5/4 DDT 後楽園ホール興行 半分だけど観戦記 ver1.0

なんか短めの序文です

本日は後楽園でDDTを観戦。


今日は「コレ」という決定的なものはなく、何となくプロレスが観たくなってDDTを観戦。そんなテンションなモンだから、例によって例のごとく試合開始時間から遅れること一時間。とりあえず会場に着いてみると、何故か長井満也と星誕期が、命の次に大事な髪の毛を剃られていた。観客の方は二人とも元からスキンヘッドなので悲壮感が皆無だけど。




…ってなわけで、こんな調子でいつものように観戦記を書いていく。チケット代は3500円。いつでもプロレスのチケット代は安いね。K-1を観戦した後だと、しみじみとソレを感じるなぁ。しかしまあ、今日は半分しか観れないのか。「早起きは三文の得」とはよく言ったもんだな。

第五試合 いや〜、やっぱり東郷はカッコいいわ!

タッグマッチ 60分一本勝負
ディック東郷(170cm/80.0kg)
 HARASHIMA(178cm/90.0kg/DISASTERS BOX)
vs
 アントーニオ本多(168cm/94.0kg)
佐々木大輔(168cm/77.0kg/フリー)
[15分25秒 片エビ固め]
※ダイビング・セントーン

この試合は、先日惜しまれつつも解散したItalian four Horsemenの親戚同士による対戦。いち早く帰国したPIZAみちのくの分はHARASHIMAで補充。う〜む、こうして考えるとディック東郷の試合を観戦するのって久しぶりかも。以前は頻繁に観戦していた気がするけど、去年は僕もメジャー団体ばかり観戦していたからなぁ…。




先発は東郷と本多。イタリアの親戚達は名コンビぶりを発揮していたが、そんなことは彼らには関係がない。東郷は思い切りのよいタックルで本多を吹き飛ばす…って、アレ?本多は名前が変わっていないって事は、彼だけはItalian four Horsemenの本多と同一人物なのか?う〜ん、ややこしい。



続いてHARASHIMAと佐々木の絡み。まずはHARASHIMAを倒す佐々木、厳しい攻めを見せたものの…。



軽量級の悲しい定め、首を中心に攻め込む東郷&HARASHIMAを相手に劣勢となる佐々木。観客から声援が飛ぶものの、佐々木はなかなか反撃できずに大苦戦。




それでも佐々木はHARASHIMAにバックドロップをお見舞いして反撃。タッチを受けた本多は、東郷&HARASHIMAを相手に猛反撃を見せる。プロレスのお約束の流れながらも、観客から本多に歓声を贈る。



続いて本多とHARASHIMAによる殴り合い。観客から一発毎に「オーイ!オーイ!」と声が飛ぶ中で、HARASHIMAはミドルキックで本多を追い込むが、本多は佐々木との合体フェースバスターで逆襲に成功。一人で敵わないのなら二人で攻撃、タッグマッチの鉄則である。




これで勢いに乗った佐々木は、師匠である東郷にトペ・スイシーダを敢行すると、リング上ではミサイルキックで追撃。軽量級なだけあって動きが軽やかだ。



しかし、東郷ほどの男が劣勢に回ったままでいるワケがない。本多にコーナーポストでパンチの連打を浴びせると、弟子の佐々木を変形のストレッチで極める。う〜む、さすがはベテラン。攻め込む姿に貫禄があるなぁ。



そして、ここが勝負処と見たHARASHIMAは、いきなり本多に山折り→蒼魔刀という「必殺技フルコース」を浴びせる。これで本多は戦闘不能に。孤立無援となった佐々木だが、勝負をつけに来た東郷のペディグリーをジャックナイフで切り返す機転を見せる。



だが、やはり東郷は強い。一度は佐々木に返されたペディグリーをコーナー際でキッチリと決めると、最後は必殺ダイビング・セントーン。う〜ん、東郷のソレはいつ見ても、高さと質量があって美しいな。



見事に勝利を収めた東郷は珍しくマイクを持つと、今日付けでDDTの所属選手となった事を報告。そして両国国技館ではTAJIRIに一騎打ちを要求。おおっ、東郷とTAJIRIって今までやっていそうで、やってないかも!



すると、この様子を観客席で観戦していたTAJIRIリングイン。東郷とは握手を交わしながらも、火花が飛び散る睨み合いを展開していた。近くで観戦していたD氏曰く「今日はこの睨み合いだけでモトが取れた!」との事。



確かに僕もこの睨み合いはシビレた!ああ、一時間遅れでも生観戦して本当に良かった!

いや〜、やっぱりマッスル坂井はカッコいいわ!?

