10/14 U-Zeal 西調布格闘技アリーナ興行 画像つき観戦記

志(こころざし)半ばにして散った『U』の遺志を求めて

田村の試みは失敗に終わった。


2003年2月に「U.W.F.の再興」を掲げてU-STYLEが旗揚げしてから早三年。プロレスと格闘技の板ばさみの中で興行的に苦戦を強いられたU-STYLEは、昨年11月にDSEの力を借りて行なったU-STYLE Axisが失敗して以来、U-STYLEの名前はマット界から消えた。世の中もプロレスファンも、もう『U』を求めてはいなかった。


「懐かしかった。だが次もどうせ同じじゃないの?」


これは過去にU.W.F.を観戦した人が、初めてU-STYLEを観戦したなら誰も持つ感想である。そして結局、田村が率いたU-STYLEはこの壁を超える事はできなかった。「エースの田村潔司にライバルが不在」「中心となるU-FILE CAMPの選手の試合が没個性」「『U』の再興以外に明確なテーマがない」「次の興行への惹きが皆無で話題性に乏しい」など、正直この団体が沈没する理由はいくらでも存在する。総合格闘技が台頭しているこの時代において、十年以上も前に隆盛した『U』の看板のみでやっていく事は無謀そのもの。それでもそのスタンスを貫こうとしたのだから、「田村には興行に対するノウハウが皆無」だと言わざる得ないねぇ。


んで。今日、僕が観にいくのは、マット界の裏街道で密かに行われている『U』、U-Zealである。

謎だらけの『U』の末裔

ちなみに僕は、観戦前の時点ではのU-Zealというモノをわかっていなかった。一応「U-STYLEのルールを踏襲している」「西調布格闘技アリーナにて毎週第二土曜日に開催される」「観客にベストマッチやワーストマッチを投票させて選手のギャラを決定する」などの情報はあったが、たとえば「リング上で行われる試合はプロレスなのか?格闘技なのか?」なんて基本的な事が分からない。出場する選手についてもサッパリ分からないし、会場がどんなところなのかも分からない。とにかく、あまりにも分からない事だらけで、それが今回の観戦の動機となっている。


ちなみに試合についての僕の観戦前の予想は…、「U-FILE CAMPはプロレスの場としてSTYLE-Eを持っているので、U-Zealは格闘技の場なのだろう」。これについての真相は後述。

地下格闘技アリーナ

まず僕が知らなかったのが、開催場所である「西調布格闘技アリーナ」という会場。京王線西調布駅を下車して五分ほど歩いた場所にある。ちなみに西調布は大変に閑静な住宅街なのだが、その奥にインディー団体しか借りない地下格闘技アリーナが存在する…というのは何とも怪しい。電車でのアクセスが悪い事を含めて、こんな会場に足を運ぶのは『スレまくったマニア』か『近所の暇な奴』のどちらかしかいないだろう。




そして目の前に広がる「西調布格闘技アリーナ」の光景は、限りなく大森ゴールドジム風味だった。運動場にリングを設立しただけの会場は「どこがアリーナなんだよっ!」という突っ込みも忘れてしまう程にシンプル。集まった観客の数は総計六十人弱。さすがに少ないな。



選手のギャラは観客次第

受付ではパンフレット、勝敗予想用紙、ベストマッチ投票券、ワーストマッチ投票券といったアイテムを渡された。


パンフはプリンター用紙五枚をホッチキスで留めただけのシンプルな作り。試合の見所や選手のデータをかなり詳細に書いていたのだが、あまりにも文章量が多すぎて読む気にならないのは大きな難点だろう。勝敗予想用紙は読んで字の如し。全部当てると特典があるらしいが、今回は選手や試合についてなんのデータもないのでパスした。

そしてベストマッチ投票券とワーストマッチ投票券、これが選手にとって大変に重要なのだ。観客は帰る時に投票券を使って全試合のベストマッチとワーストマッチを投票。この投票券は選手の報酬に直結していて、ベストマッチ投票券は1枚につき1000円のギャラUP、ワーストマッチ投票券は1枚につき1000円のギャラDOWNとなる。つまり、出場する選手はたとえ試合で勝利しても、つまらない試合をしてしまうとギャラが一切貰えないのだ。う〜ん、確かに面白いシステムではあるんだけど、随分と観る側に重い責任を押し付けている気もする。



