニーッ!サンッ!」と日本語で数を数えて観客を沸かせる。「ジュウハチッ!」を数えたところで前に落としてロープに叩き付けたストロング、その名の通りの力技で攻める。

MUSCLE OUTLAW'Zが反撃を開始、今宵のターゲットはエバンス。B-BOYがレフリーの気を引いている間に、吉野&土井に加えてセコンドにいたGAMMA&岸和田も参加しての、四人によるサンドイッチ・ドロップキックが炸裂、B-BOYが変形のバックブリーカーで追撃。エバンスはその場で回転するサマーソルトキックで反撃するも「焼け石に水」、土井&吉野のダブルの踏みつけ、B-BOYのターンバックルボムなどを喰らって青息吐息。

エバンスがキックを連発して脱出、BLOOD GENERATIONが反撃を開始。ストロングがパワーボムを繰り出せば、エバンスは大技・サスケスペシャル2号(側転をきってのトペ・コンヒーロ)を披露。CIMAもマッド・スプラッシュ、トカレフ(From コーナー to コーナーのドロップキック)で空を飛ぶ。だがこれでMUSCLE OUTLAW'Zが黙っている訳がない。吉野はCIMAをコーナーを利用して跳ね上げてからの股間蹴りを繰り出せば、今度は土井と合体してのスワンダイブ式サマーソルト・ドロップ。だが土井のバカタレ・スライディングキックは…ダッシュの途中でストロングがキャッチし強烈なバックブリーカーに捕らえる。すげえな、ストロング。

しかし試合を決めたのは…なんと伏兵のB-BOY。エバンスを抱え式のバックドロップに捉えたB-BOYは無造作に後方へ投げ捨てると…その体勢のままクルっと後方を向き、パワーボムでリングに叩き付けた。意外な荒業に観客が度肝を抜かれ、コアなファンはB-BOYの名前を連呼。そしてフィニッシュは…戦慄の一撃。エバンスをハーフネルソンに捉えつつリバースパワーボムの要領で持ち上げたB-BOYは…、なんとそのままエバンスを前に折り畳んで頭から落とす!これぞB-BOYの必殺技・デリカード。コアなファンが益々B-BOYの名前を連呼する中、エバンスは3カウントを聞く事に。


試合後、マイクを持ったCIMAは「I Hate U!! I Fuck U!!」と、かなり判りやすい英語でMUSCLE OUTLAW'Zを挑発。エバンスの健闘を称えた後、救援に駆けつけたハルクとしばし掛け合い。最後は翌日のディファ有明興行の宣伝、MUSCLE OUTLAW'Zへの雪辱を誓った後に「明日はジミー・レイブに投げつけるトイレットペーパーを一人二個持参してくれよ!」だって。すげえなCIMA。BLOOD GENERATIONのリーダーとしての顔を見せながらも、しっかりと興行を締めてるよ。




…とはいえ、この試合のCIMAの存在感は薄かったなぁ。というか、エバンスのローンバトルが長かったせいで、MUSCLE OUTLAW'Zのヒールっぷりは際立ったんだけどね。古くは悪冠一色、分裂前のBLOOD GENERATIONから続く「真性ヒール集団」の性質をしっかり受け継いでいるのには一安心。そしてB-BOY、試合中はあまり強いアピールがなかった分、フィニッシュの一撃はやたらと強烈に目に焼きついた、というか。エバンスの空中技とストロングの力強い技の数々も良かったし、定期的に来日して欲しいね。

雑感

個人的には結構、楽しかった。単純にROHPWGの選手達のポテンシャルの高さに驚く事が多かった。ま、それもこれもDRAGON GATEの面々の献身的なまでのプッシュがあったからこその事なんだろうけどね。

それにしても…どの試合でも明日のディファ有明興行の宣伝が入ったのにはちょっと萎えた。確かにこの川越も首都圏ではあるけどねぇ…。ここからディファ有明となると…間違いなく二時間半は掛かるぞ。いくら追っ駆け度が高いDRAGON GATEと言えど、そこまで明らさまな煽りというのもどうなんだろう?

「まあ、それでもDRAGON GATEのファンはディファに行くんだろうなぁ…」と、僕がこれだけ複雑な気分になるのは…次の日は別な興行に行く予定があったからなのだ。あ〜あ、この興行の続きも観たかったなぁ…。


以上、長文失礼。