休憩中に発表されたKING OF DDT TOURNAMENTの対戦カードの中で、マッスル坂井のプロレス復帰が発表された。観客の歓声の中、リングに上がった坂井は「六ヶ月間の家ごもり特訓を経て、精神的コンディションはばっちりです!」と挨拶。うむ、ものは言いようだな。



第六試合 いや〜、やっぱり高木&澤はカッコいいわ!

KO-Dタッグ選手権試合 60分一本勝負
高木三四郎(175cm/108.0kg/DDTプロレスリング大社長/KO-Dタッグ 王者)
 澤宗紀(173cm/85.0kg/格闘探偵団バトラーツ/KO-Dタッグ 王者)
vs
 MIKAMI(163cm/72.0kg/ス〜サイドボ〜イズ)
●タノムサク鳥羽(175cm/65.0kg/ス〜サイドボ〜イズ)
[17分18秒 片エビ固め]
※シットダウンひまわりボム/大人気ない王者組が防衛に成功

本日のセミファイナルはKO-Dタッグ選手権試合。高木三四郎澤宗紀の「大人気ないタッグ王者」に挑むのは、最近再結成したDDTのメイタッグ、MIKAMI&タノムサク鳥羽のス〜サイドボ〜イズだ。アレ?僕は今日はフラッと観戦したんだけど、意外といいカードが続くなぁ。ああ、今日は一時間遅れでも生観戦して本当に良かった!


試合はいきなり場外乱闘からスタート。MIKAMIがいきなりスワンダイブ式のプランチャで宙を舞ったが、このところは野外で王座を防衛し続けた王者組はまったく動じず、高木に至っては「外行くぞーっ!」と言い出す始末。う〜ん、工場プロレスも公園プロレスも面白かったよなぁ…(しみじみ)。




リング内では澤が鳥羽を左右のミドルで容赦なく蹴っていく。鳥羽はドラゴンスクリューで窮地を脱出しようとするも、澤はこれを逃さず左足をローで蹴り続け、高木もドラゴン・リングインからのドロップキックで続く(写真はないよ)。澤の蹴りは容赦がなくていいな。



澤による鳥羽の左足攻めが続く。裏アキレス腱固め、鎌固め、そして4の字固めを極めると、鳥羽が澤の顔面を容赦なく殴って脱出を図る。澤も鳥羽に張り手を返し、試合はグラウンドでのバチバチの攻防に発展。この二人の絡みはいつ見ても面白いなぁ。




鳥羽は何とか足攻めを脱出、タッチを受けたMIKAMIは高木に前方から膝を浴びせ、コーナーポストでのパンチの連打で巻き返しを図る。



そして鳥羽も猛反撃を開始。高木に澤にと、スタンドでバチバチの攻防を展開すれば、そのパンチ音&キック音に観客が驚きの声を上げる。う〜ん、お互いに打撃に容赦がないね。凄いなぁ。




今度はMIKAMIの猛攻。カーフ・ブランディング、得意のスク〜ルボ〜イ。そして澤の伊良部パンチは掌底アッパーで切り返す。まだまだス〜サイドボ〜イズの攻勢は続く。



いよいよMIKAMIの代名詞であるラダーの登場だ。鳥羽がラダーを使ってドロップキックを繰り出せば、MIKAMIがラダー最上段からの450゚スプラッシュで続く。ス〜サイドボ〜イズの猛攻がもう止まらない。



再びラダーを登るMIKAMIを高木が阻止しようとしたが、これは鳥羽がカット。これで自由になったMIKAMIだったが、今度は澤がラダーにシャイニング・ウィザードを敢行!バランスを失ったMIKAMIは哀れ、ラダー最上段から真っ逆さま!危ないなぁ。



今度は鳥羽と高木の攻防だ。DDTの大社長を容赦なく殴ったり蹴ったりで攻める鳥羽に対して、ラダーを使ったキックを喰らって青息吐息な高木だったが、やがて三四郎ボトムやトップロープからのラリアットで反撃に成功。



猛攻を見せる高木にMIKAMIがラダー最上段からのヘッドシザースを敢行。しかし高木も鳥羽にデスバレーボムを決める。う〜む、一進一退の攻防だなぁ。



この展開の中で、主導権を握ったのは意外にも王者組。フラフラの鳥羽に伊良部パンチ・インパクトを喰らわせると、高木の必殺・シットダウンひまわりボムが炸裂。これはMIKAMIがカットするも、高木はラダーからのダイビング・ラリアットで鳥羽を追撃。