ちなみにチケット代は全席自由で3000円、こんな場所で行われる興行の割には高いな。

U-Zealでのルールについて

基本的にはU-STYLEのルールをそのまま踏襲しているものと考えてもらって結構だ。


◆試合は15分1本勝負。

◆試合はロストポイント制で行われ、競技者の持ち点は5ポイントとする。

◆ロストポイントの対象となるのは下記の通り。
・ダウン…1点
エスケープ…1点
・反則…1点

◆ロープエスケープについて
・自己の意志により手首をロープ外に出す
・自己の意志により足首をロープ外へ出す
・自己の意志によりロープを掴む
以上の行為をロープエスケープと見なす

◆勝敗
・タップするか、口頭によりギブアップの意思表示をした場合。
・打撃もしくは絞め技などによる意識の喪失。
・セコンドによるタオルの投入。
・レフェリーもしくはドクターが試合続行不可能と判断した場合。
・持ち点(5点)がなくなった場合。
・時間内に勝敗がつかなかった場合、残り持ち点が多い選手の判定勝ちとなる。

第一試合 アクシデントは突然に

ワンマッチ 15分一本勝負
柴田正人(180cm/110kg/Style-E)
●長井憲治(181cm/85kg/U-FILE CAMP赤羽)
[6分1秒 レフリーストップ]
※長井の負傷による/ベストマッチ投票券=2、ワーストマッチ投票券=13

第一試合から僕がまったく知らない者同士の対戦となったが、パンフレットを見る限りではメインイベント以外は知らない選手ばかり。「こんな状況で選手のギャラの行方を決めさせられるのは辛いな」と思いつつパンフレットに目を通す。これによると「長井憲治はキックボクサータイプ、柴田正人はプロレスラータイプ」とある。頭に入れつつリングを見れば…成程ね。確かに長井は細身だし、柴田はデブだな。


で、試合が始まれば…柴田は巨体を活かした投げで長井を圧倒。フィッシャーマンズやジャーマンといったスープレックスを連発、柴田からダウンを奪う。柴田もローキックを連発、下からの腕十字でエスケープを奪い返したが、柴田は尚もジャーマンを発動、再び柴田をダウンさせる。

体が小さい長井に不利な展開が続いたが、長井は膝十字を極めて反撃したが…柴田がエスケープした後で突然、レフリーの両手が振られて試合は終了。どうやら長井に何らかのアクシデントが発生したらしい。




まずは僕の疑問に一つの答えが出た。目の前で行われたグラウンドの攻防は限りなくスパーリングに近いノリであり、スタンドでの攻防や投げでダウンを奪う姿はU.W.F.のプロレスそのものだった。つまり、U-ZealはU-STYLEの延長にあるものと考えて差し支えはない。恐らくは、赤字興行が重なって佐伯代表の力を借りれなくなったU-FILE CAMPが、それでも『U』に拘って開催しているのがこのU-Zealなのだと思われる。

そりゃそうと、長井はどこをどう負傷したの?何の説明もないまま次の試合に行くのはナシでしょ?後で知った話によると、今日の興行のワーストマッチはこの試合になったらしいけど、これは試合に対するワースト評価もあるのだろうが、何の説明もないU-Zealの運営に対する批判も少なからずあるように思う。

第二試合 勝ったならもっと堂々とせんかい

ワンマッチ 15分一本勝負
○久米田典人(171cm/98kg/フリー)
●人見友和(176cm/88kg/P's LAB 山田道場)
[10分58秒 KO]
※膝蹴り/ベストマッチ投票券=2、ワーストマッチ投票券=4

