12/2 名城世界戦 大阪府立体育館興行(地上波) 簡易観戦記

夢の壊れる話ではあるよなぁ

日本のボクシング界には今、意外な程に多くの日本人王者が存在する(王座を返上した徳山昌守を除いても六人)。今日記述する名城信男もその一人なのだが、なぜかテレビ放送は当日のド深夜。実はプロ八戦目で世界王座を奪取している逸材なんだけどねぇ。やっぱり「ボクシング王者=地位&財産」という時代でもないんだよねぇ…。

2006/12/02 大阪府立体育会館にて

WBA世界Sフライ級 王座防衛戦 3分12R
名城信男(165cm/52.0kg/六島ジム/WBA世界Sフライ級 王者)
エドゥアルド・ガルシア(166cm/52.0kg/メキシコ/WBA世界Sフライ級 十三位)
[判定 3−0]
※名城が防衛に成功(初防衛)

躊躇なくどんどん前に出る名城、「後ろに下がらない」のが信条のようだ。対するガルシアの基本はアウトボクシング、リーチで名城を上回っている。そのパンチの切れ味はなかなか鋭い。構えはお互いにオーソドックスが基本。


で、試合の序盤は一進一退の攻防が続いたが…5Rあたりから名城がボディを利かせてペースを握る。特に左ボディはガルシアを大いに苦しめる。ラウンドが進む毎に名城は有利になるが、ボディを中心に攻めている為に派手さには欠ける感じ。

8R、劣勢に立たされたガルシアが前に出てきた場面でもガードを上げてしっかりと防御、磐石の体勢で試合を進める名城。ガルシアも10R以降はガンガン前に出てパンチを連打。しかし名城は11Rに右ストレートをヒットさせると、最後までガルシアと正面から殴り合った。

判定の結果、3−0で名城が勝利。


本日は「初防衛の難しさを痛感した」とかコメントしていたが、まあこの試合では強かったと思う。しかしまあ、TV放送がこんなド深夜では、一般の人々には届かないというかねぇ。

2006/11/16 ラスベガス・ハードロックホテル&カジノにて

プロボクシング フェザー級 3分8R
西岡利晃(169cm/57.153kg契約/WBA世界Sバンタム級 二位 & WBC世界Sバンタム級 四位)
ホセ・アロンソ(170cm/57.153kg契約/メキシコ)
[4R 2分59秒 KO]
※左ボディブロー

このTV放送では名城の他にも、もうすぐ五度目の世界王座への挑戦が噂されている西岡利晃の試合も放送された。その昔、辰吉丈一郎を二度倒したウィラポン・ナコンルワンプロモーションに計四度も闘い、2敗2分で王座を逃している選手らしい。覚えましょう、覚えましょう。


西岡はサウスポー、アロンソはオーソドックス。西岡は右のリードジャブを連発してアロンソとの距離を測る。そしてコンビネーションを放つ西岡に対して、アロンソの反撃に激しさはない。「これは試合は長引きそうだなぁ…」と思っていたら、西岡は3R終盤にボディブローを連発してアロンソの体力を削ぐ。

西岡は4Rも左右のボディブローを連発、前に出てくるアロンソを右のジャブで牽制。そして動きが落ちたアロンソに左ボディブローを二発入れる。最後の一発が鳩尾に入ってアロンソは悶絶、西岡のKO勝利となった。


相手がどれくらいの選手かはわからないけど、西岡は余裕を持っていたように見えるなぁ。この試合での西岡の課題は「ボディブローを放つこと」だったらしいけど、今日は最高の形で勝利を得る事ができたんじゃないかな?

雑感

まだまだボクシングは勉強中。そのうち後楽園で見たいなぁ。


以上、簡単すぎで失礼。