最後は高木による、二発目のシットダウンひまわりボム。鳥羽にこれを返す力は残っていなかった。う〜ん、MIKAMIがラダーを持ち込んだ時は、もっとラダーが試合のキーを握ると思っていたんだけど、振り返ると鳥羽と澤のバチバチの攻防の方が凄かったなぁ。最後は連携で王者組が上回た感じだね。



勝った高木は、三月に行ったバカな防衛三連戦(工場プロレス、公園で学生プロレスと対戦、市街地でどインディープロレスと対戦)で精神的にリフレッシュされたこと語ると「またやろうぜ!澤くん!」と絶叫して「今年はプロレス大賞の技能賞を獲る!」と高々と宣言。澤「高木さん…。何故、技能賞?」、高木「路上で受身を取るのは、技術が必要だろ!訳のわからん奴とプロレスをするのも、技術が必要だろ!」、澤「なるほど!」。



…突っ込みどころは満載ながらも、ずっとチャンピオンでいて欲しいコンビだよなぁ、この二人は。


第七試合 いや〜、やっぱり関本も飯伏もカッコいいわ!

KO-D無差別級選手権試合 時間無制限一本勝負
関本大介(175cm/110.0kg/大日本プロレス/KO-D無差別級 王者)
飯伏幸太(181cm/85.0kg/2003年 全日本新空手K-2中量級 王者)
[20分50秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド]
※関本が防衛に成功

本日のメインイベントはKO-D無差別級選手権。他団体ながらも王者となった関本大介に、「現在のDDTでは最強」と関本が認めた飯伏幸太が挑む一戦である。う〜ん、これはインディープロレスのマニアでなくとも、注目せざるを得ない一戦と言えるだろう。

試合前の煽りVで関本は「飯伏にはパワーがない」と挑発すれば、飯伏は「今日はパワーで攻め込む」と堂々と返答。今日はいつもとは一味違う飯伏が見れるのだろうか?

それにしても試合前の睨み合いが凄い。東郷とTAJIRIのソレとは違う『若さ溢れる視殺戦』というかね。




試合開始、まずはロックアップでお互いの力量を図る。成程、こうして見ると「ホソマッチョ」飯伏 vs 「ゴリマッチョ」関本というワケね。構図もわかりやすいし、なんといっても見栄えがいいな。




続いてはオーソドックスなレスリングによる攻防。関本のアキレス腱固めに飯伏は張り手やキックで応戦。小技による攻防の中でも、お互いの意地が交差している感じだね。




まず主導権を握ったのは、パワーに優る関本。強烈なハースロック、左足へのボディプレス&ストンピング。パワーだけではない、こういった細かい攻撃で試合を組み立てられるのが関本の強みなのだ。




関本はサソリ固めと逆水平チョップを敢行、劣勢の飯伏にDDTファンからの熱い声援が飛ぶ。それにしてもこの日は、大日本プロレス横浜文化体育館で大一番の興行を打つというのに、昼興行とはいえ関本はよくこの一戦に出場したモンだなぁ(ちなみに夜に行われた大日の文体興行では、セミファイナルでタッグ戦ながらも天龍源一郎を相手に試合をしていた)。



やられてばかりではいられない、いよいよ飯伏の反撃だ。キックの連打からソバットを浴びせ、得意の三角飛びケブラーダも爆発。ミサイルキックへと繋ぎ、その場飛びの450゚スプラッシュへ。得意の空中殺法で関本を攻め込む飯伏、その華麗な技の数々に観客から歓声が沸く。




こちらもやられてばかりではいられない、今度は関本の反撃だ。重い身体を駆使したフライング・ボディアタックで宙を舞うと、パワーを活かしたアルゼンチン・バックブリーカーで飯伏を痛めつける。これを飯伏はスリーパーで切り返すも、関本はダイビング・ボディプレスで追撃。飯伏に負けず劣らずの空中殺法を駆使する関本。だが身体は重量級なだけに、一発一発が重い。




そして渾身のラリアットで飯伏を一回転させた関本は、畳み掛けるようにジャーマン・スープレックスの体勢へ。しかし、これは飯伏が堪えて未遂に。



お互いに大技を繰り出すと、今度は打撃技による意地の攻防へ移行。お互いに張り手を見舞いあう。だが飯伏はかつて、キックボクサーの登竜門である新空手(K-2)トーナメントをも制覇したことがある選手。その飯伏が強烈なストレート掌底を浴びせれば、一撃で関本は後退。容赦のない一発に観客が騒然とする中で飯伏は関本の顔面を踏みつけるも、関本も息を吹き返して飯伏に反撃。