ちょっと調べたのだが、U-ZealにはP'z LABの選手もちょこちょこ出場しているようで、以前は『U-FILE CAMP.com vs P'z LAB 光留塾』なんて事もやったらしい。「P'z LAB 光留塾って何っ!?」とか色々と疑問も浮かぶだろうが、この試合にはP's LAB 山田道場の人見友和が出場。顔立ちがベビーフェイスで人気が出そうだが、対戦相手の久米田典人との体格差は歴然。今日は勝てるか?ちなみにこの人見、A-3の内藤征弥から腕十字で一本奪った事もあるらしい。




試合開始、まずは体の小さい人見が掌底と膝蹴りの連打で攻勢。観客からも声援が飛んだが…、いざ体重に勝る久米田が攻めると形成はあっという間に逆転。

久米田は掌底の連打で人見からダウンを奪うと、尚も掌底、腕十字、投げ等を駆使して人見を追い込む。人見も必死に下からの腕十字で反撃、すかさずフロントネックロックにスイッチして久米田からエスケープを奪う。ポイント上は4−4の互角だ。

しかし久米田が実力行使に出る。ずんぐりとした体格から強引に掌底を連発、喰らい続けた人見がダウン。更に久米田は、PRIDEでのジョシュ・バーネット vs アントニオ・ホドリコ・ノゲイラよろしく、スタンドで首を極めて捻るネックロックを披露。体格の劣る人見はエスケープするのが精一杯。



久米田に傾いた試合のペースは戻らなかった。久米田は掌底で人見からダウンを奪い残り1ポイントまで追い込むと、最後はコーナー際に追い詰めての膝蹴り一閃。モロに喰らった人見がダウン、最後のポイントをロストして試合は終了。


見事に勝利した久米田だったが…、大きな体を揺らしてスタンドでの勝負に固執したのが祟ったのか、肩で大きく息を切らしながら勝ち名乗りを受けていた。とても勝った選手に見えん。見た目からして体格差は歴然としていたのだから、もう少し人見に攻めさせても良かったような気もするしねぇ。

というワケで、僕はこの試合をワーストマッチとして投票しましたとさ。それにしても、ワーストマッチ投票券には意見を記入する欄がないんだよなぁ。これでどうやって試合内容を反省する気なんだろうねぇ?

第三試合 つまらなくはないんだが、面白くもないという

ワンマッチ 15分一本勝負
△吉田智彦(178cm/79kg/U-FILE CAMP.com)
△小田貴久(172cm/82kg/フリー)
[ポイント判定 4−4]
※ベストマッチ投票券=2、ワーストマッチ投票券=5

ちょっと二枚目の吉田智彦は「総合格闘家タイプ」、キックが得意技のようだ。対する小田貴久は「レスラータイプ」、決め技はカレリンズ・リフト。構図としては「打撃 vs 投げ」となるので試合は噛み合うだろう。




試合開始、序盤は小田が関節技とスープレックスで圧倒。いきなりタックル〜フロントネックロックを決める小田、途端に吉田はエスケープ。キックを連打する吉田を捕まえた小田のジャーマンスープレックスが炸裂、吉田は一撃でダウン。ポイント上では早くも5−3と差がついた。



尚も続く小田の攻勢、テイクダウン〜バックを取ってのスリーパーで吉田からエスケープを奪う。吉田もしつこいグラウンドから腕十字を極めて小田からエスケープを奪うも、小田は吉田の下からの腕十字を持ち上げてパワーボムでお返し。ダウンする吉田、気がつけば残り1ポイント。対する小田は残り4ポイント、吉田の敗北は必至か?



しかし、ここから吉田が粘りを見せる。スクールボーイからサイドを奪う吉田、小田は下から崩して得意のカレリンズ・リフトで持ち上げるも、吉田はこれを潰して腕十字を極め、エスケープを奪う。更にはしつこくグラウンドで攻め続けた吉田、腕十字を二度極める。いずれも小田にエスケープされたが、吉田は残りポイントを1−1の互角に戻す。



決着をつけるべく吉田は得意のキックを連打。しかし小田もタックルを決めて腕十字を仕掛ける。返した吉田はマウントを奪ったが、小田は下からアキレス腱を極めようとする。吉田も足を捕ってのアキレス腱固めで対抗する中で試合は時間切れに。残りポイントはお互いに1ポイントだった為、ドローとなった。


