プロレス&格闘技 生観戦バトン 前編

ひょんなことから「暇な時間」ができたので、以前PONさん(id:pon-taro)が作ってくれた生観戦バトンに答えてみた…が、予想以上に長くなりそうなので、前・後編に分けてお届け。PONさん、ありがとう。返信が遅れてゴメン。



1. HNと、初めて生観戦した興行、そして、好きな会場を教えてください。

ハンドルネームは高倉仮面。初めて生観戦したのは、殆ど覚えちゃいないけど…本当に何にも覚えていないんだけど、小学校の頃に地元(北海道帯広市)に来た新日本プロレス。まだ長州力ジャパンプロレスを立ち上げる前だな。あの頃の長州はカッコ良かった。プロレスファンになってから初めて行ったのは、実家から札幌中島体育センターまで『密航』して観戦した新生U.W.F.。藤原喜明前田日明に勝利したのが本当に嬉しかった。
好きな会場は、今は亡き「北の聖地」札幌中島体育センター、大会場なのにどこにいても観やすい横浜アリーナ、どこから観てもリングサイドな新宿FACE。もちろん格闘技の聖地である後楽園ホールも好きだけど、真っ先に上がるのはこの三箇所だね。例外として、僕は屋外で行なわれる興行はどこでも好きですね。特に川崎球場とか、六角橋商店街とかは大好きです。

2. 最高、年間何回観戦したことありますか?そして、最近はどのくらいになってますか?

何だか怖いので、あんまり数えたことがありません。多分、生観戦は年間60前後が最高じゃないかなぁ。月平均は3〜4回くらいだと思うなぁ。とりあえず三十を過ぎて独身なので、気ままに生観戦しています。

3. いちばん遠かった会場、いちばん近かった会場は?

神奈川県に住んでからの「一番近い観戦会場」は、正直ピンと来ないなぁ。ここからだと、どこへ行っても最低一時間は掛かるのでねぇ…。
んで、一番遠いのは…今は無き札幌リングパレス代表にして、週刊ラジオプロレスのパーソナリティだった日野雅仁氏が開催した、一夜限りのプロレス団体「札幌プロレス」を生観戦するために札幌まで移動した時かな。まあ正直、これは実家への帰省も兼ねていたので、あんまり「遠くに行った!」って印象はないんだけどね。それにしても札幌プロレス、懐かしいなぁ。普段は無口で無愛想な日野氏の男泣きが良かったんだよなぁ。

4. 「これは会場に行こう!」生観戦を決めるのに、基準ってありますか?

1. 興味を持てる選手、観たいカードがあるか?
2. 上記に該当しない場合、団体の方向性に信頼度はあるか?
3. 上記に該当しない場合、面白そうなイベントを実施するか?
4. 上記に該当しない場合、逆に「致命的に残念な興行」の香りがするか?

これらの条件に一つでも該当し、日程が合えば観戦します。ちなみにTV中継が入る興行は、優先度がガクンと下がります。

5.「忘れられないアノ思い出」がありましたら是非ひとつ。

大量にありすぎて、ひとつに絞るのはムリ!僕の中で外せない興行を箇条書きしていきます。長いよ。

▼1990/07/20 UWF 札幌中島体育センター興行

1.に書いた通り、高校生の時に『密航』して生観戦した興行。当時、時代の最先端を走っていた新生U.W.F.の生観戦は、何もかもが刺激的だったなぁ。興行の後、興奮しながら河口仁画伯とガッチリ握手をしたのがいい思い出となっております。

▼1995/09/05 FMW 札幌中島体育センター興行

いわゆる新生F.M.W.で「札幌伝説」と呼ばれた興行で、これを観て以来、僕の中でインディーのプロレス団体への偏見が消えました。メインのハヤブサ vs ザ・グラジエーターも本当に迫力と説得力に満ち溢れていて、ハヤブサが勝った後でリングサイドまで走って行ったのを覚えています。チェンソーを持ったレザー・フェイスに追いかけられたのも楽しかった。