だが、ここが勝負処と見た飯伏はドラゴン・スープレックス、そして「プロレスごっこでしか出さない」というラリアットを披露すると、観客の期待が高まる中で見事なジャンピング・ボムで関本を投げ捨てる。ホソマッチョな飯伏のパワフルな攻めを、観客が歓声で後押ししないワケがない。



だが、満を持して放った必殺フェニックス・スプラッシュは、関本にかわされてしまった。う〜ん飯伏、ここに来てのミスは痛い…。



息を吹き返した関本の反撃が始まる。まずは飯伏に真正面から張り手を見舞うと、張り手を返してきた飯伏に頭突き敢行。飯伏は空手仕込みの右ハイキックで応戦したが…。




飯伏の飛び蹴りをブロックした関本は、この土壇場でまさかのリフトアップ!そのまま飯伏の顔面にコーナーに叩き付けると、よろける飯伏のバックを捕ってジャーマン・スープレックを決める!これはカウント2で返されたが、続けざまに放った飯伏をラリアットで一回転させると…。




最後は必殺技である、ぶっこ抜きのジャーマン・スープレックス。関本の容赦のない攻撃を連発された飯伏に、フォールを返す力は残っていなかった。



いや〜、なかなか凄い試合だったなぁ。まぁ、この二人が試合をすればタダでは済まないとは思っていたが…両者の意地の張り合いは想像以上だった。うん、文句なく面白かったっ!


勝った関本は「次は誰だっ!? 俺は逃げも隠れもしねぇぞっ!」とDDTを挑発。そこに現れたのは…。




まさかまさかの大家健。会場中から「え〜っ!?」という声が上がる中、大家は「関本、顔にクマがあるぞっ!」と挑発。更に「後輩の高梨や飯伏が負けたからって…」とマイクを続けると、関本はいつものようにラリアットの準備に入る。だが大家は関本にスピアーを敢行。いつもとは違う展開(いつも=大家がラリアットを喰らってオシマイ)に、観客が驚きの歓声を上げる。



大家は「関本っ!6月13日、俺がこの『いつでもどこでも挑戦権』を使ってやるっ!…関本っ、俺は自分が恐い。お前に勝ってしまう自分が恐いっ!」とナルシストぶりを発揮。「俺のシミュレーションでは、俺とお前が試合をしたら8:2で俺が絶対に勝つ!」と断言するも、「でも俺が勝って!両国でメインをやる事になったら!誰がDDT売店を仕切るんだっ!関本っ!お前にDDT売店仕切れるのかっ!?」と絶叫。観客の爆笑の中、大家は自分の『いつでもどこでも挑戦権』をある男に譲ることを発表。そこに現れたのは…。



プロレスリング・ユニオンが誇る巨漢・石川修司。大家は「俺のシミュレーションでは、石川と関本がやったら6:4で石川が絶対に勝つ!」と絶叫。石川は「大家さんの挑戦が見たかった人、すみません」と謝って観客の爆笑を誘うと、「関本!俺は今までいろんなものを諦めてきたけど、プロレスは絶対諦めない!」と王座挑戦への決意を表明。



石川のアピールを聞いた関本は「誰が挑戦して来ても一緒だ。俺がこのベルトを持って両国に行く」と一言残して、そのままリングを去っていった。う〜ん、軸がぶれていなくてカッコいいなぁ。



大家のマイクは続く。「DDTは大変なことがあったかもしれない!」と、勝手にDDTが危機的状況に陥った状態を妄想する大家。「でも!リング上の俺たちがファンの皆さんに元気を与えられなくてどうするんですかっ!」と、泣きそうになりながら高木に訴える大家。仕舞には「高木っ!歯くいしばれっ!」と張り手を見舞おうとするも、反対に高木の張り手を喰らってしまった。



高木は「DDTは何にも大変じゃねぇよっ!両国を前にして、こんなところでつまづいてられねぇんだよ!」と力強く絶叫すると、締めの言葉を大家に預ける。大家は色々なことを語ったが、自分に入り込み過ぎるあまりにその内容は他人には理解不能なものになっていた(苦笑)。とりあえず、すぐ泣くのはヤメロ(苦笑)。



最後は大家の「3・2・1、頑張れ☆両国!」で締め。


雑感

う〜ん、今日は後半三試合しか観戦できなかったのに、なんだろうこの満足感は(笑)。どの試合も内容が詰まっていたし、見せ場もあったし。なんか話を聞いたところによると、前半は結構グダグダだったらしいので、結果的には僕はいいところだけが観れたようだ。なんかツイてるな。それにしても東郷vsTAJIRIは楽しみだなぁ。こりゃ何がなんでも両国に行かなきゃイカンな。


以上、長文失礼。