う〜ん、悪い試合じゃないんだけど、面白い試合でもなかったかな。なんだか総合格闘技のエキシビジョンマッチを15分間ずっと観せられた気分っていうか、ズバリ言って飽きるね。今一つ、試合から表情が見えて来ないっていうか…もっと選手の息使いが伝わってくるような、感情豊かな試合が観たいんだけどねぇ。

ちなみに「試合が無表情」という指摘は、U-STYLE時代から観客に指摘されていた事。U-FILE CAMPも進歩がないなぁ。

第四試合 回転体は田村イズムの真骨頂

ワンマッチ 15分一本勝負
松田英久(175cm/84kg/U-FILE CAMP.com)
●正剛(177cm/82kg/U-FILE CAMP登戸)
[10分9秒 袖車]
※ベストマッチ投票券=26、ワーストマッチ投票券=0

総合格闘家タイプ」の正剛は前回の試合まで負けなし。しかしパンフに載っていた選手紹介では散々な書かれ方をしていた。曰く「フルタイム判定二試合、ロストポイントは膠着によるイエローカードのみ」「『つまらない選手の代表格』」。対する「グラップラータイプ」の松田英久は、正剛とは正反対の評価で「『U』ルールの名勝負製造機」の名を欲しいままにしている。つまりこの試合は「正剛が松田の胸を借りて『U』の何たるかを知る」って図式になるらしい。




そして試合は一進一退の素晴らしいものに。

グラウンドで腕を捕る松田を振りほどき、いきなり回転体を見せる正剛。松田もこれに応え、両者は上下が激しく入れ替えながら腕十字を捕り合う。そして立ち上がった松田は腰投げを決めて膝十字固めを極める。正剛はエスケープしたが、すかさず投げを放つとグラウンドで回転体を披露、バックを奪ってスリーパー。今度は松田がエスケープ。ポイントは4−4で互角、激しい動きを観せる両者に声援が集まる。



松田はジャーマンスープレックスで正剛からダウンを奪うが、正剛は掌底連打〜ミドルキック、フロントネックロック、足固めで猛攻。これを鮮やかな回転体でしのいだ松田が腕十字を仕掛けるも、正剛もまた鮮やかな回転体を披露して脱出、掌底の連打から膝十字を極めてエスケープを奪う。ポイントは3−3とまだまだ互角、観客の声は大きくなる一方だ。





正剛はローキックと掌底で松田を追い込んで膝蹴りでダウンを奪うと、足を捕って極めに入る。対する松田も足を捕って対抗、お互いに張り手を入れ合う中、松田は足を諦めて回転体で一気にバックを奪いスリーパー、正剛からエスケープを奪う。ポイント2−2、まったく両者が譲らない。それにしても激しい試合だな。



松田はハイキックで正剛の顔面を蹴るとスロイダーで投げ捨てて肩固めの体勢に入るが、正剛は下からの三角絞めで対抗、松田からエスケープを奪う。だが正剛も掌底連打〜ローキック、膝蹴りの連打で松田からダウンを奪う。ポイントは1−1、勝敗の行方は?

仕掛けたのは松田。スタンドで正剛に組み付くと、そのままスタンドで袖車を極めた。思わず倒れる正剛、松田はそのまま袖車を極め続けてギブアップを奪った。




うん、いい試合だった。なんといっても、お互いに回転体を使ったのが大きいね。普段はつまらない試合を連発しているらしい正剛も「元々いい試合が出来る選手だったのに、相手が悪くて実力を出せなかったのでは?」と思えるくらい、この試合では活き活きしていた。ま、これも松田の持つ懐の深さって事になるのかな?