▼1997/12/21 UFC Japan 代々木第二体育館興行

桜庭和志がマーカス・"コナン"・シウヴェイラに腕十字固めで勝利した後で、「プロレスラーは本当は強いんです」とニヤニヤと呟いてくれた興行。トーナメント優勝がどうのこうの…というよりは、グレイシーと名の付く存在から、プロレスラーが一本勝ちを奪ってくれたのが嬉しかった。

▼1998/10/11 PRIDE 東京ドーム興行

いわゆる「PRIDE 4」とくれば、なんといってもアレクサンダー大塚vsマルコ・ファス!名曲「AOコーナー」、圧倒的な劣勢を根性で覆した試合内容、勝利後の「次はロード・ウォリアーズと闘います!」というマイクアピール…、すべてが美しいドラマだった。僕は試合を観て泣く事は少ないんですけど…これは泣けた、本当に泣けた。

▼2000/05/01 PRIDE 東京ドーム興行

「PRIDE 2000 GP 決勝戦」といえば、桜庭和志vsホイス・グレイシーの90分の激闘でしょう。桜庭はこの試合で初めてマスクを被って入場したけど、その瞬間に間に合わなかったのが今でも悔しい。でも試合は非常にドラマチックで、90分があっという間に終わってしまいましたなぁ。最後に桜庭がエリオ爺と握手したのが感動的だった。

▼2001/10/14 格闘探偵団バトラーツ 東京ベイNKホール興行

これは僕が観戦記を書くキッカケになった興行として、よく覚えています。観戦した時、バトラーツはもう最晩年で、観客の入りも壊滅的な状態。そんな興行を「『アレクサンダー大塚 vs クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン』のPRIDEマッチが行なわれる」という理由だけで生観戦したんだけど、観た後で「観る気もない連中が想像で『あーだ、こーだ』と言う前に、俺がギャーギャー騒いでやる!」と思ったのが、最初に観戦記を書いたキッカケだったなぁ。
ああ、これは本当に懐かしいなぁ〜。

▼2002/08/28 Dynamite! 国立霞ヶ丘競技場興行 & 2002/09/07 DEEP 有明コロシアム興行

うん、これは二つで1セットだな。アントニオ・ホドリコ・ノゲイラvsボブ・サップの激闘に9万人が沸いたDynamite!の裏で、DEEPで組まれたU.W.F.マニア垂涎のカードであるはずの田村潔司vs美濃輪育久(当時)が有明コロシアムの半分も埋められなかったという事実。総合格闘技のメジャー興行と中小興行の間にハッキリと線が引かれた瞬間で、その線は今に至るまでずっと続いている…どころか、今やメジャー興行が中小に寄ってきているという。ぬ〜、どうしてこうなったっ!?

▼2002/09/21 掣圏道 川口市民体育館興行

「誰もが忘れてしまった団体の観戦記を書いて、ドカンとインパクトを残したい」という書き手としての色気から、わざわざ埼玉まで観戦しに行ったら、本当にインパクトのある出来事が発生した興行。何があったのか?については、とりあえず別の項で。

▼2003/06/01 SB(シュートボクシング) 後楽園ホール興行

セミファイナルの前に組まれた宍戸大樹vs加藤督朗が7Rに渡る大激闘に。お互いにスタミナを失いながらも宍戸はパンチ主体で攻め込み、加藤はキック主体で応戦。本戦5Rでは決着が付かず、試合は延長、再延長と続いていく。とにかく会場の歓声が最初から最後まで鳴り止まなかった事が凄く印象に残っています。僕としては今でも再戦が観たい一戦なんですが、加藤が引退した今では「夢の一戦」になっちゃいました。

