キック強化月間、トリを飾るのはNJKFの真王杯だ!

J-NETWORKとは正反対、アンダーカードが弱いっ!

一回戦の興行は出場選手の豪華さで売り込み、準決勝は藤原あらし vs 国崇、桜井洋平 vs 大宮司進を実現させて話題を呼んだ真王杯もいよいよ決勝!なのはいいんだが…。

真王杯のカード以外はいつもと変わらないカード編成で興行を押し通しているNJKF。一回戦、準決勝、決勝とトーナメントが進んでいくたびに興行は段々と地味になっていくという「矛盾」。もう少し儲ける気になってもいいんじゃないの?

それにしても「NJKFの若き彗星」久保優太の欠場はデカい、デカすぎる。折角、大々的に売り出すチャンスだったのに。

真王杯以外のカードについて

第一試合 69kg契約 3分3R
諏訪部泰斗(東京北星ジム)
巧センチャイジム(センチャイムエタイジム)


第二試合 フライ級 3分3R
大槻直樹(OGUNIジム)
久保賢司(立川KBA)


第三試合 61kg契約 3分3R
牛若丸(拳友会/NJKFライト級)
上山浩一(PITジム/NJKFフェザー級)


第四試合 61kg契約 3分5R
名和儒孝(キングジム/NJKFライト級 九位)
レッガラー鉄(タイ/東京北星ジム/NJKFフェザー級 十位)


第五試合 ウェルター級 3分5R
森田泰男(PITジム/NJKFウェルター級 八位)
健太(ESG/NJKFウェルター級 十位)


第六試合 フェザー級 3分5R
国分省吾(OGUNI-GYM/NJKFフェザー級 五位)
赤十字竜(キングジム/NJKFフェザー級 九位)


第七試合 ライト級 3分5R
押炉花者(町田金子/NJKFライト級 三位)
大和哲也(大和ジム/NJKFライト級 七位)


第八試合 バンタム級 3分5R
美保裕介(PITジム/NJKFバンタム級 四位)
前田浩喜(インスパイヤード モーション/NJKFバンタム級 五位)


第九試合 ウェルター級 3分5R
加藤健(OGUNI-GYM/NJKFウェルター級 三位)
北山高与志(S-FACTORY/J-NETWORKウェルター級 五位)


第十試合 国際戦 61.23kg契約 3分5R
ヨーユット(タイ/元ルンピニーフェザー級 四位)
砂田将祈(誠至会/元J-NETWORKライト級 王者)

知らないわけではないけど馴染みの薄い選手ばっかりでコメントしようがないなぁ。それにしても3分5Rの試合をこれだけ連発されると、帰る時間が何時になるかが心配でしょうがない。

まあ、あえて興味のあるカードを挙げるのであれば…、第十試合のヨーユット vs 砂田将祈かな?ヨーユットはNJKFお抱えのムエタイ戦士(新日本キックのシン・ノッパディーソンみたいなもの)。前回観戦した時は、のらりくらりと判定勝利を修めている。砂田がその牙城をどこまで崩せるかは見物かな?

真王杯のカードについて 55kg級、60kg級の日本一が決まるっ!

第十一試合 真王杯 55kg級 決勝 3分5R
藤原あらし(S.V.G./全日本バンタム級 王者 & MACH55 1st 優勝)
米田貴志(OGUNI-GYM/NJKFバンタム級 一位)


第十二試合 真王杯 60kg級 決勝 3分5R
桜井洋平(Bombo Freely/NJKFライト級 王者)
中須賀芳徳(OGUNI-GYM/NJKFフェザー級 二位)

真王杯55kg級の決勝は米田貴志 vs 藤原あらし。実力者同士による夢の対戦が実現した。

米田は今年三月、ラジャダムナンの現役王者からKO勝利を奪う快挙を成し遂げた強豪。177cmという55kg級からは考えられないような身長を持つ米田、足なんかメチャメチャ細いのだが、その棒のような足から繰り出されるローキックは強烈。

その米田と対戦するのは、元祖55kg級トーナメント「MACH 55 1st」の優勝者、ご存知藤原あらしだ。真王杯の準決勝で昨年に続いて国崇と対戦した藤原は、強烈な左ミドルキックを休まずに連打して国崇の右腕を粉砕しての決勝進出、5R休まずに左ミドルキックを連打できるスタミナの持ち主。

ローキック vs ミドルキックの対決。僕はリーチの長い米田が若干有利だと思うが…国崇戦での藤原の鬼気迫る左ミドルキックの威力をバカにはできない。どちらが勝つかが読めないカードだねぇ、対戦が楽しみだ。


真王杯60kg級の決勝は桜井洋平 vs 中須賀芳徳、NJKF勢同士による決勝となった。

「WSRの軽量級エース」ワンロップ・ウィラサクレックから勝利を修めている唯一の日本人、桜井洋平。180cmという身長以上に、その体格はどう見てもウェルター級〜ミドル級であるに関わらず、彼はライト級よりもまだ軽い60kgのトーナメントに出場しているのだ。もはやその存在は反則級。今回は一回戦ではTURBΦを、準決勝では大宮司進を秒殺しての決勝進出。ハッキリと言ってしまえば真王杯60kg級は彼のために存在するトーナメントといっても過言ではないだろう。

しかし体格だけで言うのであれば、中須賀芳徳だって180cmの身長を持つ選手だ。長いリーチを利用した闘い方で一回戦では奥山光次に逆転勝ちし、準決勝ではラスカル・タカに完勝。桜井ほどの圧倒的な勝利こそ得てないが、こちらもきっちり二連続KO。決勝まで勝ち上がってきた実力は伊達ではない。

…とはいえ、中須賀が得意とするリーチ差を活かした闘い方は、同じ身長を持つ桜井には通用しない。となると、これまでの闘いぶりを振り返れば「桜井有利」としか言いようがない。中須賀が実力でどこまで肉薄できるかが見物だな。

それはそうと、キック界に大革命は起こるのか?

とにかく興行自体は全体的に地味な印象ではあるが、真王杯の決勝は激戦となる事は間違いない。それでいてチケット代、パンフレット代は激安のNJKF。儲ける気があるのかねぇ、この団体は…。

ちなみに、真王杯の主催者である藤田真氏が会長職を退いた後、NJKF全日本キックと合併するという噂があるそうな。そうなったらキック界に大激震が走る事は間違いないのだが、果たして?