というワケで、僕はこの試合をベストマッチとして投票した。で、それは周りも同じ意見だったらしく、この試合は今日もっともベストマッチ投票券を集めた試合となった。正剛、良かったねぇ。

第五試合 メインイベントはちょっと拍子抜け

ワンマッチ 15分一本勝負
中村大介(176cm/78kg/U-FILE CAMP.com)
●佐藤豪則(175cm/82kg/フリー)
[8分8秒 KO]
※掌底/ベストマッチ投票券=21、ワーストマッチ投票券=0

今日のメインイベントは、総合格闘技の舞台で活躍する者同士の対戦となった。DEEPやPRIDE武士道の舞台で、レガースをつけて活躍する「最後の『U』の遺伝子」中村大介と、元高田道場の佐藤豪則との対戦である。この試合には「『U』は総合か?」というテーマがあり、試合の行方がどこへ向かうかがまったく読めないらしい。総合のような試合になるのか?それともこってりとした『U』となるのか?恐らくは、闘う二人にもそれは分からないだろう。




試合開始、まずテイクダウンを奪ったのは中村だが、佐藤はすかさず立ち上がり掌底を連打。中村もミドルキックで対抗するも、佐藤は強引に中村を倒してアームロック。中村はエスケープを余儀なくされる。



佐藤が休まず攻め続ける。掌底連打からハイキックやミドルキックで中村にダメージを与え、バックドロップで投げ捨ててグラウンドで上になる。逃げる中村がマウントを奪い返すも、佐藤はリバースして上から腕十字の体勢へ。中村は何とか脱出し上になってパンチを放ったが、ここでブレイクが入る。ポイントでは4−5で中村が劣勢、試合展開も中村が押され気味。っていうか、『U』のスタイルに慣れていない佐藤の動きが固い。



尚も佐藤が攻める。ハイキックで中村を蹴ると、サイドを奪って腕十字の体勢へ移行しようとする。長い間、捕まってしまった中村だがなんとか自力で脱出すると、佐藤に掌底を浴びせる。だがこの一撃が佐藤の目を襲撃。サミングと見なされ中村にイエローカードが提示された。3−5、ますます中村の劣勢が続くな。



だが、フィニッシュは唐突に訪れた。中村はサミングによる減点などにはめげず、カウンターの掌底を一閃。これをモロに喰らった佐藤はダウン。カウント8で立ち上がるも、佐藤はファイティングポーズをとる事ができない状態。この様子を見たレフリーが試合を止めた。




意外にアッサリと決着がついてしまい拍子抜け。試合自体は佐藤の固い攻めが目立つばかりで、中村の良い部分がまったく出なかったように思う。それでもこの試合がベストマッチとして多くの票を集めたのは…、ただ単に中村の人気によるところだろうな。どうもこの投票券システムは公平に機能しているとは思えんなぁ。ま、選手の人気も立派な評価対象だとは思うけど、ねぇ…。

んで、これにて今日の興行は終了。正味、一時間強程度の所要時間か、休憩時間を挟んでいるのにこんなに短いとはねぇ。

雑感

これがU-FILE CAMPが打つ『U』の興行の等身大の姿なのだろう。


「懐かしかった。だが次もどうせ同じじゃないの?」という、U-STYLEを観戦した時に持った感想はこのU-Zealを観戦しても変わる事はなかった。色々な試合があるにはあったが、まだまだ全体を見通せば試合は無表情だし、興行のメリハリも今一つ。一時期、紙プロ(現在はkamipro)で田村がウルティモ・ドラゴンと対談し、ウルティモの経営ノウハウに関心していた事があったが…、そのノウハウがU-Zealで活きているとは思えない。

ベストマッチ&ワーストマッチの投票、試合前の勝敗予想。興行に色々なアイデアを盛り込んでいるのはわかるが…、もっと先に手をつける部分があるのではないか?と思わずにはいられない。あと、観客にギャラを決定させる責任を押し付けるのであれば、せめて観客に「何故、その試合がベストなのか?」「何故、その試合がワーストなのか?」を問うアンケートをくらいは書かせた方がいいだろう。


というわけで、U-Zealに関しては「色々な事をしようとしているけど、どれも中途半端になっている」という印象を持った。まだまだやれる事は色々あると思うし、やらなきゃいけない事も色々とあると思う。それらを思考を停止する事なく洗練していけば、また後楽園ホールで興行を打てる日が来るだろう。


以上、長文失礼。