▼2004/04/16 全日本キック 後楽園ホール興行

僕がキックボクシングを本格的に観戦することになったキッカケになった興行。「全日本ライト級最強決定トーナメント 2004」の二回戦は、セミファイナルではサトル・ヴァシコバvs小林聡が激闘を繰り広げ、メインイベントでは大月晴明が強烈な裏拳で一撃KO。「なんかこの団体は、凄い奴が沢山いるぞ…」と圧倒されたのを覚えてます。そして実際、この団体には凄い奴が一杯いたのです…。

▼2005/10/16 全日本キック 後楽園ホール興行

いわゆる「日本 vs タイ 五対五マッチ」。前田尚紀金沢久幸、藤原あらし、山内裕太郎山本元気という万全の布陣で望んだウィラサクレック軍団との全面対抗戦。結果は全敗、それでいて絶望感がまるでないという奇跡の興行。興行のドラマの完成度で言えば、すべての生観戦興行でこれが間違いなく一番。

▼2006/09/16 PANCRASE ディファ有明興行

メインイベントの川村亮vsダニエル・アカーシオで、劣勢の川村が奇跡の一発で大逆転KO勝利。あの瞬間は本当に凄かった。久々に叫んだもんなぁ。そしてあの瞬間を観ているだけに、最近の川村の低迷ぶりが残念だったりする。頑張れ、川村。

▼2006/11/03 SB(シュートボクシング) 両国国技館興行

緒形健一、アンディ・サワーを破って悲願のS-CUP制覇!正直、緒形はこのトーナメントを最後に引退するものだと思っていたので、この優勝劇には素直に感動した。それと同時に、緒形に敗れた宍戸大樹には大いに失望させられたんだよなぁ…。

▼2006/11/23 NJKF 後楽園ホール興行

伝説のトーナメントとなった真王杯の決勝戦。55kg級の決勝戦の米田貴志vs藤原あらしは、あらしが試合を優位に進めながらも最終Rに大逆転KO負け。当時、メチャクチャ悔しかったのを覚えています。そして60kg級の決勝戦では、桜井洋平が暴風雨のような強さでアッサリと優勝。ああ、あの頃の洋平の強さは何処へ…。

▼2007/08/25 全日本キック 後楽園ホール興行

忘れたくても忘れられない「伝説の一戦」、前田尚紀vs梶原龍児が行なわれたのがこの興行。僕が今まで生観戦した興行の中でも、観客の大歓声が『渦』になっていたのはこの試合だけ。とにかく、この試合を生で観れただけでも他の格闘技ファンに自慢できるぐらいの一戦だった。いや〜っ、今でもあの時の『渦』は頭から離れないよ…。

▼2008/11/08 全日本キック 後楽園ホール興行

記念すべき第一回のKrashで、キックファン垂涎の一戦が実現。メインイベントの山本元気vs桜井洋平は、大方の予想を反して山本が洋平からダウンの山を築いた末にKO勝利。気がついたら、久しぶりに拳を握って叫んでいた試合だったなぁ。それにしても、この時はまさか全日本キックがあんな形で終焉を迎えるとは想像もしなかった。

▼2009/06/23 PRO-WRESTLING NOAH 後楽園ホール興行

三沢光晴の急逝直後のNOAHの後楽園ホール興行。プロレスファンとして、いてもたってもいられずに生観戦したのを覚えている。メインイベントの潮崎豪&KENTAvs佐々木健介中嶋勝彦は30分超えの大激闘で、地上波撤退とのダブルショックに襲われたNOAHファンの不安を払拭するには充分すぎる内容だったなぁ。
最後は会場に「スパルタンX」が流れて、観客が全員で三沢コール。リングの上に緑の紙テープが次々に投げられる。でも応援したいあの人はもういない。それでも観客は三沢コールを止めない…。あの時は、三沢の死がピンと来ていなかった僕ですら「ああ、三沢は死んだんだ、本当に死んだんだ…」と実感したっけなぁ…。


なんか、最後は暗くなっちゃったね。ゴメン。

6. ジャンル、選手、団体、何でも結構です。「自分の好きなもの」を合計100%になるよう、%で教えてください。

う〜ん、難しい。


プロレス系    :20%
キックボクシング系:25%
総合格闘技系   :15%
観戦記      :20%
仲間と会う    :10%
うまい飯     :10%

ってな感じかな?結構、リアルな数字かも。

7. 好き、あるいは思い入れのある技は?(○○選手の△△、も可)

プロレスはジャンボ鶴田のバックドロップ、ベイダー及びシッド・ビシャスの投げっぱなしパワーボム、カンナム・エクスプレスの合体ジャンピング・ショルダーアタック、ダニー・クロファットのタイガードライバー藤原喜明の脇固め、ゲーリー・オブライトの連続ジャーマン、ヴォルク・ハンの小手極め投げ…ダメだダメだ!こんなのキリがないよ!まあ最近であれば、岩佐拓の熨斗紙、チーム3Dの3D、棚橋弘至のハイフライフロー、中邑真輔の右ストレートあたりかな。
キック系はピーターアーツの右ハイ、山本元気の左ボディ&右フック、大月晴明の裏拳、宍戸大樹の左ミドル&右ロー&ソバット、藤原あらしの左ミドル。こんなもんか、意外と少ないな。総合格闘技は、なかなか定番の必殺技を持っている選手が少ないけど…とりあえずはミルコの左ハイ、ハリトーノフの空挺師団式マウントパンチwith怖い笑顔、ヒョードルのフック&マウントパンチwith穏やかな顔かなぁ。関節技も好きなんだけどね。

8. あなたにとっていちばん大切なタイトル(王座)は?

馬場さんが存命中の頃の三冠ヘビー級王座。一番大切な王座はこれ以外にありません(キッパリ)。そして今は、IWGPヘビー級王座が一番興味がありますね(キッパリ)。う〜ん、格闘技の王座はお飾りになる事が多いので、あまり興味がないかもなぁ。

9. 会場観戦と言えば入場&テーマ曲。お気に入りを存分に語ってください!

プロレス系は本当にキリがない。前田日明の「Captured」、武藤敬司の「Hold Out」、橋本真也の「爆勝宣言」には文句がありません。あとは…全日本プロレス時代のブルーザー・ブロディの「移民の歌」とか、スタン・ハンセンの「Sunrise」とか、ダイナマイト・キッドの「Car Wars」とかもいいなぁ。でも最近は、バラモン兄弟の入場曲とかが好きです(笑)。暗黒大王時代のジ・アンダーテイカーの入場曲、ビル・ゴールドバーグの「Invation」もいいなぁ。
総合格闘技系なら、VTJ '97のエンセン井上の「We Will Rock You」、PRIDE4のアレクサンダー大塚の「AOコーナー」、PRIDE 2000 GP 決勝戦桜庭和志の「SPEED2 TK RE-MIX」の三つが完璧すぎますね。特にエンセンに関しては…アンディ・フグでもなければゲーリー・グッドリッジでもない。あの時のエンセンの「We Will Rock You」がいいんだよなぁ。あと、イゴール・ボブチャンチンの「The Red Spectacles」とかかな。あ、大山峻護の「Age Of Asia」もいいね。忘れてた、田村潔司「Flame of Mind」も凄く大事だな…って、これまたキリがなくなってきた(笑)。それにしても、全体的に選手が古いなぁ(苦笑)。
キック系なら小林聡の「Kids Return」、サトル・ヴァシコバの「Let it Rain」、新田明臣の「Samba De Janeiro」。「Samba De Janeiro」に関しても新田さんじゃないとダメですな。あとは赤十字竜の和太鼓だけで構成された曲とか、藤原あらしの昔の入場曲(打楽器と叫び声だけで構成されているトライブ系の曲)も好き。
あと、これらの枠とはまったく関係なく、大石幸史の入場曲はいつも「カッコ良いなぁ」と思って聴いているなぁ。周りに意見を聞いても圧倒的に評判が良いです。The Lonersってアーティストが提供しているらしいんだけど、詳細が分からないんだよなぁ…。


というワケで、明日に続け!